2000年にセガによりドリームキャスト用ソフトとして発売され、2002年にエニックス(現スクウェア・エニックス)よりプレイステーション2版が発売された。キャロのデザインはにしだあつこ、その他のキャラクターデザインはかのえゆうし。
基本的なゲームシステムは前作『グランディア』を踏襲し、魔法やアイテムの名称など一部の固有名詞にも共通化が図られているが、その一方で世界設定やストーリーには前作との繋がりがない(いわゆるパラレルワールド)。「冒険」をテーマとしていた前作とは対照的に、本作では暗い過去を抱えた青年を主人公に据え、序盤から光と闇の戦いを前面に押し出した物語が展開される。
あらすじ
金次第でどんな危険な仕事でもこなすジオハウンド(冒険者)のリュードと相棒のスカイ。ある時辺境のカーボ村から依頼が入る。内容はグラナス教の歌姫エレナに同行し、悪魔ヴァルマーを封印する儀式が無事に執り行われるよう行き帰りの護衛をすることだった。
ところが儀式は失敗し、エレナは「ヴァルマーの翼」に取り憑かれてしまう。リュードは懇願を受け、エレナに取り憑いたヴァルマーを封印し、世界中に散らばるヴァルマーの欠片が復活することを阻止するための手がかりを得るため、グラナス教の総本山のあるセントハイム法国までエレナを護衛する依頼を引き受ける。しかし旅の行く手には、古代において光の神グラナスと闇の悪魔ヴァルマーが争った傷跡と伝えられる大地の亀裂「グラナクリフ」が交通の障害として横たわっていた。
物語はリュードの過去の因縁や、次第にリュードに惹かれていくエレナと、エレナの身体に同居するヴァルマーの翼の化身ミレーニアとの三角関係といった出来事を交えつつ展開していく。やがてリュードは冒険の旅の過程で、同じようにヴァルマーとの因縁を持つ仲間たちを得て、ヴァルマーに魅入られた人々に立ち向かっていく。
登場人物
パーティキャラクター
リュード
CV:森久保祥太郎
17歳。本作の主人公。
現実主義者でぶっきらぼうだが、実は優しく情熱的な一面もある。
エレナ
CV:小西寛子
歌:川澄歌織
17歳。本作のヒロイン。
カーボの村のグラナス教会の歌姫。
儀式に失敗し封印すべき存在である「ヴァルマーの翼」に取り憑かれ、それを取り除くためにリュードと共に旅に出る。困っている人を放っておけない性格で、旅の先々で事件に首を突っ込もうとし、他人に無関心なリュードを事件に巻き込んでいく。
ミレーニア
CV:柳原みわ
17歳(外見上)。本作のヒロイン。
エレナに取り付いた「ヴァルマーの翼」の化身で、エレナとは一つの身体を共有している。
ロアン
CV:鶴野恭子
リュードの旅先で出会う小柄な13歳の少年。母の形見のメダルを探してくれたことをきっかけに旅の仲間となり、共に戦ってくれる。誰とでも仲良く振舞うことができ、育ちが良く礼儀正しい。
マレッグ
CV:郷里大輔
故郷の村をメルフィスに潰されて以来、復讐のために旅をしていた巨漢の獣人。リュードをメルフィスと間違えて襲い、和解後、行動を共にする。
ティオ
CV:岩男潤子
「ヴァルマーの爪」に寄生されていた、感情を持たないオートマーター(自動人形)の少女。「爪」を取り除かれてからはマレッグのことをマスターと慕うようになり、人間の心とは何なのか知りたいという理由でリュードたちに同行する。
敵キャラクター
メルフィス
CV:千葉一伸
リュードの兄で、剣士の村ガーランで最強の剣士といわれた男。
かつては村人から尊敬を集める人物だったが、ある事件を機に豹変。マレッグの故郷の村を潰し、ロアンの王国を襲撃し、各地のヴァルマーの封印を解いて回るようになった。リュードが立ち向かうべき宿敵でもある。
マスコットキャラクター
キャロ
ダンジョンなどの暗い場所に生息し、またミニゲームに登場する。