「吠えるな」
「貴方は尊敬に値するヒューマンだ」
「友人を助けることが恥だというのなら、いくらでも甘んじましょう」
「クラネルさん...謙虚なのは美徳でもあるのでしょうが、自分を貶めるような真似は止めなさい。貴方の悪い癖だ」
概要
CV:早見沙織
酒場『豊饒の女主人』で働く、薄緑色の髪を持つエルフの女性店員。21歳。165C。
同じ店員のシル・フローヴァとは仲が良く、彼女経由で知り合ったベル・クラネルを少し気にかけている。
元凄腕の冒険者で、引退した今も実力は衰えておらず、劇中でもベル達の救出や『戦争遊戯(ウォーゲーム)』でその腕を発揮している。
外伝「ファミリアクロニクルepisodeリュー」では主役を務め、犯罪系のファミリアを潰す仕置き人めいた活動をしている。
『メモリア・フレーゼ』で実装された本編7年前の物語「アストレア・レコード」でも、メインキャラクターとして活躍する。
人物像
謹厳で実直な性格であり、口調も厳しめだが気を許した相手には若干柔らかい態度になる。
基本的無表情で必要以上に喋らないが、実はかなりの激情家で、敵対者には容赦のない一面も。
しかし戦闘以外では意外と不器用で、シルの代わりにベルにお弁当を作った際、なぜかサンドイッチを炭化させるなど、料理の腕はからっきし。本人曰く「いつもやりすぎてしまう」との事。
元々は【アストレア・ファミリア】と呼ばれる違法行為を取り締まるファミリアに所属し、【疾風(しっぷう)】の二つ名で知られたLv.4の冒険者であった。
オラリオに来る前は故郷である『リュミルアの森』の大聖樹を守る一族の生まれで、幼い頃から戦士としての教育を受けていたが、エルフの排他的かつ多種族への蔑視に嫌悪感を抱き、11歳で森を飛び出し、オラリオにたどり着いた。
一方、自分もその風習が少なからず染みついてしまっているから、故郷のエルフと変わらない醜いエルフと自嘲することもあった(エルフは自身が認めた者以外との肌の接触を極端に嫌う傾向があり、リューも例に漏れずいきなり触れられようとすると反射的に手を弾いてしまっている。彼女の手を握れたのは後述のアリーゼ、恩人のシル、そして主人公のベルの3人だけである)。
ただし、そういった自分の問題点を改善しようと努力はしており、実際にアレスによるラキア王国による惨劇から魔剣…特に「クロッゾの魔剣」に対する忌避感は持っていない。
恋愛の観念に関しては、初心を通り越し、もはや貞潔と潔癖の意味を履き違えているレベルでの頭でっかち振りとなっている。
『メモリア・フレーゼ』においてその様子が顕著に描かれ、『アエデス・ウェスタ』にてベルがイリアに別れ際頬にキスをされた際は、「キスされた部分皮を剝ぎ取れば問題無い」と物騒な事を主張している。本人はセーフだと言い張っていたが、どう考えても完全にアウトである。
また、『真夏の夜の恋宴(ミッドナイト・ラブ・サバト)』では、「妖精(エルフ)の森で誓いを立てるその時まで、いちゃいちゃもらぶらぶも不要!手すら繋いではならない!」とまでのたまった結果、ハーフエルフのエイナ・チュールはおろか同じエルフのアリシア・フォレストライトにまでその頑迷さをドン引きされてしまい、その場で敵対した悪霊にまで呆れられてしまった。この時になって、ようやく自分の考え方を客観視出来る様になったらしく、恥ずかしさのあまり必死に勢いで誤魔化そうとしている。
アリーゼに勧誘されて、【アストレア・ファミリア】に入団。わずか3年でLv.4に至るという凄まじい速度で成長して活躍していき、当時同等の速度で成長していたアイズ・ヴァレンシュタイン共々注目されていた。
しかし、5年前に『闇派閥(イヴィルス)』である【ルドラ・ファミリア】がダンジョン内で起こした大規模な破壊行動が引き金となって誕生してしまったイレギュラーモンスター『ジャガーノート』の強襲によって、ファミリアは自分だけを残して全滅してしまう。
