プロフィール
概要
忍術学園一年は組の教科担当教師、火薬委員会顧問。教科担当ではあるが、授業内容（校外での授業など）によっては実技担当の山田伝蔵と共に生徒達を指導する。
兵法と火薬のスペシャリストだが、時々火薬の調合を間違う事がある。
彼女なしの独身。原作者曰く「闘う保父さん」。
人物
は組の生徒達が起こすトラブル、学園長の突然の思いつきに日々振り回されている。生徒達の物覚えの悪さが原因で補習や追試が絶えず、授業で教えたはずの内容を生徒達が忘れていると、｢教えたはずだ｣と大声で怒鳴ったりぼやいたりする。
ただでさえ授業が遅れている状態に加え、学園長の突然の思いつきによって更に授業が潰れてしまい、そこからストレス性神経性胃炎を引き起こす事も多々ある。
しかし、は組の生徒をこよなく大切にしており、どんな災難に遭わされようが生徒達を｢は組の良い子達｣と呼んで大事にしており、生徒達もそんな土井を心から慕っている。
上述の様に、トラブルの絶えない一年は組を相手に根気よく指導する面倒見の良い性格。
特にきり丸が自分で受け持ったアルバイトを捌ききれず、結局内職や子守を手伝わされる羽目になるなど苦労人気質であり、ストレスが絶えない。
生徒達の物覚えの悪さやトラブルの数々に怒りを露わにする事が多いが、怒る山田先生や学園長を宥める役に回る事が多い。
若くして忍術学園の教師になるだけあり忍者としての実力を十分に有しているが、乱太郎や伊作同様非常にお人好しであり、裏設定において忍者に向いていないタイプとされている。
忍者としても教師としても優秀な反面、生活能力はかなり低く、後述する32期60話ではきり丸が来るまでは凄まじく散らかった汚部屋で生活していた事が判明した。
容姿
原作者作詞のキャラクターソングで｢学園一のハンサム｣と唄われる程の容貌と、作中トップクラスの長身の持ち主。
公式キャラクターブックによると175cmで、作中の舞台である室町時代末期の成人男性の平均身長（156～157cm）より高い。
レギュラー登場人物が少なかったアニメ初期頃から山田利吉共々イケメン枠で、テレビの前の多くの女児・女子小学生達の初恋の相手となっており、｢初恋泥棒｣や｢初恋キラー｣などと呼ばれている。
そのためか、アニメ公式サイトで行われた人気投票では総合1位に輝いている。
しかし洗う暇と替えの着物がないため、原作では私服が常に薄汚れている（ちなみに単身赴任の山田先生は、息子の利吉を介して奥さんに洗濯物を洗って貰っている）。
加えて、髪の毛が酷い傷み方をしており、あまりの酷さから実家が髪結いである斉藤タカ丸に怒られ、毛を毟り取られそうになる。
半子さん
主に山田先生に巻き込まれる形で女装を披露する事があり、半助なので女装の時は｢半子｣と呼ばれる。
どう見てもキツい伝子さんに比べると、元々小綺麗な顔立ちも手伝って（髪の傷みを除けば）割と似合っている。
その見た目は団蔵の父親や学園長、ヘムヘムから賞賛されるほど。
またミュージカル版でも伝子さんに巻き込まれて半子の姿になっている。
詳細は半子を参照。
特技など
長期休業中はいつもきり丸のアルバイトを手伝わされており、その結果子守と洗濯の達人になった。
洗濯に関しては、原作で自分の服を洗濯する暇がないという設定。また、子守に関しては独身であるにも拘わらず、下手な新米パパママよりもあやし方が上手い。
下級生の意味不明な文章や伝言を解読したり、生徒達が同時に喋った言葉を聞き分けたりする特技を持っている。
忍者としての実力
20代半ばにして教える側に回っている事からも分かる通り、忍者として非常に高い実力を持っているのだが、使用武器は何故かチョークと出席簿と黒板消しに偏っている（苦無や刀を使う事もある）。手裏剣投げはあまり自信がないと語るが、チョーク投げは百発百中の腕前。また、黒板消しで真剣白刃取りをこなす事も出来る。
更に、｢もしかして、誰も手裏剣を持っていないのか？｣「そういう先生こそ…｣というやり取りの後、土井が「黒板消しなら持ってるぞ」や「仕方ない、縄の代わりにワク線を使おう」、そして「利用できるものはなんでも利用するのが忍者だ、覚えておけ」と開き直る（結果的に、は組が実戦に強くなった理由の一つとも言える）。
原作漫画やアニメ原作回においては、敵の強さや状況に応じて文房具と苦無等の武器の使い分けをしている節が見られる。
例えば、ドクササコの凄腕忍者との戦闘では苦無を使用し、諸泉尊奈門との戦闘時は、苦無を所持していたにも拘わらず文房具を使用したなど。
