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概要編集

漫画を描くことにより生計を立てる職業。日本において漫画家の数は非常に多く、現役漫画家だけで数千人、一度でも漫画を出版したり漫画雑誌に作品を掲載したりした人は、数万人規模で存在するとも言われているが、その実数は誰にも把握できない。


プロになる道は幅広く、漫画雑誌の編集部が主催する賞に応募したり、編集部に原稿を持ち込むのが最も一般的であるが、同人活動やWebでの作品発表などを行っていてスカウトされたりする場合もある。


昭和期には漫画家というと殆ど水商売扱いで、子供が将来の夢として「漫画家になりたい」と宣言すると「遊んで暮らしたい」と同等に捉えられる恐れがあった。そのため、当時の漫画家志望者は勉強を頑張るなどして両親や先生に漫画執筆活動を納得させる必要があった。それが令和期になると雑誌のパーティーに家族が一緒に出席してくれるほど社会的に理解された職業となっている。


近年は電子書籍化の進展により紙媒体の漫画雑誌の数は減っているものの、多数のWebコミックが創設され、コミカライズ待ちの原作(小説家になろうカクヨムアルファポリスといったネット小説サイト発のラノベ)の漫画化など、かつてないほどに漫画家需要が高まっている。原稿料や編集サポートなどの待遇を問わなければプロデビューするだけならかなり容易になっている。


また、2010年代に入ってから既存の紙媒体の大手漫画雑誌も続々と系列WEB配信サイトを用意するようになった。紙媒体本誌出身のベテラン作家の復帰の受け皿、あるいは失業対策としての性質もある。悪く言えば左遷コースとも取れるが、コンプライアンス上の制約は紙媒体よりも薄く、「住めば都」でもある。


収入編集

主な収入源は商業誌の原稿料と、単行本が売れた際の印税(単行本売上の3〜10%)である。単行本作業(表紙、追加原稿、描き直しなど)には原稿料が発生しないのが慣例。アニメ化ドラマ化などの企画が当たると実入りは大きく、週刊少年漫画雑誌の看板を勤める人気漫画家ならば年収は1億円を超える事もあるというが、これは上澄み中の上澄みである。


原稿料についての実例は以下

以上とあるように下記は最低でもこれだけ貰えるという意味で、人気漫画家やベテラン漫画家はより多くの原稿料が貰える)


週刊少年ジャンプ

モノクロ1ページ 20,900円(税込)以上

カラー 1ページ 31,350円(税込)以上


ジャンプGIGA

モノクロ1ページ 13,200円(税込)以上

カラー 1ページ 19,800円(税込)以上


ジャンププラス

連載モノクロ1ページ 12,000円(税込か税別かは不明)以上+1PVにつき0.15円の広告料

読切モノクロ1ページ 9,000円(税込か税別かは不明)以上+1PVにつき0.15円の広告料


週刊ヤングマガジン

モノクロ1ページ 14,300円(税込)以上

カラー 1ページ 28,800円(税込)以上


月刊ヤングマガジン&ヤンマガWeb&コミックdays

モノクロ1ページ 13,200円(税込)以上

カラー 1ページ 26,400円(税込)以上


なお、上記の原稿料は上澄みで、少女漫画やエロ漫画、WEB漫画の場合は1ページ5000〜8000円辺りが普通だったりする。


商業誌の原稿料と単行本の印税だけで食べられる漫画家はごく一握りであり、生活費すら賄えない人も多い。多くは他の漫画家のアシスタントを兼ねていたり、同人誌を売っていたり、FANBOXなどの投げ銭サービスに頼っていたりする。あるいは他に職業を持つ「兼業漫画家」であることもある。




労働環境編集

そして売れたら売れたで、人気漫画家の仕事量は過重になりがちである。特に週刊漫画雑誌をフィールドとする漫画家の労働環境は劣悪で、何年も続けるうちに心身を病む場合も少なくない。古い例だが福井英一のようにはっきりと過労死と断定されるケースもある。また、職業病ともいえる腰痛腱鞘炎で再起不能になったりや関節炎で長期離脱を余儀なくされる漫画家、「常に新しいギャグを考えなければならない」プレッシャーからアルコール依存症に陥ったギャグ漫画家の例は枚挙にいとまがない。


過重労働への一つの解決策としては、作画を手伝うアシスタントに加え、漫画の画面設計を行う作画チーフ、漫画原作者の役割を担当する脚本家、プロダクションの切り盛りを担当するマネージャーなどを揃え、集団分業体制での制作に移行することである。簡単に言えば、アニメ制作会社ゲームメーカーなどと同じ制作体制である。