生き残ったリューは主神のアストレアを都市外へ逃がし、『闇派閥』への復讐を敢行。その際に『闇派閥』と癒着していた疑いのあるファミリア、商会、ギルド職員(あくまで黒の疑いが掛けられているに過ぎない者達)にまで及んだ事で賞金首として『ギルド』のブラックリストに載り、冒険者の権利を剥奪されている(ただ、仲間の墓参りのために定期的にダンジョンに行ってる)。彼女のこの行動により、『闇派閥』は壊滅。その後、重傷を負って倒れた所をシルに拾われ、『豊饒の女主人』の店員として迎え入れられた。
『ギルド』の主神・ウラノスは、オラリオに多大な貢献をしてきた【アストレア・ファミリア】に起きた惨劇に関する情状酌量もあってか、一人行動するリューにフェルズを介して「ジャガーノートにまつわる全ての情報を口外しなければギルドは手を引き罪は問わない」と警告している(但し、一部の商会などが賭けていた賞金は根強く生きていたようだが…)。
しかし、アリーゼ達を失った事での心の傷に加え、生来の潔癖さも加わってか、現在も生きる事への執着を失いかけたままで、窮地に追い詰められると自殺願望に駆られて生きる事を諦めてしまう様子を見せている。
ベルに対してはシルの想い人と言う認識だが、彼との交流を続けるうちに少なからず好感を持っていた。しかし、上記のシルへの恩義から彼女の恋を応援し、自身は一歩引いた立ち位置を貫いている。
その為、当初はベルの事を「クラネルさん」と呼んでいたが、彼が窮地に立った時などは咄嗟に「ベル」と叫んでいる。
14巻の深層での死地を共にしてから彼に対する感情は大きく変化していき、深層脱出後の彼の一言でついに明確な好意を抱くようになり、彼の呼び方も常に「ベル」へと変わっている。
彼女自身、自分の感情の変化に戸惑いを感じており、それが恋愛感情だという事を理解できないのか、ベルが絡むこととなると普段のクールさとは打って変わってポンコツ行動を起こすようになってしまった。
例を挙げると
- ベルの顔をまともに見られなくなる。
- ベルと顔を合わせないように、露骨に顔どころか身体ごとそらす。
- 話し掛けられると一方的に会話してすぐに離れる。
- 後ろから声を掛けられ(声でベルとわかっているにもかかわらず)咄嗟に手刀をお見舞いする。
- 手を掴まれた途端、恥ずかしくなって思い切りぶん投げる。
- 状況を他の人間に見られたくない一心でベルをお姫様抱っこして逃走する(ベル・クラネル氏初のお姫様抱っこされる側)。
- 介抱しようと回復魔法やら何やら色々試すが最終的に膝枕に行き着く。
- Lv.7級の怪人(クリーチャー)がいる戦場の中ベルが来ていると聞いた途端何もない所ですっ転ぶ。
- Lv.6の冒険者に殺されそうになったところをアイズに助けられた時に彼女からベルの居場所を尋ねられるが、激しく動揺して思わず拒否した。
と言った具合で、そのポンコツっぷりは加速する一方である。ベルリューも参照。
オラリオのエルフ社会からは距離を置いてるが、王族であるリヴェリア・リヨス・アールヴにはエルフらしく敬意を払っている。
【ガネーシャ・ファミリア】のシャクティ・ヴァルマとは、ともに街を守った戦友のような関係で、【ヘルメス・ファミリア】のアスフィ・アル・アンドロメダとは損得無しで親しい関係。
また、主神であるヘルメスは彼女の事情を知っているためか、度々に彼女を(ベルが関わるような)事件に協力を頼んでいる。
【フレイヤ・ファミリア】からは、「あの方の特別」ということで極力傷つけれられないようにしている。
概要欄にあるように薄緑色の髪をしているが、これは正体を隠すためにシルによって染められたためであり、本来の髪の色は金髪である。【アストレア・ファミリア】時代は長髪でもあった。なお作者によると「エルフ」「金髪」「長髪」というのは白兎の少年の好みにドンピシャらしく、仮にこの状態で最初に遭遇していれば胸を撃ち抜かれていたらしい。
