概要
『この想いを守るためなら、どんなことも許される。騙しても犯しても奪っても殺してもいいと思うの。』
『ちかいのことば。やめるときもすこやかなるときも。とめるときもまずしいときも。よろこびのときもかなしみのときも。しがふたりをわかつまで。わたしは/私はさとちゃんが/しおちゃんが大好きなことをちかいます。』
主人公の女子高生松坂さとうが愛する少女神戸しおと甘くて幸せな生活をおくるために奮闘する物語。
一見、可愛らしいタッチで描かれるキャラクターから甘い百合作品のような印象を受けるが、実際は
さとうとしおの関係は誘拐犯とその被害者であり、しおとの生活を守るために、さとうが周囲の悪意を持った人物達へ容赦なく社会的、身体的に制裁を加える、しおの兄神戸あさひをはじめとした登場人物達の凄惨な境遇、さとうをはじめとしてどこか歪みや欠陥を持つ登場人物、散りばめられたさとうとしおの過去に関わる伏線や複雑な時系列、メインキャラクターの死亡などが描かれるシリアスかつ、ハードなストーリーとなっている。
直接的な描写こそ控えられているものの暴力描写、残酷描写もあり、そういったシーンが苦手な方は注意が必要。
しかし、そうした描写があるからこそさとうとしおの甘い幸せな時間が一種の清涼剤のようになっているのもまた事実であり、読者にはこの甘く、幸せな生活を守りたいと思い戦うさとうを応援する者もいれば、倫理的に問題のある行動を繰り返すさとうを批判し、ボロボロになりながらしおをさがすあさひを応援する声もあり、誰の視点に立つかで物語の印象が変わるのが特徴で、真実の愛とは?がメインテーマとなる。
テレビアニメ
2018年7月よりTVアニメがAT-Xおよび毎日放送、BS-TBS、さらにはTBSにて放送。なお、AT-X以外ではアニメイズム枠での放送となる。アニメーション制作はEzo'la。
OPはナナヲアカリの『ワンルームシュガーライフ』、EDはReoNaのソロデビュー曲『SWEET HURT』。
コミックス7巻の前半や読切を除くほぼ全てのエピソードを原作の補完シーンも加えて映像化し、最終回では原作に先駆けてハッピーシュガーライフの結末を描いた。
原作が完結した今、原作の結末を一足先に見れるというメリットはなくなったが、声優陣の迫真の演技と共に動くさとう達を見ることができるのは今でも十分魅力的。
登場人物
主要人物の名前はそれぞれブランド牛の名前や調味料から由来している。
CV:花澤香菜(TVCM/アニメ)
本作の主人公。高校生女子。美少女。男遊びに抵抗がなく、だれとでも遊んでしまうような女だったがしおと出会って彼女のことを心底好きになり、ついには一緒に暮らすようになり、バイトに精を出すように。
しおのためならなんでもする。
名字の由来は松坂牛、名前の由来はそのまま砂糖から。
CV:久野美咲
年齢不詳の少女。
さとうのことが好きで、さとうの家で一緒に住んでいる。
外には危険なものがたくさんあるからと家の外には出してもらえないが、さとうの言うことは全部正しいと信じ笑顔で言いつけを守っている。
無知で純粋、かわいいのだがどうも彼女には何か秘密があるようだ。
名字の由来は神戸牛、名前の由来はそのまま塩が由来。
さとうの周辺の人物
CV:花江夏樹
さとうが新しく見つけたバイト先「プリンセスインペリアル」で働いている少年。さとうのことが好きになり告白するが振られてしまう。その後何故かバイトにこなくなり…。
紆余曲折を経てさとうやしょうこと共に働くことになるのだが、このとき彼はまさかの覚醒を果たしていた。なお金髪は地毛。
名字の由来は牛肉大和煮を製造・販売する「株式会社三星」、
名前の由来は調味料全般を扱う「太陽食品」ではないかと思われる。
CV:洲崎綾
さとうの親友で、本編開始前は彼女と男遊びに興じていた。
さとうはしょうこにだけ、自分が恋人と同居していることを明かしており(ただし恋人がしおであることは知らない)男をとっかえひっかえしていたさとうがたった一人を見つけたことに驚いていたが、彼女なりにさとうのことを気にかけている。