なおアニメでは、土井に文房具で倒された尊奈門から一方的に｢打倒土井｣と因縁をつけられ、付き纏われる羽目になった。
小説及び映画『ドクタケ忍者隊最強の軍師』では主役と言っても過言ではない程の活躍をしており、彼の忍者としての本来の素質や実力の高さ、卓越した才能を持つ軍師としての一面なども描かれている。
また出席簿はちゃんと鈍器や盾として使えるよう、鋼板が仕込まれている事が明かされており、「（舐めプという訳ではなく）私には刀よりこっちの方が合っている」という趣旨の事も言っている。
弱点
大の練り物嫌いで、練り物が食事にでるときり丸に代わりに食べさせたりしているが、いつも食堂のおばちゃんに怒鳴られており、最終的には嫌々と食べる。
ちくわを喉に詰まらせて死んだ人の話がトラウマになっているというのが理由らしいが、乱太郎達によると毎回違う練り物の話をするため、正確な理由は不明。
また、仕事の忙しさも相まって、町内会のドブ掃除当番や家賃の支払いを忘れるため、隣のおばちゃんを始めとするご近所の御婦人方、そして長屋の大家さんに頭が上がらない。
過去・経歴
原作者が公演会などを通じて語ってきた過去設定が、原作50巻で公式化した。彼の過去は『法然上人絵伝』に描かれる法然の生い立ちが直接的なモデルになっている。
瀬戸内の福原の有力豪族の若君だったが、子供時代に家が滅ぼされ天涯孤独の身になった。その後は仏門に入って修行と勉学に励み、その過程で忍術や兵法を身につけたとされる。
（アニメオリジナルの設定では、修業時代に石川五十ヱ門という親友がいたとされている）
- 20期90話『おかえりなさいの段』
6年前の19歳の時に忍務に失敗し敵忍に追われ（第20期DVD七巻初回特典ブックレットで原作者がその時の土井は実は追っ手に追われた抜け忍だったと明かしている）高所から落下した際、偶然、妻と息子の利吉と家族旅行中の山田伝蔵先生一家の目の前に墜落し助けて貰った事が、一家との出会いとなる。
- 30期35話『思い出した手当ての段』
利吉の回想形式で土井が山田家に居候した時代が描かれ、12才の山田利吉が土井に心を開いていく過程を見守っていた山田先生の奥さんが土井に高い教師適性を見出し、彼女が夫に土井の教師としての才能を告げた事を切っ掛けに、土井の教師への道が開けていった事が明かされている。
- 第32期2話『ガチガチに固まるの段』
- 第32期64話『若い人の段』
5年前に初めて一年生担当の教師となる。当初は抜け忍であった為に自分の名前を名乗れなかった所を、安藤先生によりとりあえず｢若い人｣と呼ばれる様になる。
この時、現六年生は一年生であり、最初に接触した中在家長次に土井の殺伐した雰囲気に怯えられるも、次第に彼等と打ち解ける。
食堂のおばちゃんから名前を訪ねられた時に山田先生によって｢半人前だから半助｣と名付けられ、名乗る様になった。なお、初めての授業の時は石の様にガチガチに固まっていた様である。
対人関係
生徒達との関係
一年は組の生徒達、特にトラブルを頻繁に引き起こすお人好しで不運な乱太郎、ドケチで命より銭が大事と豪語するきり丸、食いしん坊で天然ボケのしんべヱの三人組に手を焼いている。
アニメ初期頃は山田先生共々校則などを破った3人に拳骨制裁の他、ハリセンや水車の動力を使ったお尻ペンペンなどの体罰なども見られた。しかし、これまでの記述の通り生徒達を大切にしており、生徒達も土井を慕っている。
また火薬委員会の顧問であるため、火薬委員の生徒達とも交流を持ち、池田三郎次は火薬に関する講義を聞ける事を楽しみにしている様子がある。
きり丸との関係
自身が受け持つ一年は組の生徒の1人、摂津のきり丸は戦火に巻き込まれて親兄弟を亡くした孤児であり、忍術学園の入学費や毎年の学費をアルバイトで自力で稼いでいる。そのため夏休みや冬休みなど、学園が休みの時は保護者代理として自宅に同居させている。
理由についてはアニメ19期90話『土井先生ときり丸の段』で、「同じ様な育ち方してるからかな」と発言しているため、自身の生い立ちと被っているきり丸の存在が琴線に触れた可能性がある。
また、上述のエピソードでは自宅の隣に暮らす隣のおばちゃんから親子、自宅の大家さんから歳の離れた兄弟と誤解されている様子が描かれた。しかし、映画『ドクタケ忍者隊最強の軍師』の豪華版パンフレットに掲載された作者へのインタビューにて、｢土井ときり丸は親子や兄弟のような関係｣だと明かされている。テレビアニメできり丸がその関係を否定していたのは、飽くまで血の繋がりが無いからであり、関係性的には誤解ではない様だ。
