「アクマロ様の命令で、この地に『餓鬼地獄』を作るのさ!何を食っても飲んでも、飢えは強くなるばかり!俺の砂を浴びた奴は、死ぬ程の渇きに苦しむのだ!」
CV:松野太紀
データ
【身長】一の目・199㎝→二の目・49.7m
【体重】一の目・93㎏→二の目・20.8t
概要
並ぶ歯の様な、並ぶ干し柿の様な姿を持つアヤカシで、筋殻アクマロの6人目の部下。『餓鬼』と言う妖怪の伝承のルーツとされている。
上記の姿をより詳細に説明すると、先ず頭部は青く、オレンジ色の目を6つ持ち、その目を挟み込む様に縦長の歯が上顎に7つ、下顎に6つそれぞれ並んでおり、大きく開いた口からはまるで潰れた象の鼻の様な青い舌が出ている。これだけでも十分不気味だが、加えて上下の歯の1本1本が鋭い歯を覗かせた口となっており、グロテスクさにより拍車が掛かっている。因みに頭の後ろは鬣の様になっており、左右の側面からも生えた毛も特徴。
対する胴体は、先程の青い頭部とは打って変わって赤く、まるで身体中に干し柿が付いた様に全身が赤く腫れ上がっており、生理的に嫌悪感を抱かせる。中でも腹部の形は一際大きな干し柿となっており、さながら腹が極端に膨れた原典の餓鬼の様だ。
因みに「〇〇と△△!」と喋る独特の口癖を持つ(例:「ペコリと飢えろ!」)。
その能力は原典の餓鬼同様、相手を飢えさせると言う物で、上述した舌の先から撒き散らす砂を浴びた者は、途端に凄まじい空腹感に襲われ、飲食物を手当たり次第に欲しがる。
だが何をどんなに食べても満腹にならず、それ処か空腹感が増して飢えもますます強くなる為、犠牲者は際限無く飢えと渇きに苦しむ最低の悪循環に陥ってしまう。まさしく終わりの無い餓鬼地獄に人間を生きながらに堕とすと言う最低最悪の能力である。
戦闘では「凶砂旱魃刀(きょうさかんばつとう)」と言う剣で武装して戦い、加えて干し柿爆弾と言う手榴弾を投擲したり、舌から光弾を放つ攻撃手段も併せ持つ。
劇中ではアクマロの真の狙いである「裏見がんどう返しの術」を発動する為、人間の苦痛を大地に刻み付ける役割を担い、6つの楔の内の2つを作り出す役目を担った。
劇中での活躍
アクマロの命を受けて現世に出現すると、砂を浴びせた人々を飢餓で苦しめて行く。だが其処に偶然レッド以外のシンケンジャーが居合わせた為、ナナシ連中と共に5人を迎え撃つ。
ナナシ連中を一掃され、単独で立ち向かうイエローと交戦し、干し柿爆弾でイエローを変身解除に追い込むと、そのまま飢えさせようと砂を浴びせ掛けようとする。
だが、ことはを庇ってブルーとピンクが砂を浴びて飢えに苦しむ事となり、続け様に残るグリーンとゴールドにも砂を浴びせてその場は撤退する。
その後、黒岩海岸に出現し、前回の戦いで重傷を負ったレッドを苦戦させ、助太刀に駆け付けたイエローも圧倒する。
イエローに止めを刺そうと干し柿爆弾で攻撃するが、レッドからインロウマルを渡されたイエローはスーパーシンケンジャーに強化変身した為に失敗してしまう。
舌の先からの光弾で攻撃するが、スーパーシンケンイエローの真・猿回しに怯み、外道覆滅を受け敗北。同時に人々も飢餓から解放された。
直後、二の目となって巨大化すると、其処へ飢餓の苦しみから解放された他の4人が駆け付けた為、全侍合体したサムライハオーと交戦。干し柿爆弾を投げ付けて応戦するも高速回転で弾き返され、素早い動きによる剣撃と強力な頭突きで翻弄するが、分離した猿折神に気を取られた隙を突かれ、最期はダイシンケン大回転斬りを受け爆散した。
余談
現代の伝承に於ける『餓鬼』と言う妖怪は、痩せ細った身体で常に空腹を訴えている化け物とされているが、スナススリによって腹ペコにされて苦しむ人々の姿がそのルーツになったと思われる。
声を演じた松野氏はスーパー戦隊シリーズの常連であり、昨年の『炎神戦隊ゴーオンジャー』でもバキュームバンキの声を担当していた。翌年の『天装戦隊ゴセイジャー』では人魚のジョ言役で出演する事となる。また1時間後のプリキュアではフェレットの姿をした妖精を演じている。
関連項目
ガキツキ:『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した先輩。
デーボ・バティシエ:中の人が4年後に演じた怪人で、こちらも歯がモチーフ。
シーアーチンロード:ラテン語名が「飢えさせるウニ」という意味の、栄養を吸う手裏剣で瞬時に餓死させる不可能殺人をおこなったライダー怪人。