週刊少年ジャンプの漫画。作者はマポロ3号。2021年42号から2023年13号まで連載。略称は「ピ」「ピピピ」「PPP」など。Twitterでは四文字以上の単語がトレンド入りする仕様の上に、一部登場人物の名前が一般に用いられる単語なので、公式は感想を呟く際にハッシュタグ「#PPPPPP」「#ピピピ」を使うよう呼びかけている。

🎼あらすじ

音上家に七つ子が生まれた。時は経ち成長し七つ子の六人は有名ピアニストになったが、ただ一人ラッキーだけは「『凡才』の人間＝凡人」だった。ラッキーの処遇を巡って両親は離婚。母親に引き取られたラッキーだが、母親が難病を患ったことに伴い、本格的にピアニストを目指すことになる。

🎼作品紹介

主人公・ラッキーが生き別れのキョウダイをピアノで倒す話。章ボスは各キョウダイ、ラスボスは父親。登場人物の大半が片親家庭・天才と凡才の苦悩・病床の母親など、一見ドロドロしたストーリーに思われるが、「DADA門下入門対決」「負けたら追放バトル」「4対4のピアノバトル」など、中身はちゃんとジャンプ漫画。音楽を主な題材とするため、コンクールの成績が悪くても（或いは公式の演奏の場でなくとも）対戦相手の心へ響けば主人公の目的は達成可能である点も特徴。

しかし、終盤～最終回はあまりにもめちゃくちゃ過ぎる内容でバッドエンドを迎えたために物議を醸し出した。

🎼登場人物

🎼主人公

園田ラッキー（そのだラッキー）

七つ子の一人で五男。兄弟の六番目。兄弟の中で唯一の凡人であるが、他の兄弟達とは一緒に遊びながらピアノを弾き合う等、兄弟仲は良かった。両親が離婚し、難病を患った母の入院に伴い、母方の叔母の家に引き取られた。「いつかまた兄弟7人で一緒にピアノを弾きたい」と願っている。映像体験的な音楽をピアノで表現することができる。海が苦手。

人気投票の順位は2位。(1071票)

🎼音上家の関係者

音上楽音（おとがみがくおん）

ピアノの天才で七つ子達の父親。蝶調の元夫。子供達の中で唯一、ファンタジーを生み出せないラッキーに厳しく当たり、妻との離婚後も自身が引き取った子ども達に過剰なプレッシャーをかけている。「凡が出す事を許される音は音楽には在らず」が信条。大富豪のパトロンを使い世界中のコンクールを買収し、自分にファンタジーを見せてくれる天才だけのピアノの世界を作ろうとしている。

人気投票の順位は9位。(125票)

園田蝶調（そのだちょうちょう）

ラッキー達七つ子の母親。楽音の元妻。離婚後に難病を患ってしまい、長年病院に入院しており、ずっと寝たきりだった。ある日意識を取り戻すが、医師から余命を宣告されている。人気投票の順位は15位タイ。(26票)

🎼ラッキーの兄弟達

本来はラッキーを含めて七つ子だが、世間的には六つ子と言う事にされている。両親が離婚する前は兄弟関係は良好だった。

名前はラッキーを含めて頭文字にド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シが付いている（一番目は長男のドン、二番目は次男のレイジロウ、三番目は長女のミーミン、四番目は三男のファンタ、五番目は四男のソラチカ、七番目は末弟のシカト）。

音上ドン（おとがみドン）

七つ子の一番上の長男。厳格そうな見た目とは裏腹にレイジロウの名前を忘れかけたり、母を覚えているか危惧されるなどかなり忘れっぽい性格。作曲家に忠実なファンタジーを生み出すらしい。

人気投票の順位は12位。(47票)

音上レイジロウ（おとがみレイジロウ）

七つ子の一人で、ラッキーの次兄。「轟音の天才」。幼い頃は兄弟達の中でも特にラッキーと仲が良かった。両親の離婚後は、孤独とストレスに苛まれ、登場時は睡眠薬を飲まないと眠れない状態になっている。演奏すると夕焼け色の巨人が現れる。人気投票の順位は3位。(1071票)

音上ミーミン（おとがみミーミン）

七つ子の一人で、ラッキーの姉。無邪気でマイペースな不思議ちゃんで、両親のことは「パパン」「ママン」と呼ぶ。父に対して挑発的な態度を取る小悪魔のような一面も持つ。作曲家の解釈やコンクールの順位と関係なく、自由に演奏したいと望んでいる。

何も考えず演奏すると葉の生い茂った森のファンタジーを、自由に演奏するとミの音から妖精を生み出す。山中メロリに強く執着している。

人気投票の順位は1位。(1470票)

