motorcity
もーたーしてぃ
概要
制作は『Metalocalypse』などを手掛けたアニメ制作会社titmose。
いわゆるカートゥーン作品であるが、カートゥーン特有の強いデフォルメで描かれたキャラクターと同時にそれらとはうって変わった「ジャパニメーション」的な繊細な背景・色彩・3D演出を特色とする独特の作品である。
日本語吹き替え版が日本版ディズニーXDにおいて2012年9月22日から開始された。ちなみに、二カ国語視聴が可能。
あらすじ
舞台は近未来の工業都市デトロイト(モーターシティ)。退廃した旧デトロイトの上空には独裁者エイブラハム・ケインにより近未来都市デトロイト・デラックスが築かれ、人々は安全と引き換えに多くの自由、そして車を持つことを禁止される生活を送っていた。更にケインは旧デトロイトを我が物にせんとロボットや兵士を用いて人々に攻撃を始める。そこに立ちはだかったのは主人公マイク・チルトンをはじめとするチーム・バーナーズ。自慢のカスタムカーを駆使して、ケインの野望を止めることはできるのか…
主な登場人物
マイク・チルトン(Mike Chilton)
CV:Reid Scott(桐井大介)
本作の主人公にして、チーム・バーナーズのリーダー。後頭部の独特の形状をしたアホ毛が特徴。17歳。
いわゆるリーダー的な天才型の性格の持ち主であり、正義に燃える熱血漢でありながら非常に頭の回転が速く物事に動じない冷静さも持ち合わせている。仲間に対しての思いやりも非常に強く、悩みを抱えるメンバーに助け舟を出す事も多い。しかしスリルを好み、時折無茶な行動をしたり、平穏が続くと挙動不審になったり眠れなくなったりするなどの欠点もある。ケインとの過去の確執が一話から描かれているが、元々はデトロイト・デラックスの住民だったようである。搭乗する車はMutt(狂犬)。ギアスティックノブとして使っているドクロのモチーフは取り外し変形させて槍や棍棒のような武器として使うことができる。
チャック(Chuck)
CV:Nate Torrence(清水俊彦)
バーナーズのシステム・ネットワーク担当。典型的なナード(オタク)で、豪胆な人物が占めるバーナーズの中では異色ともいえる(通常の感覚としてはチャックのほうが普通であるのだが)臆病な性格。なにかというと悲鳴をあげているが、常に一番無茶をするマイクの車Muttの助手席に座っている。多少見栄っ張りな所があり、時にその見栄が本人にとってとんでもない事態を引き起こすことも。しかしハイテク・ロステクに対する知識の量は非常に豊富で、デトロイト・デラックスの科学者らと渡り合うほど。大食い・ゲテ食いの側面もある。メンバーには時に見下されたり小馬鹿にされたりすることがあるが、マイクとは最も強い絆を持つ親友同士である。
ジュリー・ケイン(Julie Kane)
CV:Kate Micucci(武田華)
バーナーズの紅一点。ぱっつんのロングヘアーが特徴。紅一点といえども男性陣に負けない豪胆さの持ち主で、バーナーズの危険な遊びな遊びにも進んで参加している。マイクに次いで、あるいはマイク以上に冷静沈着な性格であり、マイクが単独で行動したり別れて行動する際にはその場をまとめる役になることが多い。その名の通りエイブラハム・ケインの実の娘であり、その事実こそ知られていないが、普段はデトロイト・デラックスで生活していることは仲間内でも既に認められており、友人のクレアをよくモーターシティに連れてきている。搭乗する車はNinelives。猫のペイントが特徴で、分身能力を持つ。この分身能力は彼女の車だけでなく他のメンバーの車、さらには彼女自身にも適用可能。武器としてビームブーメランを所持。
テキサス(Texas)
CV:Jess Harnell(船木真人)
バーナーズのムードメーカー。「テキサース!」「テキサスは…」が口癖の、よく言えば自由人。悪く言えば(省略)。赤と黒の炎をモチーフを施したライダースーツが特徴。ちなみに、バーナーズの男性陣の中では最も背が低い。ブルース・リーのように怪鳥音をあげながらカンフーポーズをとるのが癖。確かな実力はあるのだが、多少の誇大妄想癖があり、彼の妄想内でのケインによる自身の評価は「マーシャルアーツの使い手」であるようである。歯に衣着せぬ性格で、ジュリーを「Ms.DELUXE」というあだ名で呼んだり、チャックをからかったり、マイクにバーナーズの副リーダーにするようねだったり、ダッチには無茶な車改造をしつこく依頼したりとムードメーカーというよりもトラブルメーカー的な点が目立つが、意外な所で彼の突拍子もないアイデアが役に立ったり、メンバーの励ましになったりすることがある。搭乗する車はStronghorn。黒と赤のボディの六輪型で、システム画面にタッチ(パンチ)することでバターイングラム(ピストン射出によるハンマーのようなもの)やドリルなどの武装システムが起動する。武器はレーザーガンをヌンチャクのように繋げたガンチャク(gun-chucks)。
