プロフィール
年齢 | 46歳 |
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血液型 | A型 |
星座 | 蟹座 |
担当学級 | 一年は組(実技担当) |
CV | 大塚周夫(第23シリーズ第21話まで)→大塚明夫(第23シリーズ第26話から)、東地宏樹(土井半助の回想) |
演 | 寺島進(実写映画版)、螢雪次朗(夏休み宿題大作戦!の段) |
出身 | 氷ノ山 |
概要
忍術学園一年は組の実技担当教師で、ギターの弦の様な眉毛とダリ髭が特徴。
既婚者で、家族は妻(名前は不明)と息子の利吉、ペットの狂暴な猫がいる。忍術学園の単身赴任は10年にも及んでおり、たまにしか家に帰らないので家族からたしなめられる事もしばしば。特に妻は様々な嫌がらせの贈り物をしたり、忍術学園で大喧嘩したりもしたが、全て愛情あっての事。何だかんだで仲は良好で、なかなかの愛妻家でもある様だ。息子・利吉の実力も素直に認めており、やはり良好な関係を築けている。
こうした家族関係については後述。
人物
元々は戦忍びで、忍術学園の教師としてもかなりのベテラン。ドクタケ忍者隊や様々な城との戦いに巻き込まれた際は彼が作戦を立案する事が多く、相当の策略家である事を窺わせる。他にも、視聴者にいまいち解り難い忍者という集団を丁寧に教えてくれる。
生徒達には基本的に厳しく接するが、それは愛情の裏返し。また、生徒に向かって忍の道を説いた後に「まあそれは建前だが」として暖かく接してやる事も忘れない(コミックス第3巻他)。そして、彼の教え子達もそれを分かっている(きり丸はよく毒づいて殴られているが)。アニメでも頼れる人物として、他の先生から相談を持ちかけられることも多い。
また、地元の領主の用心棒として悪の道を進んでいた、彼と同じ程の実力を持つ忍者と本気でやり合い(結末はギャグになっているが)、そして彼の実力を惜しみもう一度忍者としてやり直すべきだと説得し(その光景はアニメで描かれている)、忍術学園に入学させる(コミックス第7巻)など、忍でありつつ、人間として間違った事はしないという哲学も持ち合わせている。
原作者の尼子騒兵衛は、横山光輝作品が本当に好きだったと公言している(文庫版『伊賀の影丸』あとがき)のだが、作中で最も横山作品の正義の忍者に近い人物が彼なのかもしれない。
忍術学園では、同じ一年は組の教科担当である土井先生と同室。
1996年の劇場版第1作では、『忍たま乱太郎』の録画をしている事が判明した。
家族について
妻は元くの一という設定で声優も決まっている(山本シナなどと同じ小林優子が担当)が、その素顔は未だ不明である。アニメでは乱太郎、きり丸、しんべヱの三人組の他に、土井先生が思わず見とれて赤くなる程、とてつもない美人らしい。
アニメでは、伝蔵がやきもちを焼く話や、家からまた忍術学園に行く時に、いってらっしゃいの口吸い(キスの室町時代準拠の表現)をしているという話があるので、倦怠期どころかなんだかんだでラブラブな夫婦である事が窺える。
息子の利吉とも関係は良好であり、忍術学園で大規模な作戦を行う際は利吉が変装して敵の中枢に忍び込んで作戦を進めたり(ただしこれが定番となったため、稗田八方斎辺りに見抜かれる事もある)、また伝蔵は息子が窮地に陥った際に協力するなど、忍びの道からは外れるが深い親子関係が続いている。
女装
誰もが見た瞬間、色々な意味で言葉を失う素晴らしい変装である。
脛毛を剃り忘れていたり、髭の剃り痕が残っている事もあるのだが、何故か本物の女性として通用する事が多い。本人が完全に女性になりきっているため、周囲も信じて疑わない様である。
なお鎌倉時代や室町時代では、男性同士の同性愛が普通に行われていた(『徒然草』などに見られる)ので、それを意識した描写と考える事も出来る。そういった意味で、忍者の変装としては最高の腕前なのかもしれない。
ちなみに昨今のファンからの評価としては、「(美人かどうかはともかく)当人が心から女性になり切って振舞ってるから性別について疑われないのはそこまでおかしくないと思う」や「こういう感じのおばちゃんって現実にも結構いる」といった声が出ていて、更に転じて「忍者の変装なんだから絶世の美女に化けて下手に悪目立ちするよりも、世間で埋没してしまうレベルの容姿になる方が良いのではないか」とも言われ、意外と「忍者の女装」としては真面目に肯定的な評価を受けてもいる模様。
