概要
DbDに2018年11月末にβテストとして先行実装され、12月に「DARKNESS AMONG US」のパッケージで本格実装されたキラー。
名前の「LEGION」は聖書にも出てきた悪魔の名前。その回答と逸話から転じて「軍団・大勢」を指す言葉になっている。「レギオン」と読めばなんとなくわかる人もいるだろう(ラテン語読み)、βテストではフランス語寄りの「レジオン」だったが、製品版では英語読みに寄せた「リージョン」が正式な表記となった。
その名前の通り、今回のキラーは4人をひとまとめにした存在である。
「フランク・モリソン」
「ジュリー」
「ジョーイ」
「スージー」
の4人が一気に実装。全員がパサパサしたレザージャケットを羽織り、フードを深く被っている。顔は血塗れで病んだ子供の落書きみたいな仮面で隠しているため、その表情はうかがえない。武器は殺傷に特化したサバイバルナイフであり、人を殺す武器で容赦なく人を切り刻んでいく。
「生存者に紛れ込む殺人鬼」というコンセプトの基生み出されたキラーであり、ファンからのアンケートで票数を獲得した面では生み出された経緯はCLOWNと対称的といえる。
キラーが4人?
基本このゲームは4対1の鬼ごっこゲームである。そんなゲームに4人という大勢のキラーが一度に現れることは無い。そんな事になったらゲームバランスが完全に壊れるし、4人を一斉に操作するなんて真似は今の人間と技術では到底不可能である。
じゃあどうするか。
「集団のうち一人が選ばれ、その一人がキラーとして活動する」
…という特殊なスタイルをとっている。
集団の選び方はスキンの変更であり、体格やボイスがわかりやすく変わる。基本は唯一本名のわかっているフランク・モリソンである。
根城は「オーモンド山のリゾート」。色々と事情があってスキーの名所だったのがただの廃墟になってしまった。彼らのたまり場であり、彼らが死体を埋めに行った場所。ものすごく広く、小屋の存在もあって色々と追いかけっこのはかどるステージとなっている。生存者に有利そうなステージだが、彼らの前で同じ気持ちでいることはできないだろう。
背景
リーダーの「フランク・モリソン」は孤児で、反抗的な性格から里親をたらい回しにされ続けてきた。最終的に彼を引き取ったのは助成金目当てのクズだったが、それでも若いフランクにはまだ明るい未来への道が残されていた。しかし粗暴な気性が災いし、所属するバスケットボールチームを審判に押しのけたことで退部を余儀なくされ、それを期に不登校となったことで彼の人生は本格的に闇へと転がり始める。
「ジュリー」は自らの故郷、寂れた田舎町であるアルバータ州オーモンドに退屈を感じており、いつかきっと町を出ようと決意していた。そんな中ジュリーが主催したパーティでフランク、「ジョーイ」と「スージー」の4人が出会う。4人はつるんで遊ぶようになり、オーモンド山中の廃墟を根城として「軍団(リージョン)」を名乗るようになる。廃墟の壁には当時ビデオショップのアルバイトをしていたジェフが4人の内の誰かから依頼を受けて作成した「THE LEGION」のロゴが描かれ、彼らは退屈を紛らわし自らの可能性を試すかのように仮面をかぶり、窃盗、強盗、暴行、恐喝――様々な犯罪に手を染めていった。
だがある時、フランクが解雇された食料品店に盗みに入った際にオーナーに見つかり、スージーが捕まりそうになる。フランクは咄嗟に持っていたナイフでオーナーを刺し、彼らは罪を共有する為に合意・非合意に関わらず順繰りにナイフを突き立て、殺害。山に死体を埋めに行った4人は、その後全員が行方不明となった。
これまでのキラーたちは人間離れした力を与えられた存在や、常人とかけ離れた思考を持つ狂人といった怪物であるのに対し、リージョンらは社会から一歩足を踏み外してしまっただけのただの人間にすぎない。トレーラームービーで表現されているように、彼らは本来生存者であってもおかしくなかったのだ。