※冒険または戦闘の時の服装
※現役時の服装
作中行動
物語初期から『豊饒の女主人』のメンバーとして登場し、店員業の傍ら悩むベルに、先達としてアドバイスしたりしている。5巻では『怪物進呈(パス・パレード)』を受け、行方しれずとなったベル達を救出するためヘルメス達に同行し、18階層に到達した後は【アストレア・ファミリア】の仲間達の墓参りを行い、ベルに自身の身の上話を語った(ついでに水浴びを覗かれているが、当然彼に悪意はないので糾弾していない)。
その日の夜は、『闇派閥』と極彩色のモンスターに襲われ万事休すになっていたベルとレフィーヤを救出し、『闇派閥』のメンバーを尋問している。この時、たまたま入手した『ダイダロス・オーブ』が、後に異端児(ゼノス)編でベルの役に立つ事になる(外伝5巻参照)。
その次の日、ベルを嵌めタコ殴りにしているモルド達を止める為に動くが、その場はヘスティアが神威を放ち、有耶無耶になった。直後、彼女の神威を感じ取った迷宮が『漆黒のゴライアス』を産み落とし、その場にいた者達を抹殺しようとした所を阻止する為、リヴィラの街の住人達やベルと共に、そのまま交戦する。周りが苦戦する中、Lv.4として頭一つ抜けた立ち回りを発揮し、単騎で押さえ込むという大奮戦を見せ、ゴライアス撃破に大いに貢献した。
その後は地上に戻り、普段通りの日常を送るが、ベル達が【アポロン・ファミリア】と『戦争遊戯』することになると、ヘルメスから都市外からの助っ人と言う名目で助力を頼まれ、シルの頼みもあってか助力する。ベル達を助ける為に、『クロッゾの魔剣』を使う事も厭わずに【アポロン・ファミリア】の団員半数を引きつけ、小隊長のリッソスを難なく倒す。いつも以上の変装とヘルメスの手回しによって、この時も正体がバレる事はなかった(因みにアニメでは何故かフードは被っておらず、顔を見せたまま戦っている。髪は短く刈り染めているため、普段の酒場でもバレてはいなかったが、これには不満が上がった)。
異端児騒動の際は、店に訪れたベルにやった事は理解しかねるが、自身が決めた事なら挫けてはいけないと、一度復讐に身を堕とし、過ちを冒した彼女だからこそ強く響く励ましをした。
攻防戦の際は、アスフィから『闇派閥』の情報提供を条件に協力を仰がれ、ベルと接触し彼の頼みでアイズの足止めを受け持つ事になる。この時の彼女の心情としては、かつて邂逅した時から一層成長した今のアイズと、一人の戦士として純粋に手合わせしてみたかったのもあったのかもしれない。
春姫のレベルブーストにより一時的にLv.5の力を得て挑むが、さすがにレベル差だけでなく引退して朝稽古しかしてこなかったリューと、深層で幾度となく死線をくぐってきたアイズとでは付けられた差は大きく、敗北してしまう。その後は、アイシャと共にアステリオスと死闘を繰り広げるベルを見届ける。
騒動から一段落した後、【ロキ・ファミリア】率いる派閥連合による第一次クノッソス侵攻作戦時に【ヘルメス・ファミリア】の援軍として同行するが、そこで生き残っていたかつての仇であるジュラ・ハルマーを発見し、逃げる彼を追いかけ離脱してしまう。その後、18階層で彼の手下であるジャンを尋問し、ジュラを追って下層まで走り去っていく。その後、リヴィラの街で騒ぎを知ったベルと遭遇し、彼に「何も知らなくていい、関わるな!」と冷たく言い放ち遠ざけようとした。
その後、ついにジュラを発見し、鬼神の如き形相で襲いかかり、その場に居合わせた街の討伐隊とついに衝突してしまう。Lv.3も混ざった手練れの群れを瞬く間に突破し、逃げたジュラを追いかけ、追い詰めた所を追ってきたベルと再び遭遇し、変わらず遠ざけようとした…が明らかに違和感のある今回の騒動を当初から怪しいと感じていたベルがある推理をし、嘘を嫌い、誇り高いエルフの矜持を宿す彼女の瞳と言葉を信じた彼の信念により、一連の事件は全てジュラ達の自作自演であった事が発覚。