日本でも売れっ子漫画家が会社形態のプロダクションを設けるのは一般的であるが、これは節税対策であり、ストーリーづくりやネーム下書きまでスタッフが分担する完全分業制のプロダクションは稀。一般的に漫画家は「制作作業はなるべく自分でやりたい」と思うものだからである。日本の漫画家で完全分業での制作に移行したのは赤塚不二夫(フジオ・プロダクション)やさいとう・たかを(さいとう・プロダクション)、本宮ひろ志(本宮プロダクション)ら少数にとどまるが、さいとう・プロダクションや臼井儀人とUYスタジオのように、主宰者である漫画家の死去後もプロダクションが新作を発表しつづづけているケースもある。


なお、アメコミは日本の漫画とは違い完全分業制が主流で、作品の権利を作家ではなく出版社が持つのが一般的。日本でもCygamesがゲームの制作ノウハウを応用し、スタジオ方式の漫画制作(サイコミ所属の漫画家を除く)を行っている。


また、スマートフォンに特化した縦読みのウェブトゥーンも海外(韓国)発である事情からか、クリエーターが脚本、ネーム、線画、着色などの各工程を分業している事が多い。著作権を持つのは企画企業かプロデューサー、シナリオ担当であり、作画担当や着色担当などは著作権や印税が発生しない単なる下請け作業員に過ぎない事が多いようである。



余談編集

素顔を出さない漫画家、年齢などの個人情報を明らかにしていない漫画家が多い。作品の受賞や映像化などにより小説家脚本家がメディアで紹介される場合は、多くの場合顔出しが求められる(拒む人もいるが、プロモーション上不利となり、「覆面作家」として特殊な扱いをされる)のに対し、漫画家の場合は顔出しをせず、授賞式にも出席しないといったことが認められやすい。


他分野での活躍編集

他分野で活躍する人物、たとえばゲームクリエーターアニメーターミュージシャン、果ては小説家でも漫画の執筆経験のある人は少なくなく、「セミプロ」の裾野が大変広い職業である、とも言える。


逆に、漫画家でありながら他分野にも活躍の場を広げる人物も多い。

  1. 描いている漫画を知らない人は多くてもテレビによく顔を出すなどし、世間一般からはタレントだと思われているタイプ → 山咲トオル蛭子能収など(やなせたかしはタレントとして先に名が売れ、後から作品が有名になった)
  2. 漫画家として名を挙げてから文化人としてテレビ等に進出するタイプ → 江川達也楳図かずおなど
  3. 音楽活動と漫画の創作を並行して行い、漫画家でありながらプロのミュージシャンとしても活動するタイプ → 浦沢直樹田口囁一など(ただし、漫画家の仕事柄、売れっ子になるとミュージシャンとしての活動は不活発にならざるを得ない)。
  4. あくまでその漫画に沿った活動をしているが、自作を原作としたメディアミックス作品に、声優シンガーソングライターとして出演するなど、漫画家としての業務範疇を越えたタレント活動を行うタイプ → 許斐剛蒼樹うめなど
  5. 漫画家業の傍ら小説や評論、エッセイといった文章を執筆し、しだいに著述業に活動の重点を移すタイプ(この場合カットやイラストも自ら執筆することが多い) → さくらももこいしかわじゅんなど
  6. 雑誌の刊行や電子配信を行い、さらには他の漫画家の版権管理も手がけ、出版業経営者となるタイプ → 赤松健さいとう・たかを佐藤秀峰など(赤松は後に政治家にもなっている)
  7. アニメなどの映像作品にも手を出し、映像畑に活動の重点を移すタイプ → 今敏大友克洋など

漫画家名タグ一覧編集

  • 姓名を考慮せず五十音順、アルファベット表記はアルファベット順に掲載。
  • 海外の漫画家は別項目「海外の作家」に分離するが、主に日本で活動している外国人作家については五十音順項目に含める。
  • 成年向け漫画(エロ漫画)の執筆者は「エロ漫画家」も参照。ただし一般向けにも執筆している作家は重複する。
  • 少女漫画の執筆者に関しては「少女漫画家」にも一覧があるが、大半が本記事と重複している。
  • 五十音別一覧は実在する漫画家のみ。創作に登場する架空の漫画家は本記事内「架空の漫画家」の項目に記述して下さい。

