概要
中国明代の「四大奇書」の一つ。北宋時代を舞台に難攻不落の水塞、梁山泊に拠って天下に暴れまわる百八人の無法者、英雄好漢の活躍を描いたもの。
作品自体はフィクションである。
いわゆる『ピカレスクロマン』であり、時代・文化的背景も異なるため、現代日本人の一般的なモラルからすると受け入れがたい描写も少なからず存在する(食人・幼児殺しなど)。これは時代背景だけではなく、三国志が君主と国に対する忠勇を全面的に強調し、歴代の権力者が奨励したのに対しこちらは山賊が佞臣を含む悪党をブチのめすというかなり危ない内容であったために何度か発行停止処分を受けてアングラ化し、その都度どんどんエグイ内容となったことも起因している。
幾つかの回違いが存在する。
- 100回本:一番古い。中国では最も一般的
- 71回本:108星が集結するまでで切られ100回本にあった征遼・征方臘の話がない。
- 120回本:71回とは逆に征遼と征方臘の間に田虎・王慶討伐戦が入る。日本ではこちらが一般的。
関連イラスト
2009年12月1日現在、水滸伝のタグが付された最も古い絵。2007年10月9日に投稿された。百八人の英雄好漢の一人、撲天鵰の李応。郷紳の出身らしく勇ましくも気品ある姿に描かれている。
関連タグ
梁山泊……百八星の豪傑たちの一覧はこちら
他の「四大奇書」 三国志演義 西遊記 金瓶梅(水滸伝のスピンオフでもある)
梁山侠女異伝……豪傑女体化一人企画
新・水滸伝……吉川英治の遺作となった小説。原典を現代小説の形に改めた作品と言える。
水滸後伝……100回本の後の物語。混江龍李俊が主人公。何故か欒廷玉が生存しており仲間になる。
幻想水滸伝……本作をモチーフとしたロールプレイングゲーム。
ジャイアントロボ 地球が静止する日……108星をモチーフにした同名キャラクターが複数登場する(というか横山光輝版「水滸伝」からの客演である)。
銀河神風ジンライガー……本作をモチーフとしたロボットアニメ。
横山光輝……漫画化した
光栄……シミュレーションゲーム化した
石川英輔……パロディ小説「SF水滸伝」を書いた