善も悪も、生も死も越えたところを
淡々と歩いてきた。
幸も不幸もない。喜びも悲しみもない。
白と黒が私を切り裂いて、天と地が私を嬲って、
私は淫らになってしまった。
どこから始まってどこで終わるのか。
私はどこにも属さない。
私は歩んではいないのだ。
ただ、世界が回っていた。
私の知らないところで、世界だけが……
概要
身喰らう蛇の執行者の№ⅩⅤ「殲滅天使」レン。
まだ少女と言って差し支えない年齢でありロリィタ調のドレスを着ている女の子。
しかしながら執行者と呼べるだけあり天才的な知性と身の丈に似合わない大鎌を使う身体能力、そして巨大な機械人形パテル=マテルを使役するといういろいろな意味で桁外れな女の子である。
少女のような一面もあるが、ませている一面もありヨシュア以上の知性を発揮する場合もある。the3rdでは彼女の過去が明らかになるがそのあまりの凄惨さに多くのプレイヤーがトラウマを抱いたと言ってもよい(後述)。
登場作品と能力
SCでは敵として、3rdでは味方として登場。
クラフトはパテル=マテル以外どれも即死確率のあるもの。属性制限のない1ラインのオーブメントによる大魔法の行使、メンバー中最も高いアーツ攻撃力など殲滅天使の二つ名に恥じない殲滅力を持つ。ただしHPも防御も最低クラスのため注意が必要。対戦アクションイースvs空の軌跡でも言えることだが、戦闘では扱うプレイヤーの能力に左右されると言って良い。
なお、「あらゆる周囲の状況に対応できる天才」であり、外見どおりの子供として振舞う事も、匿名で画期的な論文を投稿して脚光を浴びる事もお手の物であり、初登場時はエステルたちを普通の少女として騙していた。
容姿と性格
連れて歩けば街の人々の注目を集める可愛らしい「お人形のような」少女。たくさんのフリルがついた白いドレス、頭に結んだ細いリボン、「桃色がかったスミレ色」とでもいうべき髪の色が特徴。
一方でその姿に似合わない非常に重い過去を背負っているため台詞や行動が冷酷で暗黒だが、心の芯にある純粋さは失っていない。上記の通り環境適応能力に優れた天才であるため、様々な人格を演じることができるが、空の軌跡シリーズのエステル・ブライトがぶつけてくるような真っ直ぐな愛情を受け入れるとなると、途端にまごつく面もある。
続編『零の軌跡』『碧の軌跡』では、さまざまな経緯から、本来の純粋さを取り戻しつつあるような言動が見受けられる。
過去
『空の軌跡the3rd』の「深淵」最下層で、彼女の過去を見ることができるのだが、その内容はまさしく「深淵」の最下層に存在するにふさわしい残酷な内容となっている。
しかし、PC版とPSP版では内容が異なり(描写の詳しさの違い)、PC版はショッキングでみんなのトラウマ(「みんなのトラウマ」という言葉はトラウマというものを軽んずるような印象があり、レン本人にとって非常に深い傷でありトラウマであるこの過去を、他人であるプレイヤーやファンが取り沙汰する際には不適切かもしれない。が、「みんな」も彼女の気持ちを想像し少しずつ傷を負っているのだという見方をすれば、この言葉を使う意味もある。)
かつ非常に話が重いので、注意(覚悟)が必要である。おそらくそれが原因の一つもあってPSP版では扱われ方が変わっていると言えよう。
覚悟が必要な動画
(これは本来『空の軌跡the3rd』を、ストーリー上は体験する必要のない最深部まで攻略してはじめて見られるもの。しかも思い過去が詳しく描写されているPC版のものなので、殲滅天使レンのファンであり、かつ、彼女の過去を受け止める覚悟がある者だけが見るべきものと考えられる。そうでなければ見ることはおすすめできない。)
そのトラウマ度からPSP版での描写の曖昧化に止まらず、続編『零の軌跡』で救いのある真相が明かされるなど、とにかく念入りにフォローされている。
そのフォローにともない、PC版での詳しい真相を知らないプレイヤーにとっては意味がよく分からない表現が『零の軌跡』ではいくつか見られる。よく知りたいならば求めよ、と暗に示しているのかもしれない。
閃の軌跡Ⅲ以降のネタバレ注意
レン・ブライト
碧の軌跡の後、カシウス・ブライトの養子としてブライト家に引き取られることになる
『閃の軌跡Ⅲ』では登場はしないがリベール王国のジェニス王立学園に通ってる模様。
『閃の軌跡Ⅳ』ではエレボニア帝国で起きた異常事態で連絡が取れなくなった友人のティータ・ラッセルを探しにエステル達と共に帝国に赴く。
一時期はエステル達と別れてキーアと共にⅦ組と合流、魔女の一族と協力して地精のアジトを割り出し捕らわれていたリィン・シュバルツァーの救出に一役買ったのである。
黄昏が進行している最中の帝国の調査の中でクロスベルにいるソフィア・ヘイワースその息子のコリン、徴兵により戦地に向かうハロルド・ヘイワースに「レン・ブライト」として顔を合わせていたのであった。
かつて彼等が失ってしまった最愛の娘「レ二」の面影を感じる彼女に、生き残ってまたいつか会おうと約束を交わして・・・