あ行編集

ああ~あおあいだいろ 相田裕 相原コージ 愛村サキ 藍本松 愛本みずほ 青池保子 葵蜜柑 蒼樹うめ あおきけい 青木たかお 青木俊直 蒼木雅彦 青木雄二 青桐ナツ 青柳裕介 青山剛昌 青山景 碧也ぴんく
あか~あこ赤石路代 赤信号わたる 赤衣丸歩郎 赤岸K 赤坂アカ 赤塚不二夫 暁月あきら あかつきけいいち 明音 赤松健 赤美潤一郎 秋★枝 秋恭摩 秋本治 アキリ 芥見下々 あきやまえんま
あさ~あそあさいもとゆき 朝木貴行 朝基まさし あさぎり夕 浅田弘幸 麻宮騎亜 浅見裕子 あさりよしとお 浅野いにお 葦原大介 あしべゆうほ あすなひろし あずまあや あずまきよひこ 東毅 東まゆみ あずま勇輝 麻生周一 麻生羽呂
あた~あと足立淳 あだち勉 安達哲 あだちとか あだち充 亜月裕 あづち涼 あっと 吾妻ひでお 侑えのき あとりK
あな~あの穴久保幸作
あは~あほ安孫子三和 あfろ あべさより 阿部秀司 阿部共実 安倍吉俊 あぼしまこ
あま~あも天城小百合 尼子騒兵衛 天獅子悦也 雨瀬シオリ 天津冴 甘党(漫画家) 天野明 天野こずえ 天野シロ 天野洋一 あめりおじさん
あや~あん彩花みん 綾峰欄人 新井英樹 あらいきよこ あらいずみるい 新井理恵 新川直司 荒川弘 荒木飛呂彦 あらゐけいいち 新崎コウ 有賀照人 ありがひとし ありま猛 あろひろし 安西信行 安野モヨコ 安部真弘

いあ~いお飯島祐輔
いか~いこ伊賀和洋 五十嵐あぐり 五十嵐かおる 五十嵐大介 いがらしみきお いがらしゆみこ いくえみ綾 池上遼一 池沢さとし 池沢春人 池田晃久 池田乾 池田邦彦 池田ユキオ 池田理代子 池野カエル 池本幹雄 池山田剛
いさ~いそ伊澤了 諫山創 石井いさみ 石井隆 いしいひさいち 石垣ゆうき 石川賢 石川球太 いしかわじゅん 石川雅之 石川優吾 石黒正数 石田敦子 石田スイ 石ノ森章太郎石森章太郎) 石山諒 石渡治 泉昌之
いた~いと板垣恵介 板垣巴留 板橋しゅうほう 板場広志板場広し) イダタツヒコ 市川マサ 一条ゆかり 出月こーじ 樹なつみ 一色まこと 一式まさと 一本木蛮 いづみかつき 伊藤いづも 伊藤伸平 伊藤潤二 伊藤勢 伊藤静 伊東岳彦 伊藤ハチ いとうみきお 糸杉柾宏
いな~いの稲田浩司 稲光伸二 乾はるか 犬犬 狗神煌 犬木栄治 犬木加奈子 犬丸りん 井上三太 井上和郎 井上純一 井上淳哉 井上雄彦 井上よしひさ 猪熊しのぶ
いは~いほ伊原大貴
いま~いも今賀俊 今泉伸二 居村眞二 いましろたかし
いや~いん岩明均 いわおかめめ いわさきまさかず 岩佐あきらこ 岩代俊明 岩谷テンホー 岩原裕二 石見翔子 岩村俊哉 岩本佳浩 岩本直輝




か行編集






さ行編集

                 





た行編集

たあ~たおたーし タイザン5 大亜門 大沖 タイジャンホクト関野マリコ) 平健史 ダ・ヴィンチ・恐山
たか~たこ高岡しゆ 高尾じんぐ 高上優里子 高田慎一郎 高田裕三 高津カリノ 高津ケイタ 高津マコト 高遠るい 高野苺 高野文子 たかの宗美 高橋和希 高橋慶太郎 高橋しん 高橋ツトム 高橋のぼる 高橋はいど たかはしひでやす 高橋ヒロシ タカハシマコ 高橋真琴 高橋ゆたか 高橋陽一 高橋葉介 高橋よしひろ たかはし慶行 高橋留美子 たかみち たがみよしひさ 田亀源五郎 たかもちげん たかや健二 高屋奈月 高山しのぶ 高山としのり 宝井理人 田川滋 田河水泡 田口ケンジ 滝沢聖峰 瀧波ユカリ 武井宏之 武内つなよし 武内直子 竹内元紀 竹下けんじろう 武田すん 武田日向 武富健治 竹宮惠子 竹村雪秀 竹村よしひこ 竹本泉 竹谷州史
たさ~たそ田島昭宇
たた~たと多田かおる 只野和子 タチ(漫画家) 橘皆無 たちばな真未 立花未来王 立原あゆみ 竜山さゆり 龍幸伸
たな~たのたなか亜希夫 田中久仁彦 田中圭一 田中久志ひすゎし) 田中宏 田中モトユキ 田中靖規 田中ユタカ 棚橋なもしろ 田辺イエロウ 谷岡ヤスジ 谷川ニコ 谷川史子 谷口ジロー 谷口世磨 たにたけし 種村有菜
たは~たほ田畠裕基
たま~たも玉井たけし 玉置勉強 田丸浩史 田村信 田村光久 田村由美 田村隆平 タモリはタル
たや~たん