最初に女装した時(コミックス第1巻)は「なんでこうなるんや!?」(変装の目録を開いて適当に出たのが村娘だった)と言っていたが、その後、コミックス第6巻で、「8年前に女装してとある城に忍び込んだ際に若武者に口説かれた経験がある」と本人が語っている。実際劇中でも、女装と見抜かれないばかりか異性として本気で男性から好意を寄せられた事がある(劇場版2作目など)。ちなみに、この姿の時は「山田先生」ではなく「伝子さん」と呼ばないと漏れなく怒られる(おばさん呼ばわりした場合も同様)。
なお、アニメでは女装を行う理由を「視聴者サービス」と発言している場面がある(16期第7話)。下手をすれば、くのたま達よりも出番が多いかもしれない為、忍たまの真のヒロインと言える…かもしれない。
潜入などの際に山田先生が嬉々として女装し、それに周囲がドン引きしたり酷評する事で当人がキレる、というのが作品的にもお約束な定番のギャグシーンとなっているが、一応山田先生の中では怒りの優先順位があるらしく、上述の16期7話で女装後に一年は組の生徒達が伝子さんから距離を取っている事に困惑し、同行していた厚着太逸先生から「山田先生の女装が怖いんでしょうな」と笑いながら評された事に怒って追い掛け回した挙句掴み掛かっているが、この時怒った主な理由は笑われた事や怖いと言われた事ではなく「伝子でなく山田先生と呼んだから」であった(これから敵陣に潜入するという状況と正体バレのリスクの可能性を考えれば真っ当な理由とも言える)。もっとも直後のシーンできり丸から、「山田先生の女装の方がもっと失礼だと思うけど」と余計な一言で酷評されると、容赦なく拳骨を見舞っているが。
一方、息子の利吉の女装は乱太郎と庄左ヱ門が初見で正体を見抜けなかったばかりか素で「綺麗なお姉さん」と褒めるほど一般的な視点では高い完成度を誇るが、山田先生は「何だその不細工な隙だらけの女装は!この父を見習え!!」と厳しく評しており、自分の女装に対する絶対的な自信の強さが窺える。
なお一部のファンの間では、女装は上記の美人の奥さんをモデルにしている説がある。もしそれが真実なら山田先生が女装に自信があるのは納得なのかもしれない…。
そのため運動会で美人というお題を引いた保健委員は、伝子を出す事で誤魔化した(他のくの一の場合、なぜ自分ではないと詰め寄られるため。更に言うと、お題の回答に対して抗議する=伝子さんの美を否定する事になるため。若い山本シナ先生ならば問題はなかったが、その時は老人の姿だったので断念)。
忍たまがやってくる
2005年まで行われていたキャラクターショー『忍たまがやってくる』では着ぐるみになって登場。
メインの3人組以外で着ぐるみ化された唯一の人物で、ショーの冒頭は4人で会場に挨拶し、『勇気100%』を踊るのが定番だった。
中の人関係
忍たまがアニメ化される際に、山田先生の声優が大塚周夫氏に決まったのは、実は原作者の尼子騒兵衛の推薦によるものである。初代学園長役だった辻村真人氏よりも1歳年上であり、本作のレギュラー陣では最年長だった。
だが、放送開始から22年近く経った2015年1月15日に、大塚が虚血性心不全のため突然病没してしまい、後任が決まらない事で注目の的となり当然心配の声も上がっていた。
それから3か月、ようやく後任が決まったが、白羽の矢が立ったのは息子である大塚明夫氏であった。彼はその時、「山田先生を演じると、亡き父と会えたような気持ちになって、自分でも吃驚します。なんだか不思議です。本当にありがたい……」とコメントしている。
なおオファーを貰った際は「似せて演じてください」という要望を受けたといい、実際父と遜色ない好演を見せている。
親子というだけではなく、彼自身の高い技量も相まってなしえた業といえるだろう。
ちなみに大塚明夫氏は岡野浩介(利吉役)氏とも親子役で共演した経験を持ち、1995年に放送された『怪盗セイント・テール』がそれ。
岡野は生前の周夫が「最近俺の(芝居の)マネをしやがるんだよ」と面白がって話していた事を明かし、故人の冥福を祈ったという。