秋月那美
あきづきなみ
概要
秋月那美とはあかべぇそふとつぅが制作したアダルトゲーム『魂響~たまゆら~』のヒロインである。
魂響~たまゆら~(無印版)と御霊送りの詩及び円環の絆以降(事実上のリメイク版)では表面上のキャラは一緒だが、内心が大きく異なる。
人物
主人公の実の妹でブラコン気質。怨霊などを退治する霊能力者「霊狩人」の一族である秋月家の一員。
戦闘能力
霊狩人としての専用武器は霊糸「支配者(シーカー)」無数の糸を自在に操ってモノを切断させたりうすることができるほか、己の肉体に糸を付けることで並外れた身体能力を引き出すことが可能。
性格
人当たりの良い優等生で霊狩人としても優秀。また、ネタバレで後述するように演技力も高い。
実の兄である秋月冬馬をお兄ちゃんと呼んでよく甘えているが、その愛は家族愛を超えている。
かすみとも仲は良いが、兄を巡ってよく言い争いをしている。
無印版では兄への愛と同じく義理の妹であるかすみとの関係、打ち明けられぬ真相に揺れていたが、リメイク版では無印版に比べて兄への執着心が強まり、手段を問わず兄を結ばれようとするなど、ヤンデレの域に達している。
以下ストーリーネタバレ
作中序盤で冬馬、かすみ、那美の三人がかりで戦った鬼が持つ剣に那美が貫かれたことにより表面上死亡した。
しかし、じつはこの時に那美は「巫妖還り」という覚醒された力を用いて魂が生存しており、鬼との戦いで魂が抜けてしまったかすみの身体に入ることで生存していた。
つまり、作中中盤(1年後)以降のかすみはかすみの身体を使ってかすみの振りをしている那美である。
中盤以降、かすみが使えていた専用武器「重鋏刀」を使うことができなかったり、兄への呼び方が変化していたのはこのため。
(とはいえ、代わりに日本刀の扱いを取得しているなど那美としてもかすみに近づくよう努力していた)
無印版とリメイク版でかすみと立ち位置が逆転した結果、かすみルートにおいて無印版では事実上の主人公、リメイク版ではラスボスを務める。
無印版では那美と同じく「巫妖還り」(ただし那美より劣る)によって剣の中で魂を保っていたかすみだが、剣の力により狂気に囚われ、兄への執着と那美への嫉妬心が増幅された結果、本来の己の身体を奪い返して那美と冬馬を殺そうとする。
那美はかすみと一対一で肉体争奪戦を繰り広げるが、最終的にはかすみが敗北して浄化され、冬馬はかすみが本当は那美であることを知らないまま付き合っていく。(作中ではすでに肉体関係を結んでいる)
リメイク版では序盤の死亡を含めて那美が裏で糸を引いており、血がつながらず、己よりも美しい容姿を持つかすみの身体を手に入れて兄と結ばれようとし、身体を奪うことには成功した。
しかし、無印版とは異なり鬼の剣により狂気に深く囚われた結果、一つになることを目指して兄を殺そうとする。
一方でかすみは正気を保っており、冬馬を守るため肉体争奪戦を繰り広げる。
そこに真相を知った冬馬も参戦し、那美の狂気は浄化される。
その後はルートによって異なる。
・かすみの魂は消えてしまい、正気に戻った那美がかすみの身体を引き続き使って兄と結ばれるルート
・那美の魂は消えてしまい、元の体に戻ったかすみが兄と結ばれるルート
・かすみと那美がかすみの身体を共用し、兄と結ばれるルート
・序盤に死んだはずの那美の身体まで復活し、かすみもしくは那美が本来の身体で兄と結ばれ、秋月家が元通りになるルート。
なお、リメイク版のかすみルート以外では無印・リメイク問わずかすみが復活しないため、無印版のかすみルートは実質那美ルートであり、リメイク後もかすみ以外のヒロインと冬馬が結ばれるとストーカーしてくるなど、一番出番が多い。(ただし狂気にとらわれてしまうなど総合的な扱いは悪い)
その他
・秋月家当主になるには「巫妖還り」の取得が本来必須であり、かすみが引き取られて当主となったのは、当時の冬馬と那美が「巫妖還り」を取得していなかったことによる。
しかしいつの時点か明確には不明なものの、那美も「巫妖還り」を取得したうえ、かすみよりも強く覚醒していた。
「巫妖還り」を基準とするなら那美が秋月家当主という立場になっても良かったはずだが、かすみが引き取られた経緯もあって那美が「巫妖還り」を取得していたことを自分だけの秘密にしていたことが、作中の悲劇につながってしまった。
・以前はアダルトゲーム業界の自主規制(ソフ倫規制)により、兄妹間の性交渉描写は禁じられていたが、妹ゲーは需要が高かったこともあり、あの手この手で妹と結ばれようとするストーリーが多かった。
無印版発売当初に那美ルートが実装されなかった理由の一つは、ソフ倫による実妹との性交渉描写解禁が無印版発売前年の2004年であったことも背景にあると推察される。