概要
自身を庇って死亡したカズキを斗貴子が核鉄を与え、蘇らせたのが本編の始まりである。
その後もカズキを「戦いの世界に巻き込んだ罪悪感」もあり、斗貴子は彼と行動を共にする。
口裏を合わせる為とは言えカズキとの関係を「兄妹」と言ったり、カズキの性癖が判明した後に「年上は好きか」とさえ発言している。
銀成学園に斗貴子の転入後、戦士としての価値観の違いから孤立気味だった彼女をクラスに打ち解けさせたのもカズキ(とその友人たち)であり、彼女もその触れ合いの中で日常の世界にも居場所を見つけ、表情も以前の刺々しさが抜け、少女らしい柔らかなものになっていく。
ホムンクルスの信奉者であった早坂姉弟の処遇を巡って対立した事もあったが、結局彼の甘さに負ける事になる。
カズキのヴィクター化後、斗貴子は「キミが死ぬ時が私の死ぬ時」「一心同体」の誓いのもと、錬金戦団の「再殺部隊」と戦う等の苦難を乗り越えてカズキと異性として意識し合うようになり、両者は恋人同士になる。
しかし、この感情は以前から抱いていた愛情に上記の罪悪感が加味された複雑な物であり、ヴィクター戦でカズキが彼女を置いて月に突撃した後は、一カ月近く病院で塞ぎ込んだり、自虐的なトレーニングを重ね、以前の斗貴子に戻ってしまう。
更には、カズキが残した蝶人パピヨンの因縁を清算しようとし、彼が生成していた「白い核鉄」を破壊しかける(つまり、カズキが戻ってくる可能性を潰しかけた)。
決着後、パピヨンに「(カズキを)諦め切れるのか」と諭され、斗貴子は今まで閉じ込めてきた感情と愛情を溢れさせる。
月で輝く光からカズキの生存を知り、今度は「一緒に生きていく」という意味での誓いを交わし、坂口照星の破壊男爵に同乗し、キャプテンブラボーのシルバースキンを纏い、ヴィクターと共に衛星軌道に漂っていたカズキと再会する。
全てが終わった後、二人は恋人として日常の世界で共に生涯を生きる事となる。
余談
後日談を描いた『アフター』では、カズキのプロポーズ同然の告白を受け入れ、作者からも「バカップル」と言われている。
小説版においても、幼少期の斗貴子は鏡合わせのおまじないでウエディングドレスの自分と結婚相手(カズキ)を見る。