編著者・GMは秋田みやび。
挿画担当は戸部淑。
既刊5巻(2014年4月発刊)完結。
概要
大陸中南部のシエナクェラス地方が舞台。
「刃神」マキシムが鍛えた7つの武器をそれぞれ奉じる7国と、新興勢力の1国に分かれたこの地方で、「銀刀国ガルネイ」にて半軍属(予備役のようなもの)の身分にある冒険者たちは、やがてマキシムの7つの武器を巡る陰謀の渦中へ身をおく事となる。
登場PC
- リディウス(リディ)・ライトニング
人間♂、ファイター/セージ/ウォーリーダー。
士官学校への復学を夢見る常識人。
「暫定」リーダーとか言われていたが、次第に暫定がとれつつある。
兄3人と妹1人がおり、妹のナナリーを溺愛(のあまり、背後の真相が速攻でばれたことも)。
なお、姓は「家を出たから名乗らない」ということだったが、最終巻で突発的に付けられた。
- ニノン・シャリエ
人間♀、フェアリーテイマー/コンジャラー/セージ。
純潔少女。なのでデーモンルーラー(味方)やラルヴァ(味方)から狙われている。
両親+姉とともにフェイダン地方へ移住するために乗った船が沈没して、漂流中にヴィートに助けられたため、ヴィートを「旅人さん」と呼んで慕ったり自然にひどい扱いをしたりする。
巻が進むにつれて(よくあることだが)腹黒化が進行。闇の妖精との契約ランクを上げて、ボーンゴーレムを可愛がるその姿は、もはや混沌系。
- ヴィート
エルフ♂、ソーサラー/スカウト/アルケミスト。
祖母の怪盗ポリアンナ(※本名)に憧れて、「怪盗ポリアンナ三世」を継ぐ、らしい。ニノンからは、慕われているのかぞんざいに扱われているのか。
一般技能でマジシャン(手品師)を取得しており、旅人→旅芸人→芸人へと着実にステップアップ(?)。
神器《雷穿》を怪盗としての初仕事に選ぶつもりらしいが、ネダからは一世も含めて「香辛料泥棒」扱いされている。
- ネダ
シャドウ♀、デーモンルーラー/シューター/スカウト。
元傭兵の超辛党。傭兵団「無明殺手団」で育ったが、重い鎧で攻撃を受け止めるスタイルが傭兵団のスタイルと合わずに離脱した。
最高位の魔神「ゲルダム」を召喚する日を夢見ており、そのために純潔の乙女(=ニノン)を求めている。ニノンに対する背徳コンビその1だが、その2より背徳度は圧倒的に高い。
なおゲルダムの召喚には高レベルの戦士のイケニエが必要なことが後に判明したため、リディも射程内に捉えられた。
全体に言動が男前。戸部淑のお気に入りでもある。
- セルヒオ・ロア
ラルヴァ♂、プリースト(マキシム)/ファイター。
150年間監禁されていた超ヒキニートのラルヴァ。ニノンに対する背徳コンビその2。
陽光下では大きく弱体化する種族のため、昼夜でテンションが大きく変化する。陽光下でさえなければ、昼間でも夜モードになることも。
なお150年間ヤンデレ過保護の母親(ナイトメアで、しかも「相手にして生きていられるだけで凄い」レベルの危険人物)に監禁されていたため、社会に出てから1年目。というかそんな状態ではまともな職に就くこともできず、一時は物乞いまでしていた。それでいいのか耽美系美形種族。
生命維持に必要ではないが、血液はリディから吸っているらしい。純潔の乙女(=ニノン)の血を吸いたがっていたが、計略によりリディとそーいう関係だと勘違いして(勝手に)夢破れ、ナナリーの血を次の目標にしたらしい。
なお、エンディングでとうとう母親に捕捉され失踪。
NPC
- 刃神マキシム
決意と熟考の神にしてシエナクェラス地方の小神。
300年前の大破局において、蛮族への反攻のために武器を与えた一団が皆殺しにされたことに苦悩しているところで神格を得、蛮族から人族を守るために7つの武器を鍛え上げた。
が、その後神器を巡る争いが起きたことを悲しみ、神器を石と化し自身は眠りに就いた。
「よく考えて」やった行動が裏目に出てばかりの、「よく考えても進歩しない神」だとか言われてしまう気の毒な神。
- 鉄槌神エセルフィン
同じく小神で、マキシムの妹。兄と同時期に、「足並みを揃えていれば反攻が失敗しなかったのに」と思っていたところで神格を得た。
のだが、信者に問題があったせいか神格がゆがみ、強者は引きずり落とし弱者は排斥する信仰と化してしまい、第一の剣由来の神なのに邪教扱いされるありさま。
実は、リディウスの三兄(ユル)とニノンの姉(ジューン)も神官であった。
- カルネイラ
種々の技能を種族の限界であるLv5で持つ非常に優秀なコボルドであり、PCたちの軍属としての上官にあたる。
非常に広範な人脈を持つ「コネの戦士」。
- イチゴー
柴犬風のコボルド。
カルネイラとPCたちとの連絡役であり、マスコット。
- アーセナル・レイグ
石工をしている中年男性で、娘と二人暮らしだが、石化している神器《銀刀》の精巧なレプリカ(公開用)をガルネイ国から受注しており、それ以外にも飾り物の石剣を多数作っている。
実は、かつて滅ぼされた「雷穿国イーバーハ」の王族であり、作ってきた石剣には神器《雷穿》に近い力が吹き込まれていたため……。
- ギザレット
タビットの軍人で、通称「腹黒ウサギ」。
コネはあるが権力はないカルネイラから上官の地位を横取りし、PCたちに命令を与えてくるが、使い捨てられるのを嫌われて結局は離反され、違法行為の数々をばらされて軍法会議へ連行。石剣のひとつと融合して中ボスになる。
- エドワード・ライトニング
リディウスの年の離れた長兄で、マキシムの神官戦士。リディウスからは少し煙たがられているようだが、セルヒオからは「お兄ちゃん」と懐かれている。
マキシムの失われた神器《雷穿》だと称する石剣を、若かりし頃のアーセナルから(リディウスの生まれる前に)受け取っており、それをずっと大切にしていた。
- アルヴィト・ガルネイ
ガルネイ国の王子だが、男女問わず長子相続制のガルネイ国では姉の継承権が優先されるので、王室を離れて生活するために軍の将校となっている。
教育係をしていたカルネイラの助けになろうと活動する過程でリディウス達に出会い、いい人ぶりが感銘を受けた。
- ジューン・シャリエ
ニノンの姉。結婚していたが、離婚してシャリエ家に戻り、乗った船が難破してニノンと生き別れていた。
……が、実は難破させたのはジューンであり、当作のラスボスとなる。