きり丸と共に暮らし始めるまでの経緯は長らく不明だったが、原作者プロット回である32期60話『一緒に帰るの段』においてきり丸が初めて土井と共に彼の家に帰った日の出来事が描かれ（当初はきり丸を気遣ってか、｢部屋が汚れているから掃除のアルバイトを頼みたい｣という建前で連れて帰った）、映画『ドクタケ忍者隊最強の軍師』では回想シーンにて、入学して初めての長期休暇を迎え休みが明けるまでどこで寝泊まりしようか悩んでいるきり丸に対し、｢一緒に帰ろう｣と手を差し伸べる場面が見られた。
教師陣との関係
忍術学園の教師達の中では最年少であり、先輩である同僚達へは丁寧に接している。
一年い組の教科担当・安藤先生がは組を馬鹿にした時などは猛烈に反論しているものの、苦手意識はあれど嫌悪はしていない様子。
また一年は組の問題行動に対して、適応していない同僚達に申し訳なさを抱く事もしばしば。
元忍術学園教師の大木雅之助とは、彼が退職した後に忍術学園の教師になったため、当初は大木先生と面識が無かった。
初期の頃は、生徒達にくノ一の術（可愛い顔や態度で相手を油断させて攻撃する）の解説の直後、若い方の山本シナ先生の差し出したお茶に油断して殺されかけるエピソードがある。
山田伝蔵一家との関係
上述した通り、6年前の19歳の頃に山田伝蔵先生一家の目の前に墜落し助けて貰ったのが、山田一家との出会い。なお、山田先生の美人な元くノ一の奥さんと、当時12歳だった一人息子の利吉ともその時に知り合っている。
つまり、山田先生は同じ生徒を受け持つ同僚同士という以前に、命の恩人であるばかりか、忍術学園の教師の道を示してくれた後見人の様な存在である。
山田先生は時折「土井先生」ではなく「半助」と下の名で呼び捨てる事があるが、｢半助｣と名付けたのも実は彼である（本人曰く｢半人前だから｣との事）。
また、｢教えたはずだ｣という口癖も元は山田先生のものであった。
山田利吉はプロの忍者になった現在も、内心土井を｢お兄ちゃん｣と呼んで慕っている。
ご近所さん達との関係
忍術学園に住み込みで仕事をしているため、授業がある間は休みの間暮らす町長屋にある借家の自宅を長期間空けがちにしている。
それに伴い近所付き合いが悪く、借家を引き払ったと勝手に勘違いされる事が度々ある他、自宅に忍術学園の生徒、教師、関係者、果ては曲者まで押しかけるため訝しがられる事もしばしば。
長期休業中に暮らす町長屋の隣に暮らす隣のおばちゃんからは町内会のドブ掃除の当番、町長屋の大家さんからは家賃の支払いの件で何かと頭が上がらない状態である。
しかし、隣のおばちゃんと大家さんは邪険にしている訳ではなく、「半助」と呼び、幼いきり丸を含めて何かと気に掛けている。
原作では隣のおばちゃんが地獄耳のため忍者である事がバレてしまい、アニメでもその描写がなされたが、アニメではそれが除外されおばちゃんも大家さんも土井先生が忍者だと気付いていない、忍者だと疑うも疑いが晴れる、などといったエピソードが見られる。
また、アニメ初期の頃は町長屋の設定が定まっておらず、郊外の一軒家に暮らしていた。
その他の対人関係
- 諸泉尊奈門
- チョークと出席簿で倒したことのあるタソガレドキ忍軍の若手忍者で、一方的にライバル視されている。アニメでは上述のエピソードを切っ掛けに幾度となく襲撃するが、毎回倒されてしまうか忍たま達に邪魔されてしまう。
- 風の玉三郎、西長洲本通九丁目
- 借家を引き払ったと勘違いした大家さんによって、土井ときり丸が長期休業中に過ごす町長屋が土井先生に無断で貸し出された際に、幾度か借りたオニタケ忍者隊の忍者達。しかし、借りる度に借家を壊すため最終的に土井が再び借りる事となる。
- 石川五十ヱ門
- アニメオリジナルキャラクターで、修行時代の親友。日本の修行だけでは物足りなくて唐・天竺まで修行へ行っていた忍者界のスーパースターであり、天下の大泥棒。
- 五十ヱ門は自分が所詮泥棒にすぎないという自覚があり、五十ヱ門に憧れるきり丸を案じる土井の元にきり丸を帰す様に画策する。
余談
X（旧Twitter）のトレンドワードとして土井先生の文字が上がった時に、土井半助なのか料理研究家の土井善晴なのかで困惑するユーザーが大量に現れるのが、半ばお約束になってきている。
そしてそれをネタに、映画『ドクタケ忍者隊最強の軍師』を見た土井善晴にコメントを貰うという珍事が発生した（詳細はこちら）。
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