概要
さだやす圭の漫画『ああ播磨灘』こと『読むと強くなる横綱漫画 ああ播磨灘』は、「モーニング」にて連載された。全28巻、文庫版全14巻。
アニメ『見ると強くなる 痛快!横綱アニメ ああ播磨灘』は、1992年4月23日から1992年10月1日までテレビ東京系にて全23話が放送された。
主人公が横綱に昇進したところから物語が始まり、彼の連勝を止めるべく現れては散っていくライバル達を軸にドラマを描く事で、読者に主人公よりもライバル達に共感・同情を抱かせる(所謂判官贔屓的展開)という、王道のスポ根・成長物語とはかけ離れた構成をとっている。
その為、物語の中心人物である播磨は、常に傍若無人に振舞う事で、観客からは罵詈雑言を浴びせられ、愛宕山を中心とする相撲協会やマスコミの北条からは殊更敵視される等、主人公としてよりも悪役としてのニュアンスが目立つクセの強いキャラクターになっている。
しかし一方で、一度でも負ける事の許されない過酷な戦いを続けるだけでなく、ひたすら自ら追い込んでいく状況を作りながらも、数多くのライバルを次々と豪快に倒していく展開もまた、読者をハラハラとさせながら注目を浴びている。
問題作、怪作の部類に入りかねない漫画ではあるが、純粋な相撲漫画として見た場合、仮面の土俵入りや播磨灘の大暴言、人間を張りて一発で10m吹き飛ばすなどの一部の取組でのオーバーな演出などを除けば、土俵上での矛盾が非常に少ない作品とされている。
播磨灘
主人公の播磨灘は連載開始時点で15連勝、2場所連続優勝をしているなど、実力は文字通りの横綱級だが、人格は誰もが認める最悪を極め、人を人と思わず、傲岸不遜、負けた相手力士を平気で罵倒するなど、問題点に事欠かない。女性にも手が早く、彼に比べれば朝青龍が実際に起こした問題行動など可愛く見えるレベルである。しかしここに、また現実の力士でいえば白鵬にも劣らない実力が備わっているので、史上最強にして、史上最も始末の悪い横綱であることは間違いないだろう。
とはいえ、老婆に対し「年寄りは国の宝や」と配慮する一面もあり、何から何まで悪辣と言うわけではない。また、人格はアレであるが土俵上での取り組みは非常に真っ当であり、それが作中で好悪極端な評価を受ける要因となっている。
播磨灘自身もまた、性格の悪さを自覚してるらしく、内に溜め込んでいた孤独や虚しさが作中最後の取り組みにて涙という形で表れている。
ちなみに、初期と後期で風貌が全然違う。
余談
メガドライブで発売されたゲ-ム版は原作を無視して空中戦や炎を纏った打撃が使用できるクソゲーで知られるが、それ以上に「播磨体操第一」というEDで流れる公式が病気なムービーで知られる。
ストーリー
横綱に昇進したばかりの播磨灘。仮面をつけて土俵入りをし、土俵上で「双葉山の69連勝を抜くのはワシや」「どんな手を使って負けてもその日限りで引退する」と大暴言を吐いた。それ以降、播磨灘対他全力士、協会、マスコミを巻き込んで、日本中の注目の的になるのであった。
登場人物
播磨灘の周辺人物
相撲協会・ライバル力士
その他
主題歌
オープニングテーマ
「絶対負けない」
作詞、作曲、歌:片山圭司/編曲:池田大介
エンディングテーマ
死ぬまで離さない」
作詞:長戸大幸/作曲:多々納好夫/編曲: 池田大介/歌:A-TLES
余談
2017年、東序二段71枚目の山名(21歳、尾上部屋)が『播磨灘』に改名した。(夏場所から使用。)
出身地は兵庫県姫路市だが、こちらの播磨灘は身長170センチ、体重102キロと小兵。
関連タグ
なんと孫六:作者が同じの野球漫画。
のたり松太郎/暴れん坊力士!!松太郎:よく比較される。