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木星帝国

じゅぴたーえんぱいあ

木星帝国(ジュピター・エンパイア)とは、漫画「機動戦士クロスボーン・ガンダム」に登場する架空の国家。日本語読みは「もくせいていこく」。
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概要

木星圏を支配する国家。本作の敵勢力。

宇宙世紀の時代ではミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉を主なエネルギー源としているが、核融合に必要なヘリウム3は主に木星で採集されていた。そのため、木星圏のスペースコロニーに移住した人々によってヘリウム3が採集され、木星船団公社と呼ばれるNGO(非政府組織)の宇宙貨物船団が地球圏と木星圏を往復することによって地球圏の経済は成立していた。

地球圏でのサイド一つ分にも満たないものの70年以上に渡る努力と労力の結果、小国レベルの自治体が構築されており、人類の最先端とも言われていた木星コロニーは地球連邦の一組織である「木星公社」の管理下にあるというのが建前であったが、地球連邦の目が届かず、あらゆる資源に限りのある過酷な環境である木星では、いつしか住みやすい環境である地球への羨望意識と昔から木星開拓とコロニー建設に携わってきた指導者であるクラックス・ドゥガチの命令を絶対のものとする独裁体制が成立。自分たちを辺境の地に追いやった地球圏の人々から地球を取り戻すという目的の下、軍事国家となっていた。

帝国の階級については、かなり厳しい階級制が取られており、軍人、工作員は手の甲にナンバーが刻印されていて、その階級差、権限は絶対である。一般市民であっても空気の割り当てが決まっていて、たとえ瀕死の病人であったとしても割り当てを超えた消費は許されず、他者に譲り渡す事も禁止されている。
また軍規を犯した者の銃殺刑を映像で公開したり、捕虜となったトビア・アロナクス処刑(しかも、生身のトビアを鹵獲したガンダムで握り潰そうとするというもの)を政治ショーにするなど、恐怖政治によって市民を統制する手法は後の機動戦士Vガンダムに登場するザンスカール帝国を彷彿させる面がある(なおザンスカール帝国宰相で帝国の事実上の支配者だったフォンセ・カガチヘリウム3船団に長期間所属しており、幾度も地球圏と木星圏を行き来していた)。
ただし、帝国に潜入したトビア・アロナクスやキンケドゥ・ナウを匿った者がいた事や、少数ではあるがレジスタンスが存在していた事からも、表向きは忠誠を誓っていても木星圏の市民全てがドゥガチを支持している訳では無い。

帝国の動向


木星戦役

木星帝国は建国以来、連邦軍の一組織でしかない「木星公社」として活動していたが、前述の通りそれは連邦の目を欺く仮の姿であり虎視眈々と地球へ攻め込む策とその備えを進めていた。公社の活動のみならず木星と地球間の学生交換なども実施(その裏で毒ガスを密輸していた)し、連邦の信頼を得るべく行動していた。帝国の野望を知る海賊軍こと、クロスボーン・バンガードの存在を世界には「野蛮な海賊軍」と広報する事で連邦軍との協力関係も維持していた。
更に木星帝国へ寝返ったザビーネ・シャルを利用する事で、連邦軍に海賊軍を攻撃させることにも成功。結果として連邦軍を利用し、邪魔者を消し去る事に成功した。
直後に木星帝国は地球侵攻作戦を実施。連邦軍の地上施設へ破壊工作を仕掛け、木星からの核ミサイル攻撃で連邦軍、強いてはアースノイドもろとも地球環境を破壊しようと目論んだ。
作戦が進みつつある時、戦力をまとめた海賊軍が帝国軍へ奇襲攻撃を開始。この攻撃で帝国軍の旗艦であったジュピトリス9が沈黙し、帝国軍は混乱状態に陥る。
帝国軍総統クラックス・ドゥガチは、最終兵器である巨大モビルアーマー「ディビニダド」に自ら乗り込み出撃。自身のバイオユニット体の機体を含め8機のディビニダドが出撃したが、全ての機体は海賊軍と連邦軍の決死の抵抗、更に地球滅亡まで動かないと思われていたコロニー軍の参戦により1機残らず破壊された。
指導者ドゥガチ、戦力の多くを消耗した木星帝国軍は降伏。こうして木星戦役は終結した。そして木星圏に地球連邦の査察が入る事となる。

神(ゼウス)の雷作戦

後の時代にも木星軍残党によるテロが散発し、連邦軍や海賊軍と小競り合いをしていた。そして戦役から3年後、サイキッカーとして能力とドゥガチの後妻の弟である事を利用して新総統となったカリスト兄弟が木星帝国を密かに再建し、ドゥガチが生前計画しながらも間に合わないとして放棄したコロニーレーザー「シンヴァツ」による地球殲滅作戦「神(ゼウス)の雷作戦」を発動する。国力の少ない木星帝国にはこれで地球を壊滅させても地球制圧は不可能ではあるがカリスト兄弟は地球を制圧する気は全く無かった。それ所か地球を汚い惑星と見なしており、実行理由は邪魔な地球連邦が木星に30年手出しできないようにする為であった。
邪魔な海賊軍への攻撃やサナリィ襲撃などにより計画は順調に進んでいたが、発射前に鋼鉄の7人の決死の攻撃により、シンヴァツは破壊され、カリスト兄弟も戦死、そしてそこに隙を突いてレジスタンスが指揮系統を掌握、遂に帝国は事実上崩壊した。

