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曖昧さ回避

  1. スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説。 本項で解説。
  2. 小説を元にしたパルケエスパーニャのキャラクター。→ドンキホーテ(パルケ)
  3. 小説を元にした『Fate/GrandOrder』に登場するキャラクター。→ドン・キホーテ(Fate)
  4. 2011年のドラマ。→ドン★キホーテ
  5. 「驚安の殿堂」で知られる同名のチェーンストア。→ドン.キホーテ

概要

「進め、すすめ。あれは風車にあらず、化け物じゃー!!」


スペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの作品で、1605年に出版された前編と、1615年に出版された後編がある。17世紀のヨーロッパのベストセラー小説である。


初版は1605年に出版された「El ingenioso hidalgo Don Quijote de la Mancha(ラ・マンチャの天才紳士ドン・キホーテ)」で、1612年には英訳版が、1614年にはフランス語訳が出版された。


ラ・マンチャ地方の村に住む老齢の郷士(財産や称号を持たない特権階級)アロンソ・キハーノが、騎士道物語の読み過ぎで自分が遍歴の騎士だという妄想に取りつかれ、自ら「ラ・マンチャ地方の騎士・キホーテ卿(ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ)」と名乗り、近所に住んでいる農夫「太鼓腹のサンチョ(サンチョ・パンサ)」を従士として引き連れ、各地でドタバタ珍道中を繰り広げる物語。


この中で風車巨人と思い込んで突撃し、吹っ飛ばされるエピソードに太陽の沈まぬ帝国落日を見た、という解釈もある(16世紀末期にオランダがスペインに対して独立戦争を挑み、17世紀には事実上の国家としてふるまっていた。また、大航海時代の主役も初期のスペイン・ポルトガルからオランダ・イギリスに取って代わられつつあった)。


普通に「セルバンテス 作」というわけでなく「モーロ人の歴史家シデ・ハメーテ(アラビア人ぽい名前)・ベネンヘーリ(「地元の名産茄子が好きすぎる人」の意)によってアラビア語で記録され、セルバンテスはその記録を編纂して発表」という「又聞き」という設定になっている。

セルバンテスは生涯に何度も投獄されており、投獄中に着想を得て書かれたという大人の事情他が絡んでいるらしい。

 

1615年に出版された後編はメタフィクションが満載となっていて「前編が出版されて世に出回っている」という設定で登場人物たちが前編の批評と矛盾している記述の釈明を行い、後編執筆中に(実際に)出版された続編と称する贋作は「ドン・キホーテを騙る人物の道中記」と言う設定にして前編とは無関係であると主張した上で贋作に当てつけるようにドン・キホーテの行き先をサラゴサからバルセロナに変更している。


前編にはドン・キホーテ主従の冒険と直接関係のない、脇役達による番外編的なエピソードが多い(要するにメインストーリーから逸れた脱線が多い)。これは『ドン・キホーテ』は売れないと考えたセルバンテスが多様な読者に受けるようにと様々なエピソードを混ぜたためだが、予想に反して『ドン・キホーテ』が大ヒットした一方で脱線に対する評判はよくなかったため、後編では脱線はなくなっている。

日本語版の中には敢えて脱線エピソードを削った物もある。


評価

本小説にはいわゆる「騎士道精神」を始めとした当時のスペイン社会の風潮に対する痛烈な皮肉が随所にちりばめられていると云われ、その内容が何を示唆しているか、現在でも盛んに論議が交わされている。


また「近代小説の魁」とも云われており、それまで運命の気まぐれを前提とした叙事詩的な作品、――乱暴な云い方に換えれば“ご都合主義の悲劇的英雄伝”に傾倒していたところに、老人の思い込みから始まった珍道中という、神も運命もない“人間の成長”を描いた最初の小説ともされている。

同時に「老いても夢を抱いて前へ進める」という、前向きで明るい解釈が出来る事もあって、多くの読者に感動と活力を与えてきたとも言われる。


主人公のドン・キホーテことアロンソ・キハーノに対する評価も人によって分かれる。

単なる英雄気取りの愚か者だという評価。

騎士道と関わりのない話題では深い考察を披露し、周囲を感心させた事から、高い知性を持ちながら騎士道という時代錯誤な妄想に取りつかれた悲劇の人物だという評価。

周囲の人にどんなに笑われて叩きのめされても、騎士道を捨てずに実践し続けた事から、理想を信じて実現しようとする強い意志の持ち主だという評価。

読者によって異なる姿を見せる事もドン・キホーテの魅力かもしれない。


これらの事から、『近代小説百選』でも人気第一位の栄誉に浴している。

聖書に次ぐ世界で2番目に読まれている本とも言われている。


余談

現実の戦場で騎士が活躍した最後の時代は16世紀前期、つまり『ドン・キホーテ』が書かれる約100年前である。その16世紀でさえ、火器の発達や長槍歩兵の台頭によって騎士は戦場での優位を失っていた。

17世紀の騎士とは騎士爵とも呼ばれる一種の爵位・栄誉称号を授与された者の事であり、中世的なエリート戦士ではない。騎兵は存在したが、槍兵・銃兵・砲兵と組み合わせて用いられる兵種の一つに過ぎない。

『ドン・キホーテ』が書かれた時代、騎士の冒険は物語の中にしか存在しなかった。


関連イラスト

ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ


パロディ・派生作品/キャラクター

パルケエスパーニャ:キャラクター全員のモチーフが、当作品である。

星のカービィ:アニカビ54話「やりすぎの騎士!キハーノ」という当作品のパロ回があり、ゲストキャラであるキハーノはアロンソ・キハーノのパロディキャラである。

ずっこけナイトドンデラマンチャ

ドンキホーテ・ドフラミンゴ / ドンキホーテ・ロシナンテ

Limbus_Company:作品内に「ドンキホーテ」というキャラが存在。名前のみならず、その性格やセリフなどもしっかりと本項の作品を踏襲している。


関連タグ

騎士 小説 海外文学 騎士道精神 ドンキホーテ

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