その後は、信じてくれたベルに感謝と謝罪を述べ、本性を表したジュラと対峙。操る『凶兆(ラムトン)』こと『大蛇の井戸(ワーム・ウェール)』を打ちのめし、追い詰めたと思いきや土壇場で彼の仲間のターク・スレッド達が25階層で大爆発を起こした事によって、異物を排除しようとした迷宮の意思によって、トラウマの象徴である厄災の使徒『ジャガーノート』が出現してしまう。
あまりの恐怖から、かつて見た事ないほど取り乱し、ベルだけで逃がそうとしたが、討伐隊のボールス達を追ってついに現れ、その場にいた冒険者を蹂躙していき、ベルも首に尾の一撃を叩き込まれ、致命傷を追ってしまう。生き残ったボールスだけは何とか逃がそうとジャガーノートに立ち向かうが、圧倒的な強さに追い込まれ、ここまでかと諦めかけたその時、マリィの血で全快したベルの【聖火の英斬(アルゴ・ウェスタ)】によって危機を脱し、ジュラもジャガーノートに切断され死亡する。だが、ジュラの最後の命令がまだ生きてたラムトンによって、ベルと共に深層まで落とされてしまう。
その後は、何度も深層での探索をこなした経験を生かし、ベルと共に決死行を行う事になる。が、既に理想を求める事が出来なくなっていった彼女は、『ホワイトパレス』の闘技場にてモンスターの大群を引きつけベルだけは逃がそうと魔法で闘技場外に飛ばし、自身はそこを死に場所としようとしたが、別のルートから戻ってきたベルが【英雄願望(アルゴノゥト)】をフルチャージした火炎石で闘技場ごとモンスターを爆破し、その衝撃で床が抜けて生還する。
そして、この前代未聞の行動によって奇しくもせ今まで発見されていなかったセーフティーポイントを発見し、休息を取る事に成功する。
そして、極限状態に疲弊し、眠ってしまったリューを置いて自分達を待ち構えていたジャガーノートに、ベルは一人戦いに挑む。
夢の中で【アストレア・ファミリア】の仲間達と最後の邂逅を果たしたリューは、アリーゼに「今のあんたの正義は何?」と問われ、それはベルを助け彼と一緒にシル達が待つ酒場に帰る事だと決意し起き上がり、少年と怪物がお互い命を賭けた最後の激闘を繰り広げる場に駆けつけて、介入する。
ベルとの戦いに全てを費やす事を決めていたジャガーノートは、邪魔された事により最初は酷く気分を害したが、彼女の決意した瞳とベルと同じ言葉を発した様を見て、同じく自分が全霊を持って仕留めるに値する敵だと認識し、二人の冒険者と一匹の怪物による全てを賭した死闘が繰り広げられる。
最終的に五年前の教訓を生かした事によって、ついにトラウマの象徴であったジャガーノートを討ち滅ぼすことに成功する。その後、救援に駆けつけた異端児達によってベルとともに地上に帰還した。
その後の『女神祭』でシルがベルとデートする事になった際、葛藤しながらも変わらず彼女を応援しようとしていたが、当日クロエの言葉を聞き、渋々尾行に承諾する。
2日目に、フレイヤの眷族で第一級冒険者のヘグニ・ラグナールがシルを狙い、『豊穣の女主人』のみんなでベルとシルを逃すため足止めをするが敵わず、ヘグニに倒される。
3日目にベルの元を訪れ、シルの告白を断ったと聞いた時は思わず詰め寄って問いただしたが、彼も憧憬への想いがあるため、責めるのは筋違いと納得した。そしてベルと共にシルを探しに行くが、そこにフレイヤの下知が下ったオッタルが立ち塞がり、瞬殺される。フレイヤがオラリオ中に魅了を施こそうとした際、アスフィに抱えられ脱出し、都市から離れたアグリスの町で手当を受ける。目が覚めた後、アスフィから事情を聞き、調査のためオラリオに潜入するが、『魅了』で操られた人々の捜査網により感づかれる。