名字の由来は飛騨牛、名前の由来は調味料の胡椒から。
さとうの通う高校の学年主任。
清潔な見た目や親身に生徒の相談にのってくれることから、女子生徒に人気がある。
さとうのことも気にかけていて「なにか困ったことがあったらいってください。僕は大人だからきっと力になれますよ」と彼女の手を握りやさしい言葉をかけてくれた。
だが・・・。
名前の由来はそのまま大地。
CV:井上喜久子
さとうの保護者だが、北埋川達高校の教師らはその姿を見たことがない。
なぜか全身負傷しているがその理由は・・・。
しおと関係する人々
CV:花守ゆみり
行方不明のしおを探すため街中で捜索のビラを配布し続けている謎の少年。
ボロボロの衣装に身を包んでおり、チンピラにぶつかってしまい暴行を受けたり自分が探しているしおとすれ違ってしまったりとにかく運が悪い。
大人は醜く信用できないと語り、自分の力でしおを見つけ出そうとしている。
名前の由来はシロップ類を扱う「朝日商事」から。
CV:後藤邑子
しおの前に度々現れる幻影。
名前からわかる通り、しおやあさひの母親その人。
コミックス7巻は彼女の過去が補完されていて、アニメ版ではカットされてしまったが一言で言い表すなら地獄。
ゆうなの夫
CV:宮下栄治
ゆうなやあさひ、しおの人生を狂わせた張本人。
思い通りにならないものには容赦ない暴力を振るう、あさひ曰く悪魔。
6巻までは顔がわからず、アニメでもその顔が描写されることはなかったが、7巻でようやく顔を見ることができた。本作のテーマである「愛」から、程遠いと言えると同時に父親からは、「視界に入るのは愚か呼吸もしてほしくない」と忌み嫌われおり、愛されなかった人物といえる。
その他の人物
「プリンセスインペリアル」の店長
CV:小林沙苗
さとうが新しく見つけたバイト先の美人でやさしいと評判の女店長。
しかしその裏の顔は・・・。
CV:武田羅梨沙多胡
さとうの後輩。
さとう達バイト仲間からは「すーちゃん」と呼ばれている。
あまり仕事はできない様で、なんでもテキパキこなすさとうに憧れている。
名字の由来は宮崎牛から、名前の由来はさとうやしお、しょうこのように調味料の「酢」から。
ちなみに初登場当時は本名が決まっておらず、アニメ化の際に宮崎すみれの名前を与えられた。
CV:長谷川育美
さとうやしょうこの先輩でありバイトリーダー。
テキパキと仕事をこなし、後輩であるさとうたちを
気にかけてくれる理想の上司。
ちなみにアニメ版OPを担当するナナヲアカリ氏の推しらしい。
名字の由来は但馬牛から。
国塚めい
CV:篠原侑
さとうの同級生その1。
恋バナが大好きで、独身らしい北埋川に好感を持っている模様。
朧木れいか
CV:谷口夢奈
さとうの同級生その2。
彼女も恋バナ大好き。
北埋川静香
CV:香里有佐
北埋川の妻。
帰りが遅い北埋川を心配している。
北埋川みのり
CV:安齋由香里
北埋川の娘。
北埋川とピクニックに行く約束をする。
緑野レン
CV:海老名翔太
自分達にぶつかってきたあさひに因縁をつけてかいと共にリンチし、それを邪魔した太陽にも容赦なく暴力を振るったチンピラ。そして偶然太陽と一緒にいたしおにも手を出そうとしたが、そこに現れたのは・・・。
黒川かい
CV:井上宝
レンと行動を共にしているチンピラ。こちらも積極的にあさひや太陽に暴力を振るい、太陽と一緒にいたしおにも手を出そうとしたが・・・。
光瀬
CV:赤羽根健治
牧巣原の男性警察官で、真面目な男性。
女性警察官
CV:巽悠衣子
光瀬の同僚。
三星の母親
CV:中原麻衣
息子と同じ金髪とヘアピンが特徴の女性。
おにーさん
CV:なし※アニメ版劇中では台詞の代わりにノイズが流れる、もしくは字幕。
本編開始前、さとうを自分の部屋に招き入れていた青年。さとうの何かに惹かれたようだが・・・?
