名前は「分厚い鼻の爬虫類」と言う意味。全長5~7m。代表的な角竜の一種であり、スティラコサウルスやトリケラトプスと近縁である。パキリノサウルス属は現時点で3種が命名されており、カナダとアメリカ(アラスカ)から多数の化石が発見されている。
通常の角竜であれば円錐状のツノになる部分が、平たい瘤のような形状を為すのが最大の特徴。
同種間の力比べの際相手を傷つけないようこうした形状になった、或いは中に骨の芯を伴わないケラチン質の大きなツノを支える土台だった(ツノの組織を繋ぎとめていたと思しき靭帯の痕跡が化石に残されている)など、この瘤については様々な仮説が提唱されている。現時点では「角質の大きなコブ」が上に載っていたという説が有力である。
また、襟飾りの周囲を取り巻くスパイク(種によって形態が異なる)が非常に大きく派手なのも特徴的。スパイクの形状は個体間の差が非常に著しかったようだ。大規模な群れで生活していたことが確実視されており、個体識別に役立ったかもしれない。
化石は大規模なボーンベッド(大量の化石が狭い範囲に密集している状態)を形成していることが多く、様々な成長段階にある化石が発見されている。パキリノサウルスのボーンベッドの研究が、モノクロニウスを疑問名へと追いやることとなった。
映画での活躍
ディズニー映画「ダイナソー」では脇役の草食恐竜として登場した。また、2013年公開の映画「ウォーキングwithダイナソー」では初めて主役となった。