その後は、フレイヤがアーニャの前でシルの正体は自分であると明かした事に愕然とする。自分達を助けたのはただの気まぐれ・神の娯楽と断言され、シルの姿で差し伸べられた手を拒絶するが、権能で行動不能にされる。そのままシルから「ベルを一緒に独占しよう」等と甘言されるが、その嫌悪と忌避感からもはや『シル』の皮を被ったナニカにしか見れず拒絶し、そのまま意識を奪われ魅了は施されず本拠へ連行されて、地下室へ閉じ込められる。
室内で不自由なく過ごせる代わりに、呪詛(カース)の枷で脱走できない状態になっており、一週間が経った日の夜にヘルンが現れ、『出来るだけ本拠の東側で騒ぎを起こすこと』を条件に脱獄を手引きされる。当初は不信感を抱いていたが、シルの雰囲気を感じたことで彼女を信じ、騒ぎを起こしながら脱走。団員達相手に孤軍奮闘するも、ヘグニが現れた事によって追い詰められ殺されそうになるが、『魅了』が解除されたアイズに助けられる。
『派閥大戦』時は、剣製都市ゾーリンゲンに住んでいるアストレアにステイタスの昇華を行ってもらいに向かったために参戦は遅れたが、『神時代』史上初のLv.6への連続昇華(ランクアップ)を成し遂げる。そして、派閥連合相手に無双していたヘグニに雪辱を果たす形で勝利し、そのままベルの元へ行き、彼とミアと共にオッタルと戦うことになる。
戦闘スタイル
バトルスタイルは高難度レア職『魔法戦士』。機動力と大火力を両立させたスピード型で、高速戦闘で相手を翻弄しつつ、同時並行で大威力の魔法を詠唱しぶちかます移動砲台。原作5巻の黒いゴライアスとの戦闘で、その戦闘技術を見たヤマト・命から目標と密かに掲げられ、外伝5巻では彼女の戦闘を目の当たりにしたレフィーヤからは、並行詠唱の技術に関してはリヴェリア以上ではないかと推察される程。
主武装は刀で、小太刀から身の丈に迫る長さの木刀まで使いこなす。そこ、木刀のリューさんとか言わない。
5年前の時点でLv.4上位の実力を有しており、それから本編では多くの偉業を成しているので(外伝作品2作を含めれば更に多い)、仮にステイタスを更新すれば、ランクアップはほぼ確実だろうと予想されており、彼女のランクアップを心待ちにしている読者も多い。
比較的冒険者としての活動期間が短い彼女がLv.4という高レベルなのは、元々戦士として訓練を積んでいたのと、暗黒時代に闇派閥との抗争で経験値が加速度的に溜まっていったという理由があるようだ。
そして派閥大戦時にて4から6へとステイタスを二つ分更新する前代未聞の大偉業を遂げる。
現状単純な能力値は今となってはベルの方が上だった時期もあるが、地の分によると技の多彩さや駆け引きは、依然彼女の方が上である。その為、自身より格上の相手にも多少の時間稼ぎ程度なら成立する(もちろん、あまりにもレベル差がある場合、瞬殺は免れないのだが…)。
ステイタス
※原作18巻時点
Lv6
力 | 耐久 | 器用 | 敏捷 | 魔力 |
---|---|---|---|---|
I45 | I25 | I97 | H100 | I71 |
狩人 | 耐異常 | 魔防 | 魔導 | 連攻 |
G | G | I | I | I |
スキル
- 妖精星唱(フェアリー・セレナード)
魔法の効果を増幅するスキル。夜の間は強化の補正が増幅される。
- 精神装填(マインド・ロード)
- 疾風奮迅(エアロ・マナ)
- 正義継承(アストラエ・ヴァルマス)
発展アビリティ
- 狩人
Lv. 2ランクアップ時にのみ会得可能なアビリティ。一度交戦し、経験値を獲得したことのあるモンスターとの戦闘時に能力値が強化される。
- 耐異常
- 魔防
- 魔導
- 連攻
装備
- アルヴス・ルミナ