な行編集



ぬあ~ぬと
ぬな~ぬん布浦翼 沼駿 沼田純

ねあ~ねとねこぢる 猫部ねこ 根田啓史
ねな~ねん


は行編集




へあ~へと塀内夏子
へな~へんぺぷ ベンジャミン


ま行編集




めあ~めと目黒三吉
めな~めんめるへんめーかー


や行編集




ら行編集

らあ~らと雷句誠 羅川真里茂 ラズウェル細木
らな~らん蘭宮涼 RAN 乱丸

りあ~りとりえちゃん14歳 理花 六道神士
りな~りん竜崎遼児 リヨ

るあ~ると龍炎狼牙 ルーツ
るな~るんるりあ046

れあ~れと
れな~れん

ろあ~ろと六田登 ロクニシコージ
ろな~ろんろひけた

わ行編集


英数字編集



海外の作家編集

  • ファミリーネームの五十音順

※日本在住の外国人作家は含まないが、中国語圏、韓国の漫画家は日本と本国のどちらでも活動している例も多い。また、北米のアメコミ作家には北米出身ではない人物も多くいる。


北米(アメリカ・カナダ)編集

   

フランス語圏(フランス・ベルギー等)編集


中国語圏(中国、香港、台湾)編集


韓国編集


タイ王国編集


架空の漫画家編集

※作品名50音順。(Vtuberは半分実在するので、微妙な立ち位置である。)

作品名キャラ名
アイシールド21小泉花梨
暴太郎戦隊ドンブラザーズ鬼頭はるか
荒川アンダーザブリッジくわばらぽてち
アンデッドアンラック安野雲
推しの子吉祥寺頼子鮫島アビ子
おじゃる丸うすいさちよ
おとなりに銀河ここねモモティ塊肉、佐野優大
かくしごと後藤可久士
ギャグマンガ日和夢野カケラ
キャノン先生トばしすぎルンペン貧太巨砲キャノン
銀魂天知
クレヨンしんちゃんよしいうすと
ゲゲゲの女房(ドラマ版)えびおそうじ
月刊少女野崎くん夢野咲子都ゆかり
こちら葛飾区亀有公園前派出所愛野神女
こみっくがーるずかおす恋スル小夢爆乳♥姫子ウイング・V怖浦すず
コミックマスターJJ
さくら荘のペットな彼女椎名ましろ
サザエさん畑中ちさと
呪術廻戦シャルル・ベルナール
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーストト神の予言を受けた漫画家(仮称)
ダイヤモンドは砕けない岸辺露伴
ストーンオーシャン加速についていけなかった漫画家(仮称)
TheJOJOLands岸辺露伴(TheJOJOLands)
岸辺露伴は叫ばない くしゃがら志士十五
SKETDANCE早乙女浪漫
世話やきキツネの仙狐さん高円寺ジャスコ
蒼穹のファフナー大粒あんこ
ドラえもんフニャコフニャ夫クリスチーネ剛田
ハイスクール!奇面組新鱈墓栄
バクマン。亜城木夢叶新妻エイジ福田真太平丸一也蒼樹紅
ハチワンダイバー文字山ジロー
hololiveDEV_IS火威青
マンガ家さんとアシスタントさんと愛徒勇気
燃えよペン吼えろペン炎尾燃富士鷹ジュビロうかつ賢二
ゆらぎ荘の幽奈さん荒覇吐呑子
ゆるぎベタフラッシュ樽崎ゆるぎ
理系が恋に落ちたので証明してみた。山本亜梨華
ワンルーム、日当たり普通、天使つき。徳光マリ


関連タグ編集

職業 漫画雑誌 出版社 漫画 Web漫画 海外コミック

エロ漫画家 イラストレーター 同人作家


pixivユーザーの絵師一覧


外部リンク編集

漫画家を目指している人の広場

漫画家を目指している人のSNS

日本の漫画家一覧

世界の漫画家一覧

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