カナンで信仰された嵐と雷雨の神で、慈雨により豊饒をもたらすとされる。
そのルーツはメソポタミアの暴風神アダドに見られるとされ、それがシリアに入ってバアル・ハダド→主神バアルになったといわれる。
旧約聖書ではユダヤ教と対立し、ユダヤ人を誘惑する異教の神として書かれる。
元々はセム語の「主、主人」を意味する言葉で、様々な神名に付く。(バアル・ゼブル「高き館の主」、バアル・ペオル「ペオル山の主」など)
またソロモン72柱のバエルの「東方を支配する、東の軍勢を指揮する」という設定は、上記バアル・ハダドおよび数多のバアル神が信仰されたカナンやウガリット、バビロニアの地がキリスト教圏の東方世界に位置する為とも言われる。
⇒バエル
もしかして:バール