音上ファンタ（おとがみファンタ）

七つ子の一人で、ラッキーの三番目の兄。よく複数の女子と遊ぶ女好きだが、自分を捨てた女として母を憎んでいる。ピアニストとしてのプライドを持っており、音上で唯一、聴衆のことを考えた演奏をする。演奏では聴き手に合わせて様々なエリアを映し出す遊園地のファンタジーを生みだす。

人気投票の順位は8位。(157票)

音上ソラチカ（おとがみソラチカ）

七つ子の一人で、ラッキーの四番目の兄。眠っていることが多い。兄弟の中ではまともな部類らしいが……。

人気投票の順位は4位。(905票)

音上シカト（おとがみシカト）

七つ子の一番下で、ラッキーの弟。重度のファザコンである一方、ラッキーにも母にも一切興味を持とうとしない。人気投票の順位は13位タイ。(35票)

🎼音高の関係者

DADA先生

猫目のスキンヘッドの男性。本名は｢出田英雄（だだひでお）｣。音楽学校の講師でラッキーの指導者。昔、コンクールで一度だけ楽音に勝ったことがあり、当時の自分のことを「ラッキーの完成形」だったと振り返っている。人気投票の順位は10位。(79票)

古須亜子（ふるすあこ）

絶対音感を持つツインテールの少女。四分谷音楽高校に首席で入学した優等生で、ラッキーと同じくDADA門下生。ピアニストだった母親を堕落させた音上楽音を恨んでいた。ラッキーのピアノを「願いを叶えてくれるピアノ」と言った。人気投票の順位は7位。(200票)

巻六九（まきロック）

四分谷音楽学校の生徒。たまにラッキーと席が隣になる。ラッキーが「元音上」と知っている。自分がいくら頑張って演奏しても「喝采」を手に入れることができなかったため、ピアノに喜びを感じなくなっている。常識人枠。人気投票の順位は15位タイ。(26票)

山中メロリ（やまなかメロリ）

四分谷音楽学校の3年生で理事長の門下生。プロピアニストとして活躍し、現在は人気バンドでピアノをしている。楽音の野望から音楽業界を守るため、天才を捨てた「元天才」。天才だった頃の演奏ではグニャリと世界が歪む。ミーミンと縁がある。本作の前日譚である読み切り作品「ダダダダーン」にも登場。人気投票の順位は5位。(329票)

日野運（ひの　さだめ）

前日譚「ダダダダーン」の主人公。メロリの友人。医者の息子だったが自分の運命に嫌気がさして家出、メロリの演奏と出会いピアニストを志すことになった。ピアノの天才ではないが学びの天才ではある。現在では音楽業界の情報通。曲のアナリーゼから音楽関係者の裏事情まで色々と知っている。人気投票の順位は6位。(325票)

花園花弁子（はなぞのはなびらこ）

メロリを門下に持つ四分谷音楽学校の理事長。

本作の前日譚である読み切り作品「ダダダダーン」にも登場。人気投票の順位は24位タイ。(2票)

🎼園田家の関係者

ラッキーの叔母（本名不明）

ラッキーの母の妹。姉とは違いブサイクかつ性悪な女性。楽音のファンで、自分の姉と甥を嫌っている。姉同様のシングルマザーでもあり、息子を甘やかしている一方、息子と共にラッキーを虐げている。

正志（まさし）

ラッキーの従兄弟。母同様に性悪な性格をしており、母と共にラッキーを厄介者扱いしていじめているが、ピアノの才能は皆無である。人気投票の順位は28位タイ。(1票)

ラッキーの祖父

有名な演奏家らしい。本名や容姿を含む詳しい素性は不明。最後まで容姿は明かされなかった。人気投票の順位は28位タイ。(1票)

🎼その他

新座ワオ

作曲家。新人発掘が趣味。DADA先生とは同級生で理事長の門下生仲間だった。ラッキーの演奏を高く評価している。マオという妹がいる。人気投票の順位は19位タイ。(6票何故かルフィも6票)

彩刃倫道

レイジロウのかつての友人。コンクールの成績はレイジロウに一歩及ばなかったが、本人はいつも前向きに考え一位になる事を目標にしていた。ある時のコンクールにて念願の一位になったが、それはレイジロウがわざと負けたからだという事実を知って以来、彼に嫌がらせを繰り返すようになる。最終的に楽音の権力で音楽界から追放される事となったが…。人気投票の順位は13位タイ。(35票)

Mr.クレシェンド

楽音のパトロン。落ち着かなくなると徐々に声を荒げて迫ってくる。

楽音の理想に賛同しており、協力している。楽音のピアノにそれだけの価値を感じているようだ。

名前の由来は「だんだん強く」を意味する音楽記号と思われる。人気投票の順位は24位タイ。(2票)