ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

名阪ノンストップ特急の編集履歴

2016-01-21 00:16:18 バージョン

名阪ノンストップ特急

めいはんのんすとっぷとっきゅう

近畿日本鉄道において、平成24年3月19日まで運行されていた、鶴橋駅~名古屋駅間無停車の特急列車の通称。

概要

大阪難波近鉄名古屋間を最速2時間5分で走る。最速列車の近鉄名古屋〜鶴橋間の所要時間は1時間59分であるため、名阪間で2時間を切るスピードで運行している、というのはあながち間違いではない。まあ、ほとんど2時間ではあるのだが。

なお、2012年3月20日のダイヤ改正後から、全ての名阪甲特急が津駅に停車することとなり、50年余りに渡る「名阪ノンストップ特急」の歴史に幕を下ろした。

近鉄名古屋〜鶴橋間「ノンストップ」なだけあって、近鉄名古屋〜鶴橋間は一切停車しない。その列車は四日市には停まらない。もちろん津や大和八木にも停まらない。伊勢中川では、大阪線は鳥羽方面を向くような配線となっているが、短絡線を通ることで無停車を実現していた。


ノンストップ特急の雑学

運転士

運転士はどんなに凄腕でも、集中力が切れるのは仕方ない。この観点から、長距離を走る列車が多い近鉄ではいわゆる「縄張り」が設けられており、その線区を担当する運転士以外は運転してはいけないこととなっている。つまり大阪線を担当する運転士は名古屋線を運転することはできないし、逆もまたしかりなのである。

では、鶴橋まで停まらないノンストップ特急はどうやって運転士を代えるのか?

そんな心配は御無用!!実は、名阪ノンストップ特急には2人の運転士が乗務していて、1人が伊勢中川まで運転し、もう1人が車掌を担当している。そして、伊勢中川の短絡線内を徐行運転しているときに、車掌が運転席に入ってきて交代。こうしてうまく2人の運転士を使っているのだ。近鉄って頭いい!!

津駅に停車する列車の場合は、津駅が縄張りの区切りとされているため、運転士・車掌とも同駅で交代することとなっている。


ノンストップなのは日中だけ

平成24年3月19日以前のダイヤにおいてノンストップなのは上り7本(近鉄名古屋発10:00〜16:00)、下り8本(大阪難波発11:00〜18:00)の合わせて15本だけ。他の列車は、津または大和八木のいずれか、または両方の駅に停車していた。

ちなみに「ノンストップ特急・アーバンライナー」と案内されるのは前述の鶴橋〜名古屋間ノンストップの列車のみで、その他は単に「アーバンライナー」とだけ案内されていた。方向幕にも、ノンストップ特急は行先に「NONSTOP」と表示されていた。


特急が特急の通過待ち!?

名阪ノンストップ特急とはあまり関係のない話だが、名阪特急には、甲と乙があり、名阪ノンストップ特急は前者の一種に含まれていた。乙は途中停車駅を増やしており、途中桑名・近鉄四日市・白子・津・名張・大和八木・鶴橋・大阪上本町の8駅に停まるほか、一部の乙特急は伊賀神戸駅と桔梗が丘駅にも停車する。甲特急と乙特急は停車駅や使用車両の面からも明確に区別されているが、2016年3月19日のダイヤ改正からは大阪難波駅発21:00の便が津駅まで甲特急、津駅から近鉄名古屋駅まで乙特急として運転する変則的な列車となる予定である。

また、近鉄名古屋発7:00と大阪難波発21:00の甲特急は、大阪と伊勢志摩を結ぶ先行の乙特急を名張駅で追い抜く。私鉄で唯一、特急が特急の通過待ちをするという珍しいダイヤが組まれている。


「2時間5分」の評価

新幹線には速さで劣るものの、名阪甲特急は断然安い。また、所要時間が最速2時間5分というのも、早すぎず遅すぎずで、睡眠や読書に最適な時間(睡眠サイクル1回分の90分+入眠・起床の余裕時間の合計)に適合だとして、乗客から高い評価を頂いている。

また、新幹線は新大阪駅で地下鉄に乗り換えなければならないのに対し、近鉄は大阪ミナミまで直行するので、ミナミや天王寺方面へ向かうには近鉄特急の方が便利と言える。

なお、津駅に新規停車することとなった後でも、最速2時間5分運転を維持している。これは、列車の運転本数が多い大阪・名古屋の末端区間で発生する徐行運転区間を津駅の停車時間に振り向けたためである。そういう意味ではダイヤ上の工夫がなされている、ということもできる。


車両

名阪甲特急には「アーバンライナー」シリーズが優先的に使われ、時刻表にも載る。

代走は、基本的に車種制限はなく、さまざまな編成が組まれる。

21000系

 難波〜名古屋間の所要時間を最速2時間5分と、従来の名阪ノンストップ特急より6分短縮し、鶴橋〜名古屋間は1時間59分と、初めて名阪間2時間の壁を破った。最高速度130km/hは、登場した当時としては、私鉄最速だったといわれる。オールM車の抵抗制御車。

登場時は全扉が折戸。現在は一部車両のみプラグドア。

車内設備は当初はレギュラーシート・デラックスシートとも簡易リクライニングシートであったが、シートピッチを1,050mmに拡げた上で背もたれと座面の連動を最適化し、本式のリクライニングシートに近い角度まで倒せるよう工夫が施されたシートを採用していた。その後、リニューアル工事と同時に後述の「アーバンライナーnext」と同じタイプのゆりかご型リクライニングシートに交換された。リニューアル車の愛称は「アーバンライナーplus(プラス)」。

基本編成は6両。増結ユニット(2両)もあり、多客期には中間に増結される。

21020系

愛称は「アーバンライナーnext(ネクスト)」。平成14年に登場した。

21000系のデザインを踏襲しつつ、前面窓周りをブラックで塗装するデザインは、なかなか斬新。

ヘッドライトはHID灯となった。

IGBT素子VVVFインバーター制御となり、モーターは230kWと大出力なので、MT構成は3M3Tとなった。

「デラックスシート」も21000系に引き続いて設置されたが、座席配置が1+1+1の3列式となった。片方の通路の幅が広く、もう片方は台座となっている。

VVVFインバーターの音が独特で、他ではあまり聞くことができない貴重な音(近鉄では、ほかに22600系で聴くことができる)。

本系列は21000系の置き換え用ではなく、前述の「アーバンライナー」のリニューアル工事中に不足する本数だけを補う目的で造られたため、編成数は2本のみの在籍に留まっている。またリニューアル工事完了後は本数に余裕が出たことから、土・休日の夕方に運転される増発分の甲特急(大阪難波発20分台・近鉄名古屋発25分台)を全て「アーバンライナー」で賄えるようになった他、名阪間の主要駅に停まる乙特急の一部の運用にも就くこととなった。


関連タグ

近畿日本鉄道 近鉄 近鉄特急 アーバンライナー 伊勢志摩ライナー さくらライナー Ace

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました