松嶋みちる
まつしまみちる
グリサイアシリーズに登場するキャラクター。ある意味でメインヒロイン。
概要
美浜学園2年生。
なぜかツンデレキャラを演じている嘘ツンデレ。何かと口やかましく突っかかってくる。
髪型はツンデレ=金髪ツインテールという思い込みから染めているもので地毛は黒。
地毛がかなり濃いため強い染毛剤を使っており、そのたびに奇声をあげて徘徊している。
基本的に優等生の多い美浜においてぶっちぎりの馬鹿。
勉強は由美子も匙を投げるほどで、下級生である幸に宿題を見せてもらうのは日常茶飯事。
あるルートの後日譚ではバカすぎるために卒業できず留年してしまったほど。
本人は至って真剣であり、手抜きやサボりの結果ではないあたりが悲しいところである。
だが、彼女がいないと美浜は暗く閉鎖的な雰囲気になってしまうので
美浜を明るい雰囲気に保っているムードメーカーであり、愛すべき馬鹿と言える。
嘘ツンデレや残念な頭を無視すれば飛び抜けて妙な嗜好はなく、
ヒロインの中で最も普通の少女らしい感性の持ち主。
少女漫画のような甘々でロマンチックな恋愛に憧れている節があり、
自室に密かに妄想を書き溜めたポエムノートを隠している。
メインヒロイン(コメディ的な意味で)
本人が必死になればなるほど盛大に空回りするタイプであることに加え、
さらにとにかく不運で不幸がみちるに直撃することはもはや一種の様式美。
基本は毎度毎度自爆したり騙されたりして最終的にひどい目に遭うオチ担当だが、
ボケ・ツッコミ・ツカミ・オチを全てこなせるギャグのオールラウンダーであり、
ギャグパートでは八面六臂の活躍を見せる。
そして何かとおいしい所を持って行く女でもあり、
果実だと彼女のルートをクリアするとシステムボイスが追加されたり、ED演出が凝っていたり、
迷宮でもOPでセンターだったり一人だけ別ED曲だったり楽園でもおいしい場面があったりと
妙に演出に恵まれている。彼女がいないとグリザイアの大きな魅力であるギャグシーンが
成立しない場合も多いので、ある意味優遇も当然…なのか?
以下ネタバレ
過去(ネタバレ)
元は裕福な家の生まれ。
子供の頃は多数の家庭教師をつけられていたが彼女は何をやっても上手く出来ず、
親に成果が出ないことを責められた家庭教師たちはやがて陰でみちるを虐待するようになる。
両親がみちるの英才教育を諦めた頃、みちるの心臓に疾患が見つかったことで両親は落胆。
親にも見捨てられた結果みちるは自分は生きる価値のない人間だと強く信じ、
誰とも関わらない無気力な子になってしまう。
やがてみちるは何度も学校の屋上に登り、自殺する『きっかけ』を持つようになる。
ある日、屋上に登ったみちるは自殺しようとしていた一人の少女と出会い彼女と親友になる。
親にすら半ば見捨てられたみちるにとって彼女の存在はかけがえのないものになっていくが、
一方彼女はその間に世界に絶望、みちるの眼前で飛び降り自殺をしてしまう。
私は幸せになるはずがない人間なんだ
このことが強烈なトラウマとなったみちるは手に入れた幸せを失うことを極度に恐れるようになる。
強いショックを受けたことで心臓の病気が急激に進行してしまったみちるは、
アメリカで心臓移植手術を受け、移植は拒絶反応もなく無事に成功するが、
以降彼女の中に要領のいい冷めた性格の別人格『もう一人のみちる』が現れるようになってしまう。
だが、みちるには人格が切り替わっている間の記憶がないため、
時折幻聴が聴こえたり、自分の知らない間に友達が出来ていたり、
両親が自分を『調子の悪いみちる』として扱い妙に優しくしてくれることに恐怖を感じ、
自らの胸をカッターナイフで突き刺してしまう。
精神病院に入院したみちるは入院生活の中で「本当の自分を認めて欲しいなどと考えず、
自分を偽ってでもみんなの為に生きよう」と考えるようになる。
そして親の勧めのまま訳ありの学生が集まるという美浜学園に入学するのだった。
普段の奇行は素の部分も多分にあるものの、彼女が進んで道化を演じているためでもあり、
過剰にツンデレをアピールするのは自己を消して『ツンデレキャラ』という
記号になろうとしていることの表れである。