だが、道を踏み外したフランクの中で燻っていた火種が、集団心理という薪により燃え上がったことで、彼らは殺人鬼となってしまったのである。ただの人間を怪物に変えてしまう集団の悪意を象徴するキラーと言えるだろう。
ちなみに公式でフランクとジュリーはカップルで、ジョーイは衝動的で自慢屋、スージーは無邪気で内向的という設定がある。またそれぞれに素顔が設定されており、検索すると見る事が可能。
性能
板を倒されると、基本的にキラーは壊さない限りその先に行くことができない。
だが彼らの能力「愚連の狂奔(Feral Frenzy)」は、生存者同様板を乗り越えることができるようになる。パルクールの如く障害物をポンポン飛び越えて接近してくる様はかなりのプレッシャーを与える。ちなみにこの仕様、トレーラームービーでキラーなのに窓枠越えを軽々としている事でさりげなく伏線は張られていた。
この「愚連の狂奔」は上記のパルクールに移動速度の上昇、攻撃速度の加速の他に「生存者に『深手』というデバフを与える」という機能を持つ。
この「深手」、簡単に言うと「ボロタイ」こと「与えられた猶予」が発動している時と同じ状態。負傷状態が維持されるが一定時間の経過でダウンしてしまう。
基本的に殴られて負傷状態になっても、もう一発殴られないとダウンに持って行かれるような事は無いのだが、高速移動してきて一発当ててきた上に制限時間を付けられるなんてたまったものではない。
その代わり、これはアイテムなどが無くても自己回復が可能であり、自己回復すれば「深手」は解除される。
この「愚連の狂奔」の欠点は足跡が見えない事と、能力終了時に「アウアウ!」と言いながら視界が黒くかすみ、苦しむ。この部分はナースのブリンクに似ている。ナースほど視界が悪くはならないのが救い。
メメント・モリは「一発サバイバルナイフを突き立てた後、必死に逃げようと足掻く生存者を何度も刺し貫き、トドメに心臓にナイフを突き立てた後、腹まで一気に抉る」というもの。「嬲り殺し」という言葉が似合うような遠慮も躊躇も無い痛めつけの末の抉り出しを行うが、これまでのキラーと違い、彼らはかなり生存者に抵抗されており、殺すのに時間をかけている。
それがエンティティに染め上げられた狂気から来るものなのか、殺しに慣れていないティーンエージャーの性なのかは彼ら以外に知る由は無い。
PERK
「不協和音」
共同修理されている発電機を強調表示する。最初の索敵が楽になるが、共同修理の頻度が減る後半ではあまり役に立たなくなるのが難点。
「狂気の根性」
サバイバーを担いでいるときに他のサバイバーに攻撃を命中させるともがきゲージが数秒間貯まらなくなり、空振っても硬直がなくなる。要するに肉壁対策であるが、その目的であれば「鋼の握力」や「興奮」のほうがよほど役に立つであろう。
「アイアンメイデン」
ロッカーから出た生存者が12秒間無防備状態(一撃でダウンしてしまう)になり、さらに3秒間姿を可視化する。さらに、ロッカーを開ける速度が上昇する。
ただし普通サバイバーは殺人鬼が遠ざかってからロッカーを出るものであり、その状態から慌ててサバイバーを追いかけても効果時間がすぐに終わってしまう。そもそも、殺人鬼が知りたいのは生存者が今入っているロッカーの情報であり、出た後に情報を出されても困る。
お陰で、このパークはもっぱらハントレスがロッカーからハチェットを高速補充する用途に使われる始末。正直産廃と言っても過言ではない残念パークなのだが、なぜかさらに弱体化されてしまった。一体運営はアイアンメイデンになんの恨みが…
