解説
タムリエル大陸西南にある温暖なSummerset諸島出身の種族。ハイエルフとも呼ばれる。
英語表記は『Altmer』(High Elf)。
プレイヤーキャラクターの種族として選択することも可能。
全種族の中でも最も高い身長と金色の肌、長命(一説には千年ほど)かつ優れた知能を持つエルフ。
生まれつき非常に高い魔力と魔法への親和性を持つため、素晴らしい魔道士となる才能があるが、同時に自身も攻撃魔法に弱いという特徴がある。
エルフの原種であるアルドマー直系の種族であることと、全種族でも最も古い歴史を持つことを自負。タムリエルの芸術、工芸、科学、言語や文字などの源流は全てアルトマーが作り上げたものだという確信を持っており、実際にとても洗練された高い文化レベルを持っている。
また、優れたマジックアイテム作成の技術を活かして財を成したり、地方領主の重臣や宮廷魔術師となって政治に参加したりするなど、Summerset諸島の外の地域の多種族社会においても高い地位に就いている者が多い。
本来は誇り高く間違ったことを許さない正義感の強い種族なのだが、プライドの高さと優秀さ故に他種族を見下しがちで傲慢な性格になりやすい。さらに正義感の強さを拗らせて独善的になってしまい、中には邪悪の道に身を貶して世界を破滅させかねないほどの悪行をやらかす奴もいたりする。
また、太古に現在まで続くタムリエル帝国の初代皇帝タロスの軍勢に破れて国を失ったことを深く恨んでいる。しかもタロスは死後に帝国と出身人種であるノルドの英雄として神になった。タロスがアルトマーの体系化した八大神に勝手に加えられて、人間の間では九大神にされて対等に崇拝されていることは心の底から我慢ならない模様。
もっとも、前述の通り彼らの寿命は人間種に比べて非常に長く、それゆえに人間種にとっては「遙か昔の歴史上の英雄神」であるタロスもハイエルフの立場では「父母・祖父母の世代にとっての侵略者」となってしまうため、ある程度は仕方のない面もある。
信仰
アルトマーの信仰は一部で帝国の公式宗教である九大神と重なるが、相容れない部分もある(作中書籍『帝国内の様々な宗派』より)
アルトマーの神々 | 帝国九大神 | 他の重要神格 | 解説 |
アーリエル | アカトシュ | アルトマーが直系の先祖と見なす主神。帝国の主神アカトシュと同じ神。彼の残した手順により、定命の現世を逃れ永遠の霊的世界に至るのが主な信仰 | |
トリニマック | マラキャス | アルトマーの戦神で、アーリエル以上の信仰を集めたこともあったらしい。殺されてオークの主神マラキャスになったともいう | |
マグナス | 魔術の神、彼が世界の創造を中断して去った後に残した残滓が、魔法を顕現する力となっているという。 | ||
シラベイン | 魔術師たちの導き手。魔法の指輪によって疫病から多くの命を救った。見習いたちは彼の活躍に習って魔術師を目指すという。 | ||
イフレ | 森の神であり、ボズマーにとっては最も重要な神。自然の仕組みと暮らし方を教えたという。 | ||
ザルクセス | 家系と秘密の知識を司る。アーリエルの書記であり、アルトマーの歴史を太古から記録してきたという | ||
マーラ | マーラ | 愛の神であり、ほぼ全ての種族で主要神に数えられている神。 | |
ステンダール | ステンダール | 慈悲の神。アルトマーの伝説では人間たちの弁明者であるとされる。 | |
ロルカーン | ショール | 他のエイドラを唆して現世の世界を創造し、アルトマーを霊的な世界から断絶してしまった宿敵。ショールの名でノルドを導き、アルトマーと戦っている | |
フィナスタール | 英雄神。歩幅を縮めることで寿命を延ばす方法を教えたという。 | ||
タイバー・セプティム | タロス | 帝国の創始者であり、英雄から神となった。ノルド流にはタロス。先述の通りアルトマーにとっては許し難い敵。 |
スカイリム期の状況
TES4~TES5の間に、アルトマーのエルフ至上主義を掲げる急進的な一派が『サルモール』と呼ばれる政治結社を結成しており、領内の反対派を弾圧・粛清するなどしてSummerset諸島の実権を掌握、Valenwoodのボズマーと同盟を組んで『アルドメリ自治領』を勃興し、帝国に対して「大戦」を仕掛けている。
大戦の結果はほぼ相打つ形で終結したものの、和平条約である『白金協定』の内容は巧妙に帝国側の同盟を引き裂くものになっており、Skyrim地方における内戦勃発の引き金となった。
その後も武力行使、政治宣伝、諜報、暗殺など様々な手段を用いて勢力を拡大しており、TES5の時代では、旧帝国領のElsweyrを属国とするなど、既に大陸の覇権を争うほどになってきている。
勿論、すべてのアルトマーが自治領のやり方に賛成しているわけではなく、サイジック会などのサルモールに対抗している組織に所属する者や、サルモールの方針に反対意見を唱えたが故に命を狙われ、他国へと亡命したアルトマー達も多い。