概要
古代(およそ3000年前)に実在したとされるある愚かな少年が、なし崩し的に英雄になってしまった童話であり喜劇でもある英雄譚の一つ。
ダンまちシリーズのベル・クラネルを筆頭に、様々なキャラクターが愛読している。
ご存知の通り、ベルのスキルとしても名が刻まれ、ベルの義祖父ゼウスの一番のお気に入りの英雄譚でもあり、本編ではアルゴノゥトの冒険はまだ終わっていない、出会った時から今度は何をするのか、何を起こすのか楽しみなんだと語っている。
現在出版されている話の内容は、「多くの人々に騙されながら、なし崩し的に猛牛(ミノタウロス)を倒して英雄になってしまった滑稽な少年の物語」という『喜劇』になっている。しかし、最近物語の舞台となったとされる王都の遺跡から「アルゴノゥト」の原典とされる手記が発見され、その内容を見たヘルメスから現在と大きく異なっていることが明かされる。
また、ある学者が論文で「『アルゴノゥト』を端緒にして、『古代』の『英雄時代』は幕を開けた」と発表(眉唾物扱いされているが、事実彼の登場後に多くの英雄達が生まれてきた)しており、一部の者達からは『始まりの英雄』とも呼ばれている。
アプリゲーム『メモリア・フレーゼ』2周年を記念して、原典が偉大冒険譚『アルゴノゥト』として公開され、その中で古代の出来事の真実が明らかにされた。
ダンまち10大プロジェクト第6弾として、書籍化が決定する。
ストーリー
これは、始まりの英雄の物語。
それは、神々がまだ地上に降りる前。人々が魔物に脅かされていた時代…。
【英雄を追い求める少年】アルゴノゥト
【才知に長ける半妖精の魔導士】フィーナ
【悲しみを背負う『狼』の部族】ユーリ
【故郷の奪還を掲げるドワーフの大戦士】ガルムス
【詩を奏で続ける陽気な吟遊詩人】リュールゥ
【女戦士にして冷酷な暗殺者】エルミナ
【宿命の鎖に縛られる悲劇の王女】アリアドネ
これは、とある滑稽な男の話。
不相応な望みを持ち、幾多の思惑に翻弄され、それでも愚者を貫いた、一人の道化の物語
「嘆きと絶望の時代は終わった! これより始まるは、英雄の時代!!
神々よ、ご照覧あれ!!
私が、始まりの英雄(アルゴノゥト)だ!!」
――さぁ、『喜劇』を始めましょう。
(ダンまち『メモリア・フレーゼ』2周年記念「偉大冒険譚アルゴノゥト」pvから抜粋)
登場人物
本編で英雄の器たる少年に似た容姿をした青年。隠れて逃げ回る素早さ以外は、てんで非力で軟弱な只人(ヒューマン)。何事も面白おかしい事にこだわり、二言目には「英雄になる!」と嘯く。軽佻浮薄なお調子者で美女にだらしなく、しょうもない一人語りを『英雄日誌』にしたためてはヘラヘラ笑って奇行に及ぶマヌケな三枚目だが、これは本来の性格ではない。
本編で千の魔法を扱う妖精に似た容姿をした、ハーフエルフの少女。アルゴノゥトの奇天烈ぶりに呆れ返り、苛烈なツッコミを毎度の様に入れながらも彼を兄と慕い、寄り添う。人と亜人の混血に対する蔑視が強い時代のせいで肩身の狭い扱いを度々受けるが、本人は魔法の名手であり、戦闘力はアルゴノゥトとは比べ物にならない。
本編で厳しく強かな狼人(ウェアウルフ)に似た容姿をした、『狼』の獣人部族の青年。冷静沈着で冗談には付き合わない不愛想な性格だが、部族長の息子として培った面倒見の良さを度々垣間見せ、自分の発言に非があれば素直に認める度量を持っている。
本編で勇ましく豪快な重傑に似た容姿をした、ドワーフの戦士。見かけとは裏腹に、まだ若い(18歳)。
