概要
「そこに顔を出す」こと。人と会う、なんらかの会に出席する、場を訪れること。
また、隠れていたものが表面に現れてくることを指す。
現代では、普段顔を出すことのない職業の人々が、表舞台に顔を出して活動すること、メディアに顔が映る仕事を指すことが多い。
主にテレビや映画、ネット上の各種配信サービス(YouTube、ニコニコ動画、TikTokなど)といった場面への出演に対して用いられ、芸能活動を行なっていない一般人や、芸能関係者だがカメラマン・照明や音響などの技術者、マネージャーなどの裏方(芸能人でも声優、スーツアクターなど、顔を出してメディアに出演することが前提でない職業の人)、メディア戦略の一環で顔を伏せている人(覆面)などの出演がそれにあたる。
漫画家や小説家などの職業の場合は「積極的に顔出しをする」「胴体は見えているが顔部分は隠されている」「そもそもメディア出演すらNG」というように、顔出しに対しての各人のスタンスが分かれている。日本の場合は顔出しNG率が高いが、逆に中にはそういった媒体で顔出し出演をした結果、本業が開店休業状態になっている」作家も稀によくある。
なお、若い世代にはあまり知られていないが、いわゆる「ジャンプ黄金期」時代の『週刊少年ジャンプ』新年号では表紙に連載作家(ご本人)たちの集合写真が掲載されていたこともあった。
Pixivでは、文字通り「何かから顔を出している」様子の他に、顔出しで活動する配信者や、仮面をかぶっているキャラクターの素顔を描いた作品、顔出し看板(顔ハメ看板)などにタグとして使われている。
アダルトな意味で使われていることもあるが、既存のメジャーな表現があるため、誤用とは言えないにしろわざわざ置き換えて使うほどではない。
余談など
近年ではアイドル声優の台頭もあって声優がテレビなどに顔出し出演する機会も増えているが、キャラクターのイメージを守るため「顔出しNG」としている人や、各種作品のイベント、声優雑誌等を除いて宣材写真(プロフィール写真)のみ公開としている人も多い。
普段の(顔出しなしの)活動名義と、顔出しして出演する時の名義を分けている人もいる。
特に日本では、個人情報特定などのリスクや肖像権侵害などの観点から一般人、またそれに近い立場の人のメディアへの顔出しは好まれない傾向にあるため、かつてはネット上で顔出しで活動する人はかなり少数派であった。そのため、ニコニコ生放送などのライブ放送サービスでは「顔出し」のタグを使っての棲み分けが重要視されている。