概要
主に市街地の各所に配置された警察官の詰所であり、普段は各交番区域内の治安維持にあたるが緊急時には区域外に出動することもある。一般的に2~3人の警察官が交代で24時間勤務に就いており、交番内には仮眠部屋が用意されている。また、ある程度の人口がいながら予算や人員の都合から警察署が置かれない地域に置かれる交番は「幹部交番」と呼ばれ、近年では市町村合併による警察署の統廃合から、地方では廃止された警察署を幹部交番に転換するケースが増えている。
歴史
交番の歴史は古く、明治7年に警視庁が設立した際に警察官が警察署から徒歩でパトロールを行いながら交差点で立ち番をしていたのが始まりである。当時建物は無く、この場所を警察官が「交代して番をする所」ということから「交番所」と名付けられ、今の交番の語源になった。その後建物が建てられ、名称も「交番所」から「派出所」に変化し、1994年からは「交番」が正式名称になった。
世界に広がる「KOBAN」
日本で生まれた交番制度は、地域の治安維持と住民の利便性を兼ね備えた地域密着のシステムとして海外では日本の治安が良い要因の一つとして高く評価されており、現在韓国や台湾の他にシンガポールやハワイ、インドネシアやブラジル・サンパウロ州などに交番制度が輸出されている。