本編で正義を背に刻む優しき妖精に似た容姿をした、エルフの吟遊詩人。芝居がかった慇懃ながらおどけた言動、厚手の旅装に包まれた細身の肢体、中性的な美貌等が相まって性別不詳。多種族を見下しがちなエルフの潔癖かつ閉鎖的な民族性に囚われない変わり種で、フィーナのようなハーフにも偏見を持たない。英雄達の胸躍る活躍を詩に詠むために、各地をさすらっている。
本編で恋に情熱的な女戦士に似た容姿をした、謎の暗殺者。
本編で天真爛漫で無邪気な少女と似た容姿をした、笑顔の消えた占い師。エルミナの妹。
本編で彼の少年の相棒を自称する鍛冶師に似た容姿の青年。数奇な経緯から”精霊の奇跡”をその身に宿す、お人好しの武器職人。本人の技術力とは裏腹に、全く関係ないとある理由で、さっぱり武器が売れない。後のイベントで彼が作った剣が、ダンジョンで悠久の果てに苔まみれになりながらも、使用に全く支障のない状態で存在し、子孫を助けることになる。
本編である少年から優しい風を貰った少女と似た容姿をした、美しきラクリオスの王女。ただし、こちらは金髪碧眼。
- ジュピター(CV:斧アツシ?)
雷の大精霊。力を求めるアルゴノゥトに、女でないことを理由に文句を言うが、「ギリギリ中性的」という理由で妥協して、助力をする。ジュピターとはゼウスのことで、恐らくはゼウスの端末と思われる。天界では、唯一この状況を見守り、興奮していたと言う。
- ミノス将軍
「雷公(いかずちこう)」の異名を持つ、王都を守護する最強の猛将。鎖が巻き付いた重厚な鎧と雷の紋章が入った大兜を身に纏い、巨大な戦斧を軽々と操り敵兵や魔物を薙ぎ払う圧倒的な力を有する。しかし、その正体は…。
- ラクリオス王
ラクリオス王国の国王。心労から痩せ気味のギョロ目の老人。国の為に非道を行っているが決して悪人ではない。後にアリアドネに王位を譲ることになる。
【ヘルメス・ファミリア】の主神。アルゴノゥトの真実を知っている、数少ない存在。
本人曰く当時は神々は色々あって下界を見ている暇などなかったらしい。
余談
アニメシリーズでは、締めや一番盛り上がる回のタイトル名に、この名が使われる(第1期8話『英雄願望』や第3期12話『英雄回帰』など)。どちらもミノタウロスとの決闘の回であり、アルゴノゥトの生き様と約束の話である。
思えば異端児編はベルが人の悪意に振り回され、汚名をかぶり、非難されながらも『愚者』の如く自分の信念を貫き通し、最後はアステリオスとの死闘で名声を取り戻し、結果として多くの人物を感化させるなど、何処か物語と類似している所がある。
同じく3周年のイベント「アストレア・レコード」の後半では、アルゴノゥト(古代)の時代の英傑達の桁違いさ、及び偉業が語られており、一部の登場人物が立ち絵として登場する。
因みにこの物語は、あくまで2周年イベントでの話だが、一番書籍化の難易度が低いらしくて、もしかしたらいつの日か作者の気まぐれで成されるかもしれない…と予測されていたが、2023年1月に『ダンまちIV』のアニメ公式サイトで、『アルゴノゥト』の書籍化が発表された。
因みにこの時代はモンスターに荒らされて、自然環境にも被害が出ている。
背景が荒涼としているのは、その為である。
関連動画
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アルゴナウタイ テセウス:この話の元ネタ。主人公の背景自体はどちらかと言うと(アルゴー船)のような役割をしている。
ドン・キホーテ:開幕から風車を大いなる魔物と称して突撃し壊す奇行の元はコレだろう...