機体データ
概要
本作品における主人公機。読み方は「ジークアクス」。
アマテがクランバトルで使用する最新鋭のモビルスーツだが、謎の部分も多い機体でもある。
劇中において一部の登場人物からは「ジー・クアックス(もしくはジー・クァクス)」と呼称される。メカデザインを担当した山下いくと氏は「ジークァクス」とアを小文字にした表記を使用している。おそらく「エヴァ」と「エヴァー」みたいなもん。
関節部が非常に柔らかく、モビルスーツとは思えないほど生物じみた、有機的な挙動をする。搭乗者の気性も相まってか、その姿は人間というより野生の獣のよう。
武装はビームライフル、ビームサーベル2個、シールドだが、アマテの手に渡った時にはある理由でシールド以外を失っていたため、現地調達したヒートホークも使用する。後に頸部にバルカンを搭載していることも判明。
ティザービジュアルやPV、ガンプラ等の立体物ではヒートホークを装備している事が多い他、後述の余談で語る理由から本機の近接装備はビームサーベルよりヒートホークの方が現在印象が強い。
また、ビームサーベルは従来のライトセーバーの様な形ではなく、リング状に見えるハンドガード付きグリップから内側が空いたビーム刃が発振されるという独特なモノとなっている。
非使用時は腰部後ろ側にマウントする。
頭部は変形機構を有しており、トサカは内部に収納され、Ⅴ字アンテナは下がってツインアイと頭部全体を覆い、アンテナ部のボルトでロックされる。
どうやら非起動時及び通常稼動時がこの状態で、本格稼動時に展開される模様。
背部には巨大な一対のブースターがあり、恐らくユニバーサル・ブースト・ポッドのような役割をするものと思われる。
脚部ベクタードノズルから生えている足の靴部分はほぼ外部フレームのみという思い切った構造になっているため、駐機と歩行はできるが走るのは苦手との事。内部にはプロペラントタンクのような物も見えるが詳細は不明。このため宇宙用として設計された機体であるとも考えられる。
ガンプラ
「HG 1/144 GQuuuuuuX」ガンプラスペシャルCM(NA:黒沢ともよ)
劇場先行公開日である2025年1月17日にHGから発売。
武装としてビームライフルやビームサーベル、シールド、ヒートホークが付属する。
そのほか、偏光樹脂を使用したビームサーベルのエフェクトやハンドパーツも武器持ち手と平手が左右両方付属する。頭部は変形機構を再現するために展開状態と非展開状態の2種類が付属し、差し替えでどちらの状態も再現できるようになっている。
また商品が初公開された際に用途不明の謎のパーツも映っていたが、後に商品ページにてバックパックに取り付けている状態の画像が公開されており、コアファイター(あるいはそれに類似した機能)が搭載されている模様。なおそれ以前からバックパックに取り付けられるような形状をしていたため、コアファイターの機首ではないかと考察されていた。
色分けもパーツ分割によって細かく再現されており、可動域も広い。
ただ、上述のCMでは簡単に組み立て可能と謳われているが、パーツが相対的に小さくなってしまっておりプラモデルを作り慣れてる人でないと作るのが難しいキットとなってしまっている。
特に頭部はこれが顕著で展開状態の頭部は14パーツも使うという、RG並の細かさになっている。非常に作り込まれているキットなのだが、独特のラインマーキングや細やかな設定色が災いしてパーツ分割が細かいにもかかわらずシールの量も多くなってしまっている。
また塗装によって再現するとなるとさらに大変で筆塗りや高度なマスキング技術を要求される。
なお説明書には機体の詳しい解説などはほとんどなく、機体の説明なども劇場先行公開時点で公式サイトなどに載っている搭載同程度の情報しか記載されていない。(唯一わかったことといえば型式番号や全高、重量程度)
※注意事項
このキットに付属するホイルシールには作品の内容に関わる重大なネタバレが含まれている。
そのため、レビューを見たり何気なくSNSに写真をアップすると思わぬところでネタバレをしかねないため注意が必要。
名称について
quuuuuuxについて
不可思議な名前についてはメタ構文変数「qux」(カックス)が由来ではないかという説がある。これは第4を意味し、「quux」「quuux」とuがひとつ増える度に第5、第6という意味になっていくので、これを踏まえると「quuuuuux」は9番目になり、GQuuuuuuXはいわば「第9のG」という意味になる、というもの。
なお宇宙世紀の正史上ではRX-78-8、つまりガンダム8号機までが存在する設定になっているが…?
