概要
元々は相撲用語でも”しょっぱい”という表現があり、力道山が相撲からプロレスに転向したためこちらでも使われるようになった。
プロレスにおいては、試合中において単なる強弱だけではなくいかに”観客を沸かせ盛り上げるか”も重要になる。そのため単なる技術だけでなくマイクパフォーマンスやリアクションもファンからの評価の対象となる。そのため元ネタのように”単純に技術が未熟で弱くよく負ける”だけでなく、”実力は強く勝ち星は多いが試合運びが地味だったり受けごたえが塩対応”でも「しょっぱい」と揶揄される。
・・・で、見出しのイラストと”塩試合”にどういう関係があるのか
完璧超人始祖編で登場した超人の一人にジャスティスマンという超人がいるのだが、このジャスティスマンは”ギミックや特殊能力に一切頼らず純粋に鍛え上げられまくった技術と体躯で相手を圧倒する”という隙が全くと言って存在。しかも論理やメンタル面も完璧すぎて激昂したり動揺することすらない為、試合運びが終始ジャスティスマン優勢で技も無駄がなさ過ぎてプロレス的な見栄えとしては些か地味だった。そのためサンシャインから「強いけど戦い方が地味」と言われるし、一部の読者からも”塩試合製造機””塩の化身”と不名誉なあだ名をつけられる始末だった。
その後オメガ・ケンタウリの六鎗客が地球に襲撃したときはキン肉マンを密かに援護しながら静観していたが、六鎗客らと迎撃に出た超人たちとの戦いが集結しようとしたときに陰で暗躍していたサタンが用済みとばかりにオメガマン・アリステラを蹂躙しようとしら処に割って入って傷ついた超人たちを逃しサタンを迎え撃つ。
・・・で、ジャマが入って激昂してジャスティスマンに矛先を変えたサタンだったが、このサタン長年謀略を駆使してきたせいか頭のほうは回りマイクパフォーマンスは抜群だったが肝心のプロレス面はフィジカル頼みで技術はからっきしだったことが露呈。舐めプで最初は棒立ちしていたジャスティスマンに碌にダメージを与えられず、それどころか一旦受けに回ると碌に受けや切り返しが出来ずに容赦ない技を連続で受け続け悲鳴や悶絶を繰り返すという”しょっぱい”挙動を披露してしまった。
そしてサタンの切り札だった憑依も「苦肉の策にもほどがある」と一蹴。更には当初はジャスティスマン側の方が下がっていた天秤も”長年放置せざるを得なかったサタンに漸く制裁を加えることができた”ために逆転。ジャスティスマンが満を持して有罪評決を叩きつけながら繰り出した”ジャッジメント・ペナルティー”は上のイラストのようにサタンを粉々に粉砕して決着をつけてしまった。
”圧倒的な技術で淡々と技を繰り出す塩対応なジャスティスマン”と”口達者だが技術が塩なためジャスティスの容赦ない攻撃にリアクション過多で悶絶する羽目になったサタン”の対比が視者の腹筋を崩壊させ、”塩試合も漫画ではシュールなコントとして面白く表現できる”として斜め上の盛り上がりを見せることになった。