概要
シッタカブッタというブタを主人公に、「こんなものの見方をしたら気持ちは楽になる」と説くマンガ。4コマ形式。
思いっきり「ブッタ」とついているが「この本は宗教の本ではないので、祈りなさい、信じなさいとは言いません」と予防線は張っている(ただし2巻で「カラシの種とゴータミー」という仏教の説話が出てくる)。ちなみにシッタカブッタは2巻のみ眉毛があるやつとないやつがいる。
「心」について語るマンガだが、いわゆる自己啓発や心理学・対症療法的な分析ではなく、あくまでも「ものの見方や考え方」について説きつつ、読者自身に考えさせる(気付かせる)のが特徴。特に3巻では「真理」について踏み込んだ内容なので、前2巻よりも理屈っぽかったり難解だったりする。
※カラシの種
お釈迦様(ブッダ)が生きていた古代インドの時代、幼い息子を喪った「ゴータミー」という女が彼のもとを訪ねてきた。ゴータミーは息子の亡骸を抱えたまま、「誰もがこの子は死んでいると言いますが、今は眠っているだけなのです。薬を飲ませればきっと目を覚まします。ですからその薬のありかをお教えください」と訴えた。
すると彼は「なるほど… では"一度も死人を出さなかった家"からカラシの種(ケシ粒という説も)をもらってきなさい」と答え、ゴータミーは家々を訪ね歩いたが、当然死人が出なかった家などない。
そこでゴータミーは「人はいつか死ぬもの」という事実に気付き、息子の死を受け入れ、ブッダの弟子となったという。