ジーク+アクス
斧(=axe=アックス)を使う点で名称はダブルミーニングと見る事もできる。
またガンダムにおいてジーク(勝利と栄光)といえば、ジオン公国において国民を鼓舞する言葉であるジーク・ジオンがあるが…?(尚、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の敵勢力である木星帝国では『ジークドゥガチ、ジークジュピター』と言う言葉がある)
余談
デザインはそれまでのガンダムに比べると異質であり、手足や胴体が長いのでリアルロボットよりもスーパーロボットや巨大ヒーローのようにも見えると言われる。デザイナーつながりでエヴァンゲリオンっぽいという意見や、カラーリングがグリッドマンに似ているという意見もある。また、当初から可動域の広さを意識したデザインになっているようで、可動の邪魔になる箇所は極力なくすか可動を邪魔しないように動かせる構造になっている。
第一印象から巨大ヒーローやエヴァと結び付けられがちだが、外装の間から肩関節が見え、肘は一軸接続、脚部に至ってはフレーム状でからっぽの脛に円筒形の推進器が入っているのが丸見えになるなど構造が剥き出しなので、一見したシルエットはヒト型だが見れば見るほどメカニカル。
初代の敵機ザクの武器として有名なヒートホークを装備していると言う点も主人公機のガンダムとしては特異と言える。
純粋な斧を持つガンダムの前例としては、主人公機ではないものの『機動武闘伝Gガンダム』(1994~1995年)のランバーガンダムや『機動新世紀ガンダムX』(1996年)のガンダムレオパルドデストロイ(斧は設定のみで本編未登場)、『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』(2015年〜2017年)のガンダム・グシオンリベイク(斧以外に頭部の変形機構も備える)がそれに該当する。
……実は『SDガンダム』シリーズを含めた場合は『SDガンダム外伝 ジークジオン編』(1989~1990年)の闘士ダブルゼータガンダムにまで遡り、総数こそ少ないものの「斧使いのガンダム」は30年以上も前から存在する意外と歴史あるデザインではあったりする。
とはいえ、総じてかなりの少数派であったことに変わりはなく「ザクのイメージからかガンダムの武器に斧は避けられがちだった」とも取れるため「アニメ主役機ガンダムを斧使いが飾る」のはガンダム主役機史に一石を投ずる新たなデザインの境地と言えるだろう。
また、公式サイトに記載されているあらすじでは本機とガンダムが別の機体かのような表現があることや、現状ガンプラ等の関連商品でも一貫して機体名のみ呼称されている(これまで劇中でガンダムと呼称されない作品であっても、ガンダムタイプに分類された機体は商品上必ずガンダムの名を冠していた)ことから、本機は主人公機ではあるがガンダムではないのではと多く予想されていた。
一方パイロットであるアマテ役の黒沢ともよは「ガンダムに乗る」というポストをしており、また本編シリーズで主人公が乗る機体である以上、この機体もそのままガンダムではないかという声も見受けられた。
これについては本編のあるシーンで「ガンダム・クアックス」と呼ばれており、紛れもないガンダムである事が確定した。そのシーンについては、ぜひ本編を見て確かめてほしい。
そして、本機とガンダムが別の機体かのような表現の真相は、本機とは別のガンダムがいたというものだった。