概要
木星帝国が鹵獲したクロスボーンガンダムX2のデータをもとに開発・建造した試作型モビルスーツ。
木星帝国の技術でクロスボーンガンダムを再現したものとも言え、その外見から「ジュピターガンダム」とも呼ばれる。
木星帝国側の技術不足によりクロスボーンガンダムの性能は完全に再現出来ておらず、機動性向上の為に大型スラスターを全身に分散・内蔵し、クロスボーンガンダムと同等以上の反応速度・運動性能を維持しているが、その結果機体サイズは18m級と第2期モビルスーツとしては大型な機体として完成した。
頭部カメラはデュアルアイではなく、バタラ等と同じくモノアイとゴーグル併用式センサーを採用しており、頭部センサーを展開した場合ガンダムタイプとしては異質な外見となる。
完成した試作機は地球圏の木星軍残党によって極秘の建造プラントにてアムロ・レイの戦闘データを移植したバイオ脳の実験機として転用され、その情報を得た宇宙海賊と交戦。最強のニュータイプと謳われたアムロの戦闘能力に追随するだけの性能を発揮したが、バイオ脳の模擬戦用データを書き換えないまま戦闘に投入した事で友軍機であるバタラを「敵」と認識したまま暴走。最終的にトビア・アロナクスの乗るスカルハートに撃破された。
その後、試作機が優秀な基本性能を示した事もあって量産化され、本機で得られたデータはコルニグスやサウザンド・カスタム(サーカス)など、木星の次世代機開発の礎となった。
なお、機体名の「アマクサ」は主任技術者に日系人スタッフが居た事から天草四郎から命名されたと推測されるが、真相は不明。
また、通説の一つでは機体名のモチーフは史実の天草四郎ではなく、「とある小説の登場人物としての天草四郎ではないか?」とも言われている。
武装
ビーム・ライフル
専用設計されたアマクサの主兵装。
アマクサの機体サイズに合わせて設計された結果装備自体が大型になってしまっているが、アマクサはこれを片手で取り回す事が出来る。
ちなみに「Gジェネレーション」シリーズの一部作品では発射の際の効果音がファーストガンダムのビームライフルと全く同じになっている。
ビーム・サーベル
標準的な仕様のビーム・サーベル。
バックパックのスラスターユニットに二基が格納されている。
シールド
試作機に装備された実体型シールド。
防御の他に2種類の格闘兵装を有する。
シールドクロー
シールドに備えられた大型クロー。
敵を突く、挟むといった様々な用途に用いられる。
シールドに分割されて搭載された鎖鉄球。
質量を用いた打撃は宇宙空間で効率的かつ効果的な攻撃方法であり、試作機に搭載されたバイオ脳がアムロの戦闘データを記録していた事もあって高い有用性を示したが、扱いにくさがあるのか量産機には搭載されていない。
ビーム・シールド
量産型に装備されたビーム・シールド。
多機能な反面使い手を選ぶ実体型シールドの代替装備。
バリエーション
アマクサ(量産型)
「神の雷」計画実行の為に影のカリスト率いる部隊によって運用されたアマクサの量産型。
外観はほぼ大差ないが、有人機となったためバイオ脳がコックピットブロックに置き換わっており、武装もハンマー付きの実体シールドがビームシールドに変更されるなどの一部の仕様変更がある。
アムロ・レイの戦闘データを搭載したバイオ脳と一般的な木星兵とではパイロットとしての練度に隔たりがあった上、小型MSで訓練してきたであろう木星兵に18m級の大型化したMSを操縦させた事も裏目に出てしまい、目立った戦果を上げないまま全滅している。
また後に木星共和国内のタカ派「オリンポスの下僕」でも数機、量産型アマクサを所有していることが確認されている。
余談
『スーパーロボット大戦V』では本物のアムロと戦わせることが出来る。
さらに『スーパーロボット大戦T』ではシャアがアムロのバイオ脳が搭載されたアマクサと交戦するシナリオがある。
関連項目
にせガンダム ゲテモノガンダム シスクード ガンダムレギルス
F90:Fシリーズの関連機であり、アムロの再現を行おうとしたという点においてはアマクサはF90の間接的な後継機と言えなくもない。
ボッシュ・ウェラー:直接のつながりはないが、アマクサの存在及び、そのシステムは彼の思想を根本から粉砕し、彼の全てを徹底的に踏み躙るモノ。何故なら「自分の知るアムロは化け物などではなく、ただの青年、故に悪魔はガンダムだ」とした彼の思いとは裏腹に、アマクサは「アムロこそが、ニュータイプこそが悪魔だ」というMSであり、それを証明してしまったが機体でもあるからである。