ただし「ロッカー教」と呼ばれる、何かあったらロッカーに身を隠すタイプのサバイバーには刺さる。またカニバルの固有パーク「バーベキュー&チリ」による探知を回避する目的でロッカーに入るサバイバーもいる為、完全にゴミではない。はず。
アドオン
脳みそを揺さぶる彼らの趣味全開な音楽の入ったミックステープ、銃刀法を冒涜するような改造ナイフ、ティーンエージャーのコレクション魂を揺さぶるバッジ、そして殺しをしてしまった件の事件に関するアイテムがアドオンになっている。アドオンのフレーバーテキストからはエンティティによる終わらない殺戮の儀式も「殺人ゲーム」として軽く見ている様子が伺える。
基本的に「愚連の狂奔」時の移動速度やゲージ量の増加といった追加バフを与えるものや、「深手」状態に陥った生存者へのデバフ追加ができるアドオンとなっている。パークとの相乗を考えられたURアドオンなどもあり、とにかく深手リレーが楽しいことになる。
長所
愚連の狂奔を発動したリージョンに対し生存者ができることはあまりにも少ない。窓枠や板が機能せず、高速で追いかけてくる殺人鬼から逃げろと言われても無理な話である。
「深手」状態にしたサバイバーはダウンしないために治療を強要され、その間他の行動はできなくなる。狂奔攻撃を深手状態でないサバイバーに命中させると心音範囲内の深手を負っていないサバイバーの位置が表示されるため、次々と別のサバイバーを攻撃して負傷と深手をばら撒くこともできる。
以前は攻撃対象を1人に絞る場合、「チェイス切り」という小技を使えばサバイバーを強制的にダウンさせることができるため、どんなにチェイスがうまいサバイバーでもリージョンに狙われれば逃げ切ることは不可能だったが、深手状態に「心音範囲外だと制限時間のゲージが減らない」という仕様が追加されたことでこの戦法は使えなくなってしまった。代わりに通常移動の速度が通常キラーと同等に上がり狂奔の持続時間が延び、狂奔中の移動速度・板窓越え速度が下がる・心音範囲も通常キラーと同等に上がると大きく性質が変化し、現在では「最初に見つけた獲物をもとに次の獲物の位置を特定し、芋づる式に順に倒していく」キラーとなっている。
短所
「深手」状態は治療しなければ強制ダウン、という恐ろしい効果だが、逆に言えば治療さえすればダウンしない。
狂奔攻撃を既に深手状態のサバイバーに当てても深手ゲージが減るだけですぐにはダウンに至らず、しかも狂奔状態が強制的に解除されこちらがスタンしてしまう。このため、狂奔状態で同じサバイバーを連続攻撃してあっという間にダウンさせる、というバーサーカープレイは不可能である。
前述の深手の仕様変更もあり、基本的に深手を与えることは初撃を助けつつ周囲の生存者の位置を確認するためであり、最終的には能力に頼らない自力のチェイスで追い詰めなくてはならない。
また、板スタンを食らう・空振りすることで狂奔は解除されてしまう。深手中の移動速度の低下もあって板まで間に合ってしまうことも多く、倒されている板に強いものの倒されていない板に弱い。
「死恐怖症」が刺さりそうだが、そもそも死恐怖症の効果がショボいので負傷の回復速度を下げる「ずさんな肉屋」と組み合わせでもしないとあまり影響を与えられない。狂奔により周囲の生存者の位置を把握し、その情報をもとにどう立ち回るかという高い状況判断力が求められるキラーであり、ナースやハントレスとはまた違った難しさを持つ。
関連タグ
THETRAPPER THEWRAITH THEHILLBILLY THENURSE THESHAPE
THEHAG THEDOCTOR THEHUNTRESS THECANNIBAL THESPIRIT THEPIG THECROWN THENIGHTMARE
ネア・カールソン 一歩間違えれば此方側になっていたかもしれない生存者
untildawn 若者達、冬場の山荘、殺人…と、妙に意識された部分がある