帝政から共和制へ

戦いの後、鋼鉄の7人の生き残りであるミノル・スズキローズマリー・ラズベリーが査察官に就任し、残存勢力の掃討・監視に当たった。またドゥガチの政治団体は解体されたが、その残っていた資産の一部がドゥガチの娘であったテテニスが引き継いで「ユピテル財団」を創設、そして木星帝国は共和制国家へと移行し「木星共和国」と名を変えた。
ミノルも死去し、ローズマリーも地球圏に帰還してしまった為、政治と監視はテテニスと彼女の関係者が担い、カーティス率いる木星の諜報機関と特殊部隊である「蛇の脚(セルピエンテ・タコーン)」が裏からそれを支えていた。
またユピテル財団の資産とそれを使うテテニスの手腕によりザンスカール戦争の頃にはそれまで貧困と疲弊に満ちていた木星の生活環境も大幅に改善され、食料などの生産も安定し、配給制無しでも国民の生活は成り立つほどによくなっている。
しかしその一方で木星の生活が良くなっていても旧帝国時代のドゥガチを支持するタカ派も現存しており、一枚岩では無く、また軍部でも地球侵攻を未だに考えている者もおりそれを視野に入れた新兵器を開発しているなどの活動をしている。
上述の通りカガチは木星船団出身であったため、テテニスは彼がザンスカール帝国宰相としてサイド2の有力者となった時点から友好関係を結ぼうとしており、後にザンスカールの最終兵器として使われるエンジェル・ハイロゥは、両国の友好の一環としての「10万人を搭乗させることができる木星への巨大移民船」をテテニスを騙して木星側に建造させ、カガチがそれを地球圏に持ち込み兵器利用したものである。

宇宙戦国時代の木星

ザンスカール戦争終結から16年後の0169年には政治闘争によりタカ派が主導権を握っており、敗北したテテニスらハト派は軟禁されている。しかし戦国時代が激化している地球圏から圧倒的距離を隔てていることを利点として戦乱には表立って介入しないことで非常に安定した立場を得ているが裏では宇宙に上がりたい者と工作員の入れ替えによる潜入を進めている。地球圏の工業力や開発力が低下しているのに対して高い技術力を保持しており、個人向けにデチューンした新造MSの販売や、すでに地球圏では不可能となりつつあるMSのレストアも行っている。

生活スタイル

生活スタイルは無重力状態を基本とするもので、重力下で生活する時間は長くない。
故に彼らが生活するスペースコロニーには重力空間が存在しない。これは、天井や床といった概念をなくし、スペースを有効活用するという意図がある。
そのため地球の重力について理解していない者も多く、地上用として開発された機体の中には、重力下で運用する際に重力のかかる方向について考慮していないという重大な欠点がある機体も見受けられる。
先述でもあったように水も空気も不足気味ゆえに割り当ても厳しく決められている。
また新生児の出生率も厳しく規定されていたらしい。

科学技術

木星帝国は科学の進んだ地球から遠く離れた僻地であり、技術交流など及びも付かない状況であった。そのため洗練された科学技術を有しておらず、モビルスーツの完成度も地球圏のそれと比較して劣っており、木星オリジナルの技術と呼べるようなものは殆ど無い。
その代わり、木星のモビルスーツは過酷な環境に適応出来るよう突出した個性を持たされた機体が多く、物資を無駄にしないために整備性に優れた設計が成されている。個性的なデザインのモビルスーツが多いが、一方で共有パーツを多用していることから機体の互換性が高く、効率の良い運用を可能としている。
ある意味で、地球圏では思いも寄らないような大胆な発想と非常に堅実な機体設計こそが木星独自の技術と言える。また、新技術に対する欲求も凄まじく、地球圏のMSを鹵獲すると図面も何も無い状態であるにも関わらず技術データを盗みだし、即座に自陣営のMSに盗用する有様であった。
この点は木星共和国への変遷後も変わっておらず、ザンスカール帝国との技術交流を経たため技術レベルも底上げされた。後の宇宙戦国時代においては、長引く戦乱のせいで技術が衰退した地球圏を差し置いて木星は平和であったため、皮肉なことに最も高度な科学を持った勢力となっている。

主な構成員


主な運用機体


関連項目

機動戦士クロスボーン・ガンダム
木星 木星船団公社
ミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉

ベルナデット・ドゥガチ

機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト 機動戦士Vガンダム

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