アニメ未登場
二ノ迫きいや
「ホワイトシュガーガーデン、ブラックソルトケージ」に登場。
パラレルワールドの存在で、本編の太陽と似ているが彼との関係性は不明。
性格も軽い感じの男子高校生であり、しおと出会う以前のさとうとも付き合っていたが別れた。
しかし再びさとうと接触し、しおのことをダシにさとうに自分と再び付き合うよう迫るが・・・。
山道美鈴
「interlude sweet salt/bitter sugar」に登場。
宗教組織エイラーバラの輪の女性支部長。
さとうの住む部屋のインターホンをしつこく何度も鳴らし、運気の上がる水晶とお香を勧めようとする。
ゆうなの両親
7巻の過去編に登場。
言い換えればしおやあさひの母方の祖父母。
娘であるゆうなよりも自分達の世間体を優先してしまう。
それを後悔し再び娘と向き合う決意をするが・・・。
ゆうなの夫の父
7巻の過去編に登場。
息子と違い落ち着いた雰囲気であるが、自分の息子に男としての責任を取らせるとしゆうなとの結婚を提案。
世間体を優先してしまったゆうなの両親はそれに従わざるを得ず・・・。
用語集
ハッピーシュガーライフ
言わずと知れた今作のタイトルそのもの。
さとうがしおとの甘くて幸せな生活を表すために用いる言葉として作中でも使われる。
ちかいのことば
さとうが毎晩しおにやってもらうおまじないのようなもの。
「ちかいのことば」
「やめるときもすこやかなるときも」
「とめるときもまずしいときも」
「よろこびのときもかなしみのときも」
「しがふたりをわかつまで」
「わたしはさとちゃんが/しおちゃんが大好きなことをちかいます。」
らんらんるー
ゆうなの場合は「らんらんらー」。
チラシ
行方不明になったしおの情報がまとめられたチラシ。「探してます」の文字とともにしおの顔写真と行方不明になった日、その時の服装が細かくまとめられている。(内容は、4月25日都内牛倉町2丁目にて母親とはぐれ行方不明。いなくなったときの服装、セーラー服、青 スカートはチェック)あさひが複数これを印刷しているため、牧巣原市のあちこちにこのチラシが貼り付けられている。勇気ある人はチラシを自作し、ハッピーシュガーライフ世界の住人になりきってみよう。
牧巣原市
さとうが住む街。
さとうが通う牧巣原高校もこの街にある。
牛倉町
しおが行方不明になった町。
牧巣原市とは近い位置にある。
キュア・ア・キュート
さとうやしょうこ、すみれ、みとりが働くメイド喫茶。
更衣室には上記4人以外のロッカーが確認できる。
プリンセス・インペリアル
さとうが一時期バイトしていたレストラン。
太陽も元々はここで働いていた。
ディアホメーズ
さとうとしおが暮らす部屋があるマンション。
手錠/キーホルダー付きの鍵
さとうがある人物を呼ぶために用いる。
原作では手錠で、アニメではキーホルダー付きの鍵に変更されたが使い方そのものは変わらない。
公園
牧巣原市内にある一つの公園で、正式名称不明。
外を飛び出したしおが街中で出会った太陽と二人きりで会話し、公園内のベンチ下に隠れていたあさひがしょうこと出会った場所でもある。
しかしあさひや彼を助けた太陽は公園内で緑野と黒川の不良二人組から暴行を受け、微かに意識を取り戻した太陽はしおを抱き抱えて公園から立ち去るさとうの姿を目撃した。
エイラーバラの輪
山道美鈴が入信している宗教組織。
山道が「関東支部長」を名乗っていることから牧巣原市だけでなく日本のあちこちに支部があると思われる。
行方不明者捜索サイト
読切版「ブラックソルトケージ」に登場した行方不明者の情報が掲載されているサイト。しおの情報もこちらにまとめられていた。本編でも存在しているのかは不明。なおこちらに掲載されているしおが行方不明になった日付が本編と異なる(今作では4月22日、本編では4月25日)ため、今作が本編とは異なるパラレルワールドであることが明確になっている(これを無視すれば今作の出来事も本編に無理矢理組み込めなくはないのだが)。
時系列
作中時系列は7巻➡️5巻19th life➡️1巻~3巻➡️6巻出張読切「sweet salt /bitter sugar」➡️夏服移行➡️4巻~6巻➡️8巻~10巻となる。
7巻のみ、しおとあさひの母、ゆうなの過去を中心にさとうとしおの出会いが描かれる過去編となっている。
