概要
阪急電鉄の子会社で、兵庫県川西能勢口駅と大阪府妙見口駅を結ぶ路線を中心に運行する、大阪圏の通勤路線である。通称:のせでん(能勢電)
鉄道線の車両はすべて阪急のお下がりで、一時期は独自のカラー(コーヒー色、フルーツ牛乳とも言われた)の車両を走らせていたが、現在では阪急と同じマルーン色に統一されており、ぱっと見や乗っただけでは阪急電鉄と区別がつかない。
日中は全線で10分間隔で運行され、ラッシュ時には阪急と乗り入れる特急「日生エクスプレス」が走っており(車両はすべて阪急)、そのため、主要駅は8両まで停車可能となっており、能勢電鉄所有車両の年数はともかく(阪急時代から合わせて、走り出して半世紀以上の車両も存在する)、中小私鉄とは言えない施設を持っている。
路線
- 妙見線
川西能勢口-妙見口間。
開業以来の本線筋だが、日生線の開業以降は山下以北は単線でこちらが支線のような存在になっている(川西能勢口からの列車もあり)。
妙見口駅から徒歩かバスで妙見の森ケーブル黒川駅に連絡している。
かつて川西国鉄前駅-川西能勢口駅間が存在したが、1981年に廃止。1両による運行で、ラッシュ時のみの運転されていた。
- 日生線
山下-日生中央間。
1978年開業の比較的新しい路線、阪急梅田駅からの列車も乗り入れるなど、山下以北はこちらが中心となっている。
- 妙見の森ケーブル(鋼索線)
黒川-ケーブル山上間。
妙見鋼索鉄道の下部線(ケーブル)として開業し不要不急線となり休止、1960年に能勢電鉄により再開業した。
妙見線妙見口駅から黒川駅は離れており、徒歩か阪急バスでの連絡となっている。
- 妙見の森リフト(索道線)
ふれあい広場-妙見山間。
妙見鋼索鉄道の上部線(ケーブル)として開業し不要不急線となり休止、1960年に能勢電鉄によりリフトでの再開業となった。
上部線では途中カーブがあったがリフトではカーブを曲がれないため、カーブになる部分にふれあい広場駅を設置しそこまでとなった。
そのため、ケーブル山上駅からふれあい広場駅の間は徒歩連絡となっている
車両
歴代でも自社製造車両が非常に少なく、歴代のほぼすべてが阪急の中古車両となっている。1500系導入以前は、規格の小さい、中型・小型車両で占められていた。
現有車両
- 1500系(元阪急2100系)
1983年に能勢電鉄で走りだした初の冷房車であり、大型車(19メートル)。
- 1700系(元阪急2000系)
種車は古いので1960年、新しいものでも1962年で、既に半世紀走ってることになる。
- 3100系(元阪急3100系)
1編成のみの存在。前面や内装が阪急時代とは大きく異なる。
過去の車両
- 610系(元阪急610系)
上記の大型車導入前の主力車両。元阪急の最後の現役釣り掛け車両ともなった。
- 1000系(元阪急1010系)
製造は1500系の前だが、1500系の導入後に入線した。2001年廃車
- 50形
かつて存在した川西国鉄前 - 川西能勢口間で運行。1両で運行。最後の能勢電自社製造車両。
種別
- 特急日生エクスプレス
梅田駅-日生中央駅間を。阪急6000系、8000系で運行。平日ラッシュ時、朝は梅田行、夕方は日生中央行が走っている。
停車駅:日生中央-山下-畦野-平野-川西能勢口-池田-石橋-十三-梅田(川西能勢口-梅田間は阪急電鉄宝塚本線)
- 妙見急行
平日、土曜に運行。妙見口駅-川西能勢口駅間。能勢電鉄車両で運行。朝ラッシュ時、川西能勢口行のみ運行。
停車駅:妙見口-平野間の各駅と川西能勢口
- 日生急行
土曜に運行。日生中央駅-川西能勢口駅間。能勢電鉄車両で運行。朝ラッシュ時、川西能勢口行のみ運行。
土曜日は日生エクスプレスが運行しないため、その代わりとなっている。
停車駅:日生中央-山下-畦野-平野-川西能勢口(能勢電鉄線内の日生エクスプレスと同じ)
日中は妙見口駅・日生中央駅-川西能勢口駅間と山下駅でそれぞれと接続する区間列車が存在する。日生中央行区間列車は山下駅で折り返す際、乗客を乗せたまま川西能勢口方面へ向かい本線上でスイッチバックする。