概要
今日において、各国の歩兵の主力兵器となっているアサルトライフルの原形となったのがStG44である。自動小銃としてはフェドロフM1916が先だが、自動小銃、騎兵銃、短機関銃の要素を統合した現代におけるアサルトライフルとしての意味ではこちらが最初である。
基本データ
全長 | 940mm |
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銃身長 | 419mm |
重量 | 5220g |
口径 | 7.92mm×33 |
装弾数 | 30発 |
歴史
第二次世界大戦時に、ドイツ軍は戦場での火力不足に悩まされており、ソ連、アメリカ軍が開発し配備された自動小銃と機関銃に圧倒されてきた。前線の兵士達は、同様な自動小銃と機関銃を求める声が高まり、急遽Gew43とFG42の開発に着手した。しかし、Kar98kの銃弾を使用したため反動が強く、特にFG42は命中精度が低かった。そこで、反動が抑えられ、かつ携帯が容易な小型の銃弾とStG44の開発が進められたが、生産性を危惧したヒトラーの反対により開発が遅れた。
試作型の誕生
当初は、試作モデルとしてMkb42の名称で市街戦や野戦に対応でき、ガス圧作動式でセミ・フルオート射撃ができ、清掃も容易だったが、上記の理由で開発が中止になるが、前線からの不満の声が上がり、陸軍は生産するため名称をMP43と変えて生産を再開する。その間にも改良を重ねるが、ヒトラーにまた開発の中止を命令されるが評価目的のため開発の継続を認めた。
StG44として
そして、MP43が戦場で多くの戦果を上げて性能が認められ、その後、名称を変えてMP44となった後も各地の高級将校からMP44を求める声が高まり、ついにヒトラーは本格的な生産を許可し、また、小銃でもサブマシンガンでもない新しい分野の突撃銃(アサルトライフル)として名称をStG44に改名し、世界初の突撃銃として戦場で活躍した。
次世代のアサルトライフルの礎として
第二次世界大戦後、このStG44の性能に注目したソ連はミハイル・カラシニコフにこれをもとにAK47を開発させ、のちに各国がG3、FAL、Stgw57、AR-10といったアサルトライフルを普及させるきっかけを作りだした。
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