アニメでは7巻のストーリーは、ゆうなの過去関連の内容がカットされてしまっていた。
アニメだけ視聴した方は、一度読んでみてもいいのではないだろうか。
なおコミック派の方は勘違いする方が少なからずいるが、2巻後半に収録されているホワイトシュガーガーデンとブラックソルトケージはハッピーシュガーライフ連載前にガンガンジョーカーに掲載されていた読み切りで、本編とは関係ない別世界の出来事なので注意。
スピンオフ
本作には読切、小説作品、blu-rayの特典漫画などのスピンオフが存在する。
本編と時間軸を共有している、そう思われる作品もあれば、本編とは異なるパラレルワールドが舞台の作品も存在したりと様々。
いずれもアニメでの映像化はなし。
ホワイトシュガーガーデン、ブラックソルトケージ
ハッピーシュガーライフの原型となった読み切り漫画で、コミックス2巻にも収録されている。
今作は1つの物語が2つに分割され、前半ホワイトシュガーガーデンでさとうのしおとの甘く、それでいて「彼女たちの保護者はどこにいるのか?」という違和感を読者に持たせる日常が描かれ、後半になるブラックソルトケージにて前半の違和感が、さとうとしおは誘拐犯とその被害者という関係であることが明らかになりさとうとしおの異常な関係を引き立てさせるという構成になっている。
今作が大きな反響を呼んだことから連載が始まることとなった。
世界観は「ハッピーシュガーライフ」と基本的に変わらないがパラレルワールドという位置付けであり、三星太陽が登場しない代わりに
彼とよく似た「二ノ迫きいや」が登場する、
神戸あさひに該当する人物がいない、さとう達のデザインが異なる、本編では血を見て頭痛を起こしていたしおが今作では血を見てもなんの反応もしないといった違いがある。
「結婚式」「さとうとしおの関係に気付く人間が現れる」といった要素が本編に先駆けて描かれた。
interlude sweet salt/bitter sugar
ハッピーシュガーライフ4巻発売記念にヤングガンガンにて収録された連作読切。
1つの物語を前編と後編に分割、さとうとしおの関係の異常性を引き立てる構成は読切としての前作にあたる「ホワイトシュガーガーデン、ブラックソルトケージ」を踏襲したものになっている。
しかしこちらは明確に正史として本編に組み込まれていて、時系列としてはさとうがすみれを退けて、しおと自分達の罪を懺悔した後。
4巻でさとうたちは夏服に移行しているため、3巻と4巻の間(アニメでは5話、6話の間)にはある程度の空白期間があることがわかり、この空白期間で起きた事件と考えると自然である。
本作独自の要素として真実の愛を語るエイラーバラの輪なる宗教組織とその支部長山道美鈴が登場。
勧誘を目的にさとうの家にやって来た山道に言われた「地獄に落ちる」という言葉にさとうは・・・。
ONLY LONELY MY GIRL
公式ファンブック「恋色ライフログ」に掲載された
ハッピーシュガーライフ唯一の小説作品。
著者は鍵空とみやき氏・・・ではなく作家の「荒井 蘭」氏。そのため、唯一鍵空氏以外の人物がさとうとしおの物語を描いた作品。
さとうがしおに一日中家に一人でいてもらうための配慮であったり、熱に倒れたさとうを介抱するしおであったり本編では見られない二人が見られる。
時系列に関する説明はないが、2巻の出来事を踏まえた台詞があるため少なくとも3巻以降にこの小説と同じ、もしくはこれに類する出来事があったのだろう。
ミッシングリンク/イフ
テレビアニメのblu-ray各巻の特典である短編漫画。
こちらのスピンオフ、blu-ray1巻あたりの定価は9720円となるためハッピーシュガーライフ作品の中でも非常に財布に優しくない。
だが、ミッシングリンクでは本編の補完、イフはさとうとしおのもしもの姿が描かれる故、コアなハッピーシュガーライフファンは頑張ってお金をやりくりして入手してみてほしい。
・・・中には「なぜ本編でやらなかった」というエピソードもあるが、突っ込んではならないだろう。
完結記念人気投票
ハッピーシュガーライフは2019年6月22日、4年間の連載に幕を下ろした。
だが、まだまだハッピーシュガーライフは終わらない。
キャラクター部門、ペア部門に分けて投票可能(2019年8月4日まで受付。)。