ダッチ・ゴルディ(Duch Gordy)
CV:Kel Mitchell(最上嗣生)
バーナーズのメカニック担当。派手な紫色のTシャツとアフロヘアーが特徴。彼もまた元デトロイト・デラックスの住民。グラフィティ職人であったが規制の厳しいデトロイト・デラックスでは活動を続けることが困難になったためモーターシティで活動を始めているうち、バーナーズから勧誘を受け、カスタムカーのデザイン・設計を任されることになった。芸術家肌で、アイデアにいきづまると数日から数週間改造型ケインボットのR.O.T.Hとともにバーナーズのアジトを離れることがある。R.O.T.Hの姿や自身が使っている小物などを見るとその感性は非常に独特であるものの、性格は非常に常識的で善良。そのため緊急事態などに突拍子もない事を言い出すテキサスとは時に衝突する事も。搭乗する車はWhiptail。曲線と円を基調にした独特のデザインで、前部にあるスピーカーはシールドとして使うことができる。攻撃面は相棒であるR.O.T.Hがサポートしている。
ジェイコブ(Jacob)
CV:Brian Doyle-Murray(宇垣秀成)
バーナーズを陰でサポートする好好爺。ヒッピーの恰好をした60半ばの男性。バーナーズがよくたむろするバーの主で、よく「オクラマヨネーズマフィン」などの失敗にしか思えない創作料理を提供しては避けられている。見かけによらず有能な科学者で、ロボット技術だけでなく生物学や薬学にまで精通しており、手がかりの解析などは多くの場合彼が行っている。若かりし頃ケインのパートナーだった過去があり、ケインの躍進は彼によるところが大きかったこともあり心を痛めているようだ。
搭乗する車はSasquatch。彼の体躯をゆうに超えるモンスタートラックであるが、彼自身はサポート役であるため車での登場シーンは少なめである。
クレア(Claire)
CV:Dana Davis(吉岡さくら)
デトロイト・デラックス市民で、ジュリーの親友。グラマラスな体系の女性。ジュリーによくモーターシティに連れられてきているが、本人はデトロイト・デラックスでの生活を楽しんでいる人間の一人で、モーターシティやその住民を多少毛嫌いしている節がある。バーナーズのメンバー、特にクレアに積極的にアプローチをかけてくるチャックに対しても若干引いているが、なんだかんだジュリーの友人たちと思って色々と手助けをしてくれるようである。
エイブラハム・ケイン(Abraham Kane)
CV:Abraham Kane (高岡瓶々)
本編のメインヴィラン。デトロイト・デラックスでは表向き退廃したデトロイトを立て直した功労者として讃えられているが、その実デトロイトのすべてをわがものにしようと企み、モーターシティの住民には排除を目的としたさまざまな攻撃を行っている悪人である。デトロイト・デラックスでは住民のマインド・コントロールをした上で厳格な規制統治を布いており、「煩いうえに人々に自由を与えるきっかけになるおそれがある」として特に車の所有を強く禁止している。自身の体面を保つため自身に刃向うバーナーズ、特にマイクを悪のテロリストとして公表しており、マイクに対する憎悪や執着はすさまじいものがある。ジュリーの実の父親であり、事実上ジュリーは彼のスパイを行っていることになるが、未だその事実には気づいていない。本人は彼女に愛情を持って接しているようであるが、多少エキセントリックな愛情表現になってしまっていることは否めない。
トゥーリー(Tooley)
CV:Jim Breuer(菊本 平)
ケインの副官を務める青年。三枚目手下ヴィランの典型で、緊急事態にシステムを濫用して遊んでいたり、重要事項をあっさり教えてしまったりと非常に頭の弱い男であるが、ケインに対する忠誠は本物。ジュリーに気がある様子である。
デューク・オブ・デトロイト
CV:Dee Snider
バーナーズに対し時に敵、時に味方という姿勢であるヴィランの一人。スターのような派手で豪壮な衣装を身に着けた男。「デトロイトの王」を名乗り、実際にかなりの規模の部下や財力を有している車コレクターであり、ある事件からマイクの車Muttに執着しバーナーズ、マイクにつきまとうようになる。時に歌うような喋り方をすることがあるが、ボイスキャストのディー・スナイダーはメタルシンガーとして人気を博した本職の歌手である。