乱と灰色の世界
らんとはいいろのせかい
マンガ「乱と灰色の世界」は、入江亜季による現代ファンタジーである。
2008年に「Fellows!」にて連載開始し、2013年以降は「ハルタ」にて連載中である。単行本は2014年現在既刊6巻。
ストーリー
地方都市・灰町には4人の魔法使いが住んでいる。
その中でも一番幼い小学生の漆間乱の特技は大きすぎる大人用のサイズのシューズを履いて大人の姿になることであった。その姿で大晦日の夜に初詣に行こうとしたが、眠気に負けて兄漆間陣によって部屋まで運ばれる。そしてそこで母親の手鏡が割れていることに気付くのであった。
灰町に続く何処かには魔法使いの住む町があり、人間世界へつなぐ扉はいつも監視されている。悪しき骸虫を通らせないために…。
登場人物
- 漆間乱(上が変身した姿で下が本来)
本作の主人公。小学四年生。天真爛漫だが少々どんくさいかつ同世代の子供と上手くコミュニケーションできない。子供ながら母親似の膨大な魔力を持っているがたま緒(後述)曰く「雑念」が多いらしく、鍵を開けるなど簡単な魔法しかできない。唯一の得意魔法はあるスニーカーを履いて高校生くらいの大人に成長すること。この魔法は他の子供にも応用でき、さらに乱自身大人の姿だと魔法を思うように使えるようになる。
- 漆間陣
乱の兄。毛皮を羽織ることで(羽織らなくともいい場合がある)大きな狼に変身できる。高校三年生。文系トップらしいがスポーツも万能であり、多くの女子から好感を持たれている。
- 漆間全
乱と陣の父親。鴉に変身できる。変幻自在の槌を持ち、黒羽衆と呼ばれる戦闘集団のトップ。いつも目を閉じたような顔をしている。家事一般が得意。
- 漆間静
最強の魔女であり、乱と陣の母親。美しい銀髪と素晴らしい美貌、肢体を持っており多くの魔女の憧れの的。少し世間とずれているが家族を強く愛している。
- 凰太郎
乱が漂流して辿りついたマンションの最上階に住んでいる眼鏡の男性。端正な顔の持ち主でお金持ちであり性格は身勝手で女癖も悪いが乱(大人の状態でしかあったことがない)には「僕には乱が光って見える」「僕までまっさらに洗われるような、すごくいい気分なんだ」と特別な感情を抱いており、優しく無理に手を出そうとはしていない。執事に五郷と呼ばれる壮年の男性がいる。
- 皇珊瑚
皇四姉妹の三女で蚕で紡ぐ糸に魔力を込め、結界を張れる魔女。静の元に仕えていた。大和撫子よろしく奥ゆかしい性格だが漆間兄妹を強く慕っており、陣の恋人。年は16歳で一時期高校一年生になっていた。
- 日比誠
乱の同級生。家は花屋。いい奴で友達も多いが乱に対しては若干いじめっ子だった。父親に「おれ好きな子いるんだ」と語っており、多分それは乱のこと。
- たま緒
体中にそばかすのようなものがある女性。魔力を持たない魔女。魔法は使えないがゆえに魔法に対しての理解は誰よりもあり魔法研究の第一人者。ものぐさで酒や煙管を好み、さばさばした性格。乱の魔法の先生。仁央と呼ばれる天才魔法少女から慕われている。