本編から7年前、邪神エレボスが引き起こした闇派閥との『大抗争』の際、亡きアーディ・ヴァルマから姉のシャクティ・ヴァルマを経てリューの手に渡った故郷『リュミルアの森』の大聖樹の枝を素材にした、愛用の木刀。【ゴブニュ・ファミリア】に作ってもらったオーダーメイドで高い攻撃力と頑丈さを持ち、魔法の効果を増長させる魔力効果を持つ。銘の意味は『妖精の星光(ひかり)』。本編13巻で、ジャガーノートにより破壊されてしまった。
- アルヴス・ユースティティア
- 双葉(ふたば)
魔法
- ルミノス・ウィンド
詠唱式:【今は遠き森の空。無窮の夜天に鏤(ちりば)む無限の星々。愚かな我が声に応じ、今一度星火(せいか)の加護を。汝を見捨てし者に光の慈悲を。来れ、さすらう風、流浪の旅人(ともがら)。空を渡り荒野を駆け、何物よりも疾(と)く走れ——星屑の光を宿し敵を討て】
風・光の属性を持つ、広域攻撃魔法。緑風を纏った無数の大光玉を生みだし、広範囲に放つ事が出来る。
ジャガーノート戦では靴底に魔法を放ち、その爆発力で宙に舞い上がり、更に空中でも同様に魔法を使用することで『空中機動』、『高速跳躍』を可能にした。しかし、とても無茶な戦闘方法な為、相当に体を酷使することとなる。
- ノア・ヒール
回復魔法。地形効果があり、使う場所が森林地帯の場合、回復効果に強力な補正がかかる。ただしポーションのように即効性は無く、消費する精神力も効率は悪い。
- アストレア・レコード
Lv.6への昇華時に発現させた魔法。能力は、自身と同じ神血(イコル)を宿した眷族達の魔法を行使できる『正義継承』というもの。甚だしいイレギュラーであり、未知であり、果たされた正義の剣と翼の誓い。
余談
web版では、ベルの戦闘の指導を行っていた。書籍版では、アイズがその行為を担っている。
その修行方法は、倒れては起き上がり倒れては起き上がりをひたすら繰り返すというスパルタ方針。ぶっちゃけヴァレン何某氏とそんなに変わらないが、ご褒美に膝枕がある分、何某氏の方がマシ…なのかもしれない。
書籍版でも、ベルがリューに師事することがあったかもしれないと思うweb版を意識したシーンが存在する。現に外伝では、ある出来事がきっかけで彼を日課である朝稽古に誘い、時々二人で稽古している(ただし加減が分からず、ベルは何回もぶっとばされているらしい)。
ヘルメスからは、ベルが関わる有事の際は「派閥に所属してない実力者」として引っ張り出されることが多い。特に『メモリア・フレーゼ』では、様々なイベント(という名の騒動)に参加している。
アニメシリーズでは、一部を除いてWeb予告のタイトルコールを担当している。1回目はいいのだが、2回目からはタイトルに正しさを求めるのは間違っているとでも言わんばかりに毎回間違ったタイトルを読み上げている(サブタイの方はちゃんと正しい)。
3期では、毎度のごとく間違ったタイトルを読み上げるのに加えて、サブタイの当て字とサブタイを同時に読み上げ、それを2回繰り返すという、さらにシュールなものと化している。
(例「片翼と書いてモンスター、片翼と書いてモンスター」)
TVアニメ『ダンまち』 WEB予告映像集 第2話~13話
https://nico.ms/sm27705755
『メモリア・フレーゼ』のイベント「アルゴノゥト」では、彼女と容姿がよく似たリュールゥというエルフが登場する(リューとの関係は不明)。性別不明で、聞かれるとはぐらかしてくる(アルゴノゥト的には、女性として扱っている)。世界を旅する吟遊詩人で、新たなる英雄の誕生とその栄光を歌にして、世界に伝える事を神命としている。現在以上に他種族との関係が悪かった時代のエルフでありながら、そういった偏見を全く持たず、寧ろ気軽に接してくる人物。掴みどころがなく、芝居がかった言動はどこか旅人の神と似ている。
見た目もリュー同様に若々しいが、実年齢87である。もう一度言う、実年齢87である。多分アルゴノゥトをプレイして、一番仰天した情報ではないだろうか?
