概要
同人サークル『似非職人工房が』手掛けていた、MSXを周辺チップごと1チップ化する『似非プロジェクト』が、MSXアソシエーションに引き継がれ、FPGA(※1)による大胆なアーキテクチャの変更が行われ、試作機が作られた。
当初は初代MSX規格でアスキーが販売する予定だったが、予約数が最低目標である5000に満たなかったので見送られた。その後、MSX2相当に改められ、D4エンタープライズによって台数限定販売された。
※1…Field-Programmable Gate Arrayの略。製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路のこと。
仕様
外部
・USB×2(制御ドライバがないため実質ダミーポート)
・SD/MMCカードスロット(仮想的にFDDとして使用できる)
・D-SUB9ピンオス×2(MSX仕様ジョイスティック端子)
・電源スイッチ(オルタネート式押し釦(押す度にON⇒OFF⇒ON…))
・リセットスイッチ(押し釦)
・カードエッジコネクタ×2(MSX拡張スロット。大きいものは干渉することがある)
・RCA端子×3(コンポジット出力、サウンド出力、データレコーダ出入力)
・S端子(S映像出力)
・VGA端子(アナログRGBモニタに接続可能)
・DINコネクタ(PS/2キーボードを接続して利用する)
・DIPスイッチ(動作設定用)
内部
FPGA
Cyclone(Altera)EP1C12Q240C8
CPUおよび周辺ICをハードウェアエミュレート。
クロック周波数 | 用途 | 備考 |
---|---|---|
21.48[MHz] | FPGA本体への供給 | 内部でエミュレートしている機能の基準クロック |
3.58[MHz] | 内部でエミュレートしているCPUクロック | 基準クロックの6分の1で動作させている |
メモリ
種類 | 容量 |
---|---|
メインRAM | 1MB |
VRAM | 128kByte |
ハードウェアとしての実装 | 32MB |
LED
電源が入っていると某ナイトライダーのスーパーロボットカー「K.I.T.T.」のスキャナーの様に左右に点滅する。