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カラス先生

からすせんせい

カラス先生とは、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場する敵キャラクター。
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概要編集

声:茶風林


カラス先生とは、木星地球の交換留学生トビア・アロナクスの恩師である。

フルネームは永らく不明だったが、「ディミアン・カラス」と判明。元ネタはホラー映画『エクソシスト』の登場人物の「デミアン・カラス神父」と思われる。もっとも、「カラス」が本名なのかも不明で、読者から便宜上「カラス先生」と呼ばれる。

木星への航海中、トビア達に木星の大まかな説明と基礎授業をしており、物腰の柔らかい紳士的な態度から生徒達からの評判も良かった。


……その正体は木星帝国の特殊工作員であり、支配者であるクラックス・ドゥガチの右腕である。

老紳士のような風貌とは裏腹に、狡猾で情け容赦の無い性格の持ち主で、身体能力も戦闘技術もずば抜けている劇中屈指のやり手である。

具体例を挙げるならやはり、気絶させ攫ったベルナデットと共にMSの手に拘束されている状態から「爆薬で指関節を破壊し脱出」「続け様に手榴弾1発でMS本体を行動不能に陥らせ」「MSから脱出したトビアを銃撃して捕獲」を共に拘束されていたベルナデットや、自身のパイロットスーツに傷一ついれずに悠々とやり遂げ逃げおおせた場面だろう。

誰がどう見ても詰んでいる状態から無傷で逆転し、痛み分けどころか手土産を増やした手腕は恐ろしいモノがある。

物語開始以前から何度かキンケドゥとやり合った仲らしい。トビアが木星帝国の存在を知ったのもカラスが交換留学生を運ぶ輸送船スマシオンに毒ガスを運んでいた事実を知った事がきっかけで、その際も事実をもみ消すためにトビアを抹殺しようとするなど、情け容赦というモノが無い。


指導教官として優れた手腕を発揮しており、数多くの優秀な工作員・パイロット・ニュータイプを育て上げた名教師であり、彼の元で育った人材達はその後の戦役でも大いに活躍するに至った。


漫画『F90FF』では若かりし日の彼と思わしき人物がフォンセ・カガチと共に登場。

名前こそ出なかったものの、モノクルに髪型と分かる人には分かる容姿であった。

同行した理由としてはカガチの護衛だろうか。



人物編集

弱肉強食」を思想の基本としている過激な思考回路の持ち主である。

具体的には「人種・性別・国籍・容姿・ニュータイプか否かに関係なく、生存競争を生き延びる実力を持った強者こそが物事の決定権を持っており、世に君臨する資格を持つ」とする思想であり、そのテーマの下に優れた人材を鍛え上げてきたのである。裏返せば善悪の基準がまるで無く、何事も強者の理論で判断する危険人物でもある。

クラックス・ドゥガチに仕えているのも忠節からでは無く、彼が新たな時代を切り開く実力者であると見込んだからである。


非常にバランスの取れた視点の持ち主で、敵として対峙したトビアの才能を真っ先に見抜いたのも彼であり、その後も幾度となくトビアに人生訓を与えると同時に自陣営に勧誘していた。

最終決戦ではMAノーティラスに搭乗してトビアと対決し、最終的に彼の手で討たれるも、ドゥガチの下へ進もうとするトビアを背後から撃とうとする部下に『敗者が、勝者の行く手を阻むな!』爆発しながら自らの手で始末し最期までトビアにエールを送り続けた。


その一本筋の通った個性的なキャラクターから根強い人気を持っており、その後のシリーズにも影響力を残した名脇役である。『DUST』完結後に行われたクロスボーンシリーズ全編のキャラ人気投票では、7位に食い込んだ(完全な悪役陣営のキャラとしては最上位であり、これより上位はキンケドゥトビアフォントハロロザビーネギリ)。


