特徴
両目が左右に迫り出した形状が撞木(しゅもく、鐘・半鐘・磬(けい)などを打ち鳴らす棒状の仏具。多くはT字型をしている)を思わせる事から名付けられた。
英語名は「ハンマーヘッド・シャーク」(金槌状の頭を持つ鮫)と言い、これも頭部の形状に由来する命名。
独特の形状を為す頭部は視覚・嗅覚範囲の拡大の為の他、獲物の生体電気を感知するロレンチーニ瓶という感覚機関が下部一面に張巡らされている一種のアンテナかレーダーの様なものであり、この感知器を利用して砂の中に潜ったエイやヒラメなどを金属探知機の要領で探り当て、捕まえて食べる事が知られている。
大型の鮫で、全長4メートルに達する種類もある。性質は獰猛だが、一方でシュノーケリングの泡を嫌う性質がある。
日本近海にはアカシュモクザメなど三種が分布する。
サメとしてはめずらしく群れを成して行動し、その数は時には数百匹の単位に及ぶことがある。
念の為に述べておくが、なんぼその頭部がハンマーに似ているからと言って、その両端には目が付いている(それどころか前述の通り感覚神経の密集地帯である)為、「頭部を横に振って相手を殴打する攻撃」なんて行動は間違っても起こさない(人間で言えば頭頂部ではなく自分の顔面をダイレクトに相手に叩き付ける様な暴挙そのものである)。