データ
概要
フィギュアスケートの日本人選手(男子シングル)として、ただ一人、日本スケート連盟の特別強化選手に指定されている。デトロイトのスケートクラブに所属する、シニア5年目。
独特のリズム感の持ち主で、唯一無二と言われるステップが最大の武器なのだが、とかくプレッシャーに弱い「世界一のガラスのハート」の持ち主で、重要な場面でいつも自滅してしまう。そのために、愛犬ヴィクトルの訃報も重なって、日本中の期待を背負って出場した初のGPF(グランプリファイナル)でも惨敗。どん底まで落ち込んでしまう。
意気消沈したまま全日本選手権に出場し、またもや惨敗。全日本選手権はシーズン後半に行われる四大陸選手権、世界選手権の代表選考を兼ねた大会であるため、代表からも落選。大学を卒業し、引退か続行か、進退未定のまま、5年振りに両親と姉の営む実家の温泉施設「ゆ~とぴあ かつき」に帰ることになった。
地元のリンクで憧れのヴィクトル・ニキフォロフのプログラムを滑る彼のスケート人生は、この後、大きく動き出す……。
人物像
九州佐賀県長谷津出身。幼少の頃は母親の先輩である奥川ミナコのバレエ教室に通い、彼女の薦めでスケートを始める。
普段の生活では眼鏡を着用。
太りやすい体質に加えて、好物はカツ丼大盛り(900kcal)。気を抜くとあっという間にアスリートとは呼べない体脂肪となるため、ヴィクトルからは「子豚ちゃん」、年下のユーリ・プリセツキーからは「豚」「カツ丼」呼ばわりされている。しかし、短期間で無理なく体重と体脂肪を元に戻せるほどダイエットに長けており、プロフィールの特技欄にも申告している。
しかも体力面は抜きんでており、疲れの出やすい演技後半でも息切れの不安はなく、ヴィクトルにも「スタミナがある」と言わしめている。
期待や応援には豆腐メンタルである反面、アウェイでは燃えるタイプと分析されていた。
当人曰く「TES(技術要素点)が稼げなくてもPCS(演技構成点)で持ち返すパターンが多い」とのこと。
使用楽曲とジャンプ構成
- ショートプログラム
“愛について~Eros~”
3A/4S-3T/4F
- フリースケーティング
“Yuri on Ice”
4T-2T/4S/3F/3A/4T/3A-1Lo-3S/3Lz-3T/4F
- エキシビション
“離れずにそばにいて”(デュエットver.)
- 時期不明
“ローエングリン”
ジャンプ構成不明
南健次郎曰く名プロで、彼は衣装を含めてショートプログラムでオマージュしている。
なお、勇利当人的には黒歴史。
第10話
第1話から勇利の語りによって話が進められていたが、この回のみコーチであるヴィクトルのモノローグとなっている。
バルセロナ入りで集合した会食の席で昨シーズンのバンケット参加者達の証言により、ひたすらシャンパンを煽って泥酔し、ユーリやクリスだけでなくヴィクトルにも絡んだ挙句、「ダンスバトルで自分が勝ったらコーチになってほしい」と彼にコーチの依頼をしていたことが明らかとなった。
勇利自身、酔っ払うと父親そっくりに暴れる酒癖の悪さを自覚しており、案の定この時の記憶が無く、1年遅れで事実に直面する事態となってしまった(勇利の親友でSNS狂のピチットも初耳だったことから、上層関係者からの口止め等があったと推測される)。
これは、主人公視点でずっと物語を追っていた視聴者にとっても衝撃の新事実であった。ヴィクトルを始め各国選手やコーチの言動は、実にこの一件を踏まえていたことが判明し、リビングレジェントのインスピレーションに勇利が巻き込まれたという、これまでの図式が覆されることになった(もっとも、GPFに出場している時点で世界上位6位内を意味するため、フィギュアに精通する一部視聴者の中には第1話冒頭での勇利の自己評価の違和感から『信頼できない語り手』の片鱗に気づく向きもあったという)。
なお、この回のEDでは各選手の撮った写真という形式で彼らのダンスバトルの光景が見られた。
余談
モデルとなっている選手などについては明言されていない。キャラクター造形的には、過去・現在を含めたさまざまな日本のフィギュアスケート選手の要素をいくつも持ち合わせている。
遅咲き … 町田樹(シニア4年目で初めてグランプリファイナルに出場・最下位→後に五輪選手に)
唯一無二のステップ … 高橋大輔(ステップの評価が高く“世界一のステップ”と言われていた)
ガラスのハート … 高橋大輔(若い頃そう呼ばれていた)
唯一の男子シングル特別強化選手 … 本田武史(当時は唯一の男子シングル特別強化選手だった)
海外を練習拠点としていた … 本田武史、村上大介、町田樹、羽生結弦など多数
「現役続行と引退はハーフ ハーフ」 … 浅田真央
プードルを飼っている … 浅田真央(飼っているトイプードルと一緒に多数のメディア出演)
伝説的なロシア人選手との関係性 … 羽生結弦(プルシェンコに憧れ、ソチ五輪後にプルシェンコは「羽生のコーチをやる」という可能性にも言及していた)
憧れの選手に振付をしてもらった … 町田樹(憧れの選手が町田の演技に感動し振り付けを申し出る)
原案の久保ミツロウは「誰々がモデルだろう」と決めたり特定しようとするのは、視聴者の主観次第という旨の発言をしている。
あくまでも架空のキャラクターであり、上述のようにいろんな人の要素はあるが、誰でもない「勝生勇利」なのである。その点を忘れずに、フィクションを楽しもう。
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ヴィクトル・ニキフォロフ ユーリ・プリセツキー ピチット・チュラノン チェレスティーノ・チャルディーニ