尚、そんな彼が弱肉強食思想に到ったのは少年時代の凄惨な経験からである。あるとき友人の遊び半分のイタズラに付き合ったのだが、その結果6人の友達と共に宇宙を小さな脱出艇で漂流する羽目になったのである。水も空気も食料も、カラスを含む7人が生き延びるには数日も持たない量であった。そして意を決したカラスは己が生き残る為に、他の子供達を皆殺しにしてしまったのである。その後に、救助に駆けつけたクラックス・ドゥガチ(この頃はまだそこまで高い地位ではなかった模様)に助けられたが、過酷な開拓を長年やってきたドゥガチはカラス少年のなりふり構わず生き延びようとする執念を褒め称えた。この事件から、カラスは弱肉強食こそが世の真理で有り、そこから生き延びる強者を育て上げるという目標を見いだしたのである。


台詞集編集

やれやれ....MSなどというものはね、しょせん機械です。ねらいどころでどうにでもなるのですよ!


この世はね! トビア君! 強き者だけが生きのこり、すべてを手にする権利があるのです! 弱き者は淘汰されてしかるべきなのです。


隠れていては勝利はつかめませんよ!トビア君!


いつの世も強い者だけが生き残る!これが掟だ!進化の歴史を見てみたまえ!常に新しい環境に適応した新しい種が古い種を食いつぶす!酸素に適応したものが古いバクテリアを、腔腸生物を脊椎を持つものが!そして水から出た魚がトカゲとなって魚を食う!そう!水から出たトカゲだ!われわれは水からあがったトカゲほども地球人とは違う!宇宙という違う生活圏を求めたときからそれは当然の結果として起こったのだ!そして魚とトカゲがけっしてわかり合えぬように...違う生き物同士は結局は“敵”なのだ


違うな! われわれは木星人なのだよ! 地球人がそう呼ぶようにっ!違う惑星の生き物なのだよ! すでに! SF映画に出てくる異星人のようにね!


ばかものーっ!!敗者のぶんざいで、勝者のゆくてをはばむでないわーっ


教え子達編集

カラス直属の部下で優れたニュータイプ。カラスの弟子であるのに誇りを持っている。


鋼鉄の七人』に登場。カラス主催の教練学校では常にトップの成績を収めていた。後に木星帝国軍残党を纏め上げて、新総統に君臨し武装決起する。


ゴースト』に登場。クラックス・ドゥガチの廃嫡子であったが、幼少期に度々カラスに訪問され授業を受けていた。本人はカラスを監察官であると見抜いており、信頼はしていなかった。


『ゴースト』に登場する傭兵集団「サーカス」の団長。小柄な醜男だがカラスの元で訓練を受けた実力者であり、カラスを人生の師として尊敬している。彼の思想も部分的に受け継ぎ、彼の唱える”強さ”を”財力”と解釈して自らの行動原理にしている。


カラスにとって最後の生徒と評して良いニュータイプ。思想面では解り合えなかったが、カラスと対峙してトビアは著しく成長し、彼を打ち負かすまでに至った。トビアに敗れた後もカラスは生徒の成長を喜び、彼の行く末を応援した。その生き様を見たトビアは最後に「先生」と呼びかけた。


余談編集

上述の通り後々にまで大きな影響をもたらす優秀な教え子を数多輩出した存在感の大きさと、今際まで徹底してブレることのなかった生き様によって読者からも「カラス先生」の愛称で親しまれる長年の人気の高さの反面、第1話から登場しているにもかかわらずフルネームが判明したのはなんと『機動戦士クロスボーン・ガンダム』連載開始28周年を迎えた2022年10月26日に発売された『月間ガンダムエース』2022年12月号における『機動戦士クロスボーン・ガンダムLOVE&PIECE』連載開始であった。


関連タグ編集

機動戦士クロスボーン・ガンダム 木星帝国

機動戦士クロスボーン・ガンダムLOVE&PIECE:『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズ第7作。シリーズ開始より28周年にして、ついに長年数多の読者に愛され続けた反面謎に包まれていた彼の過去が描かれることとなった。


デリング・レンブラン:同じく弱肉強食を是とする人物。こちらは元は軍属であったが、現在は複数の組織のトップを兼任しているほどに出世している。

アレルヤ・ハプティズム\ハレルヤ・ハプティズム:子供の頃に彼と似たような経験をしているガンダムマイスター

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