キャラクター部門1位~5位、ペア部門1位に輝いたキャラクター、ペアは2019年8月22日発売のガンガンJOKER9月号にて結果発表。
9月21日発売の10月号以降、鍵空とみやき氏による新規書き下ろしショート読切が掲載される。
自分が好きなキャラクター達の新たな活躍を見ることができるチャンスだ。
Q&A
Q「投票できる好きなペアの組み合わせは決まってる?」
A「決まってません。ペアは自分で2人選べるのでさとう×しおのような鉄板中の鉄板はもちろん、さとう×しょうこやあさひ×しょうこのような本編内に存在するペア、しお×太陽、さとう×北埋川のような危ないペア、極端な話さとうの叔母×あさひのような本編ではあり得ないペアでもシステム上は投票可能です。」
Q「読み切りのキャラ、名前が候補にないキャラも投票できる?」
A「好きなペアの投票でのみ、投票できます(好きなキャラクターの投票のみ、その他のキャラクターの名前入力ができず、どのキャラを選んだかわからない仕様のため。)。その場合「その他」を選んで好きなキャラの名前を自分で入力しましょう。」
関連イラスト
関連動画
関連タグ
ガンガンJOKER 百合 さとしお おねロリ クレイジーサイコレズ
ぐらんぶる:本作の後時間帯に放送されたアニメ。原作はgood!アフタヌーンにて連載中の原作担当井上堅二、作画担当吉岡公威による本格ダイビング漫画。同じアニメイズムにて放送されるということでそれぞれの編集部Twitterにてコラボ番宣が行われた。
はたらく細胞:松坂さとうの中の人が赤血球に、さとうの叔母の中の人がマクロファージと同じ。
川柳少女:同じアニメイズムにて放送され松坂さとうの中の人が雪白七々子に、神戸しおの中の人が矢工部キノと同じ。
外部リンク
結末について(ネタバレ注意)
2018年に放送されたアニメではさとうとしおの結末が原作よりも一年早く描かれ、アニメ終了後も原作は一年ほど続いていたため原作ではさとうとしおの結末は変わるのでは?という期待の声も少なからずあった。
しかし、アニメ終了後のインタビューで鍵空氏が述べていた通り、結末そのものは変わらなかった。
だがアニメの方は24分程度という制約の中で原作最終盤のプロットを詰め込む必要があったため原作から簡略化されていたシーンも多く、原作8、9、10巻はいわばハッピーシュガーライフ最終回真完全版といった趣になり、最終回のさとうやしお、太陽、あさひの心情をより深く味わえるようになっており、アニメで満足したという人にもぜひ読んでみてほしい。アニメからの目立った変更点は以下の通り(原作を自分で読んで楽しみたい方は注意)。
・アニメでは台詞がなかったすみれにも台詞がある。
・太陽がキュア・ア・キュートでさとうの履歴書を盗んだ後あさひと合流する。ここで太陽はあさひから離反する、あさひはここで自分がまだ弱いまま、暴力への拒絶反応のようなものがあるままであることを自覚。(アニメでは太陽があさひと合流せずそのままディアホメーズへ向かう。)
・さとうとしおの結婚式の前にさとうとしおが会話、お風呂にはいるシーンがある。
・太陽とさとうの叔母が出会うシーンで太陽が叔母の首を絞めて抵抗。しかし抵抗むなしく・・・。
・叔母がさとうに、彼女が昔から抱いていたぬいぐるみを手渡す。その時にお金を渡すが、袋に入っているのは札から小銭に変更。
・叔母がライターを忘れたため、放火するタイミングがアニメより遅い。そのため、あさひが1208号室に足を踏み入れる。そこで彼が見たものは・・・。
・空港に向かうさとうとしおの台詞が大幅に増加。
忘れた指輪を回収に戻る流れがより自然に。
・しおの頭痛は最終回では治っていたが、原作ではこの段階でも治っていない。
・さとうとあさひの最終決戦のシーン大幅に増加され、非常に見応えのあるものに。
・しおと太陽はアニメ最終回ではほとんど会話らしい会話をしなかったが、こちらではしっかり会話する。
・避難するディアホメーズ住人のシーンや太陽が救助されるシーン追加。
・しおのあさひやゆうなとの過去の記憶が戻るシーンが追加。これを踏まえたしおの答えは・・・。
・さとうとしおがお城で出会った時の回想が追加(これまで全く触れられていなかった)。
・太陽の結末が原作と異なる(部屋の中で廃人化ではなく・・・)。
・最後のシーンが変更。これは自分の目で確かめてみよう。