また、物語終盤で真名がウィーシェという事が明かされ、レフィーヤの故郷である『ウィーシェの森』との関係者かと思われる。因みにオラリオにも、エルフの店主が開いている同名の店がある。
アルゴノゥトの続編にあたる「ナイツ・オブ・フィアナ」の時代も精力的に活動しており、『英雄の時代』の為に各地に回り、人類軍結成の為に動き回っている。
以下、「アストレア・レコード」のネタバレを含みます。
剣姫との関係
ベルの特訓相手という意味で奇妙な縁のあるリューとアイズだが、実はこの2人かなり共通点が多い。以下にその例を挙げる。
- 機動力と瞬発火力に長けた戦闘スタイルで、扱う魔法が風属性
- 成長スピードがベルほどではないが、凄まじく速い
- 根本は心優しいが、過去のトラウマゆえに怒りで我を忘れやすい
- 本編開始までは復讐心がただ一つの原動力だった
- ベルとの出会いがきっかけでトラウマを払拭できた
- 地毛が金髪
- 担当声優の下の名前が沙織
などが挙げられる。
両者のファーストコンタクトは、本編より7年前のアストレア・レコード第二章「正義失墜」まで遡る。闇派閥の凶行により友のアーディを喪い、失意の中で訪れたその現場で打ちひしがれていたリューの元に、アイズが迷い込んできたのが始まりである。アイズは覆面をしていたリューを闇派閥と勘違い(基本的に、闇派閥の下っ端は覆面が多い)し、それに怒ったリューが半ば八つ当たり気味に剣を抜き、戦いが始まってしまった。最終的にリヴェリアが現れたため、決着はつかなかったが…。
その後も両者の因縁は続き、異端児編の終盤でまたも両者は相見えた。しかしこの時のアイズはLv.6、対してリューは春姫のレベルブーストを加味してもLv.5相当、レベルの差は如何ともしがたく、軍配はアイズに上がることとなる。ちなみに、この戦いは作者曰く正妻戦争だとか。誰を巡ってなのかは語るまでもないだろう…。
あと、すごくどうでもいいが、早見女史も大西女史もベル役の松岡禎丞と近しい役での共演が多いことも共通点の一つ。もっとも、これはアニメ版ダンまちに出演している女性陣の大半に共通して言えることでもあるが。
今後について
今でこそ酒場の店員として居場所を見つけた彼女だが、さんざんいつか【ヘスティア・ファミリア】に加入するのでは?と思えるようなフラグが立っている。あるインタービューにおいて「ぶっちゃけリューはいつベル達の元に合流しますか?」という質問に対して、作者は「やきもちする時間はあまりないんじゃないかな?、期待して待っていていただければ」と答えている…。
関連項目
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
シル・フローヴァ ベル・クラネル アリーゼ・ローヴェル
豊饒の女主人 アストレア・ファミリア
ベルリュー
エルフ エルフ娘 緑ブルマ
- キリト…ソードアート・オンラインの主人公でベルと中の人が同じ。「単独行動が基本」、「活躍の弊害で周りに敵が多い」、「過去に目の前で自分のチームのメンバーを全員見殺しにしてしまった」など、負の面で共通点が多い。そして全滅したチームのメンバーには、リューと中の人が同じヒロインがいた…
- 妖精弓手…『ゴブリンスレイヤー』に登場するエルフ。アプリ『メモリア・フレーゼ』のコラボストーリーでリューと共演し、リュー自身が彼女のコスプレをして戦いに臨んだ。ちなみにリューの方が年上に見えるが、妖精弓手は少なくとも2000年は生きているので実際には約100倍の開きがある。
- マリエル…『アナザーエデン』に登場する神官見習い。こちらも『メモリア・フレーゼ』のコラボストーリーで共演した中の人が同じキャラ。
- 八重樫雫…ありふれた職業で世界最強のヒロイン。主人公に想いを寄せる親友を応援していたが、いつしか自分自身が主人公に想いを寄せるようになったという共通点がある。ちなみに中の人はアリーゼと同じで、かつ親友の中の人はアイズと同じ。
- オティヌス…とある魔術の禁書目録のヒロインで、主人公と2人きりの絶望的な逃避行の末にデレたという共通点がある。そしてこれがきっかけで読者人気が跳ね上がったところも同じ。まあこちらは主人公の心強い味方だった作中の主要人物ほぼ全てが殺す気満々で襲ってくるという、異端児編や深層の比じゃないルナティックモードだったりするのだが。そもそもこうなった原因は、逃避行の直前に世界中を巻き込んで主人公の心を折るという17巻のフレイヤもかくやの暴挙をやらかしたことにある。一言で表すならリューとフレイヤのハイブリッド。