CV:入野自由
概要
真壁一騎の親友で幼馴染。
ファフナー・マークフィアーの搭乗者で、穏やかで心優しい14歳の少年。家は喫茶「楽園」。
羽佐間翔子と同じ里子だが、彼女と違い両親から愛情を受けておらず、居場所がないと感じている。
整った容姿と気遣いのできる性格から学校中の女生徒の人気を博し、またそれを鼻に掛けない嫌みのない性格から、男子の友達も多い。多くの女子から幾度も告白されているが、翔子に思いを寄せているため、すべて断っている。しかし翔子が一騎に想いを寄せていることも知っており、自分の気持ちを告げるつもりはなかった。
翔子がファフナーパイロットとして選出されると、一騎に「翔子を守って欲しい」と託すが、その願いも虚しく翔子はフェストゥムもろとも自爆して亡くなってしまう。甲洋は一騎を責め、親友だった2人は疎遠となってしまった。小説版によると、これ以降自身もパイロットとなった甲洋は優しさを捨て、同化された味方を容赦なく始末する「味方殺し」の異名を持つようになった。
天才症候群として絶対的な記憶力を持ち、他人の些細な悪意・言葉なども忘れることができず、劣悪な家庭事情もあり、心の底では周囲に対して疑心暗鬼となっている。普段はそのような感情は抑えていたが、翔子の死をきっかけに一騎や皆城総士、周囲の人間に対して、その感情をあふれさせることとなる。
その後一騎と共に出撃した際、「俺は絶対に仲間を見捨てるようなことはしないからな」との言葉通り、遠見真矢と溝口恭介を救出。ところがそれと引き換えに、フェストゥムに接触されて中枢神経を同化され、翔子の記憶まで失ってしまう。以降昏睡状態に陥りカプセルで眠り続けたが、後にフェストゥムとして覚醒。自身に縁のある場所を彷徨っているところを大人たちに始末されそうになるも、一騎たちに匿われる。一騎たちと対話し感謝を示したのも束の間、過去のフェストゥムと同様に「あなたはそこにいますか?」と彼らに問いかけるが、翔子の服を着たカノン・メンフィスの「前はいたが、今はもういない!」という返答で甲洋は本来の人格と記憶を取り戻し、翔子の死に改めて涙を流した。これを見た真壁史彦は「フェストゥムは泣かない」と、甲洋がまだ人として存在していることを認め、甲洋をフェストゥムとして始末するのを止めた。
その後、かつて甲洋と同じくフェストゥムに同化された真壁紅音(ミョルニア)に連れ出され、自ら同化能力を放棄したスレイブ型フェストゥムとして彼女と行動するようになる。そして最終回で、「無」に堕ちようとする一騎と総士の前に現れ、2人を救い出した。またそれから2年後となる劇場版でも、マークフィアーのコアとなって帰還し、竜宮島の面々と共に戦い、多くの仲間を救うこととなる。
「EXODUS」
第二期EDでマークフィアーのエインヘリアルモデルが登場し、彼の帰還が示唆されていた。
19話、「第三次蒼穹作戦」において敵コアの抽出を行っていた鏑木彗の搭乗するマークゼクス改「アマテラス」にアザゼル型フェストゥム・ウォーカーが襲いかかり、アマテラスは同化されていく。御門零央、立上芹の支援も届かず、最早これまでかと思われたその時。海中から一つの影が、さらにウルドの泉に一つのコアが出現する。海中の影はファフナーとなり、手にしたガンドレイクからワームウェッジを発射、ウォーカーからアマテラスを引き剥がした。
仲間たちの前に現れたその姿は、紛れも無い「マークフィアー」そのものだった。
そして・・・・そのコクピットに、「彼」はいた。
「確かに助けたぞ・・・一騎。」
かつての想い人の機体を遂に助け、
三度、彼、春日井甲洋はここに島への帰還を果たしたのである。