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StG44の編集履歴

2013-01-05 02:04:46 バージョン

StG44

しゅとぅるむげゔぇーあふぃーあうんとふぃるつぃひ

ナチス・ドイツのハーネル社が開発した世界初の量産型突撃銃である。 正式名称「SturmGewehr 44」。

概要

今日において、各国の歩兵の主力兵器となっているアサルトライフルの原形となったのがStG44である。ソビエトの自動小銃に、よく似たコンセプトで開発されたフェドロフM1916があり、そちらがアサルトライフルの基礎とする資料もあるが、確実に現代におけるアサルトライフルとしてのスタイルを確立したのは本銃が最初である。


歴史

第二次世界大戦以前から、ドイツ軍では歩兵用自動小銃の開発が行われていたが、ソ連軍のSVT40や、アメリカ軍のM1ガーランドといった半自動小銃(セミオートマチックライフル)の大量配備がはじまり、連合軍側が歩兵小銃の自動化に成功すると、前線の兵士達から同様な主力級の自動小銃を求める声が一層高まり、急いでG43FG42の配備を行った。しかし、Kar98k用のフルサイズライフル弾を使用していたため反動が強く、特に空挺部隊用に開発されたFG42は軽量化が仇となり命中精度が低かった。そこで、反動が抑えられ、かつ携帯が容易な短小弾薬の開発が行われ、同時にこれを使用する新しい小火器の開発がマウザー社(モーゼル)とハーネル社で進められた。1942年に、それまでの7.92×57マウザー弾を小型化した7.92×33クルツ弾とともに、試作型のMkr42(マシーネンカラビナー、自動騎兵銃の意)が完成し、東部戦線とイタリア戦線に試験的に配備された。実用試験の結果は良好で、さらに改良を加えたモデルが配備されることになった。しかし問題が発生する。時のドイツ総統ヒトラーが待ったをかけたのだ。当時ドイツ軍は主力小銃のKar98kを中心に、フルサイズの7.92mmマウザー弾を装備しておりヒトラーは弾頭が同口径の7.92mmクルツ弾が前線で混同してしまう恐れがあることや、使用方法の異なる兵器への完全更新による訓練課程の見直しや、工場の配分、生産工程の違い、材料など性能面以外の問題点を指摘。しかし国防軍の上層部や開発陣たちは本銃の高性能さを自負していたため密かに短機関銃を指すMPの名称をつけ、MP43として少しづつ配備が始まった。こうして、元祖アサルトライフルは母国の長に望まれないまま戦場デビューとなったのだ。


StG44として

MP43の登場はその性能から独、連合の両陣営に大きなインパクトを与えた。その後、小規模な改良を加えてMP44と名前を変えたころ、ヒトラーに陸軍が名称を偽っていたことが発覚し一時生産中止に追い込まれる。しかし各地の高級将校からMP44を求める声とともに、その優秀さがヒトラーの耳に届くと、彼は小銃でもサブマシンガンでもない新しいカテゴリーの発想とともにみずから名称を、シュトゥルムゲベーア44(44年型突撃銃)に改名させ、本格的な生産と大量投入を許可したのだ。

戦間期、MP43、MP44、StG44はハーネル社、マウザー社をはじめ、9社で425977挺が製造されたが、最終的にKar98kを完全に更新することはできず、東部戦線を除くほとんどの戦場ではごくわずかしか配備されなかったこともあり、戦局を覆すほどの成果は発揮できず、第三帝国の崩壊とともにその役目を終えた。


画期的なコンセプト

本銃は歩兵小銃としての基本スペックに短機関銃並の軽便さと撃ちやすさを融合させるという少々わがままな発想から開発が行われた。単に自動化するだけでも当時は優れたものであったが、戦場での本銃はさらに、いくつもの優れた点があった。まずセミ・フルオートのセレクティブファイアができること。当時一部の軽機関銃や短機関銃がセレクターやトリガー操作でセミ・フルオートを選択して射撃できたが、歩兵小銃でこの機構を盛り込んだのは画期的だった。セミオートでは、遠距離への射撃や攻撃時の移動しながらの牽制射撃を行い、フルオートでは接近戦、塹壕への突入、移動時の援護射撃、遭遇戦の多い市街地と、状況や戦術に応じて使い分けることができ、それまでの歩兵小銃にはできなかったオールマイティな運用が可能だった。短小弾のおかげで小銃より撃ちやすく、それでいて短機関銃より精度もよく、ピストルグリップつきのレシーバー(フェデロフアブトマットにはフォアグリップはあるがまだライフルストックのまま)の採用で短機関銃のような操作性まで持ち合わせていた。

戦後のアサルトライフル、M16やAK47、G3、FAL等に引き継がれた突撃銃、StG44の登場は陸戦兵器の歴史に衝撃的な一ページを刻んだといえるだろう。


次世代のアサルトライフルの礎として

第二次世界大戦において東部戦線を中心にに猛威を振るったStG44はさらに優れたアサルトライフルを生むきっかけとなった。まず大戦中からその性能に注目していたソ連のミハイル・カラシニコフは本銃をベースにAK47という名器を開発。ベルギーではFN社の銃器設計技師、デュードネ・サイーブがStGをもとにFALを開発。スペインに逃れたマウザー社の設計技師、ルートビッヒ・フォルグリムラーはナチスドイツの次期主力となるはずだったStG44のマウザー社製改良型、StG45(秘匿名称ゲレート06)の設計図を元に、G3のプロトタイプともいえるセトメモデロシリーズを開発し、さらにスイスのSIG(現スイスアームズ)社ではSG550の原型であるStgw57などが開発され、情報も遭遇数も少なかったアメリカも苦難の末M16の原型AR-10にたどり着くなど、冷戦期の兵器開発の中に大きな影響を残した。


基本データ

全長940mm
銃身長419mm
重量5220g
口径7.92mm×33
装弾数30発

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