宇宙世紀0133
地球の誰もまだ
この戦いを知らなかった
概要
『機動戦士ガンダムF91』の10年後の世界を描く同作の続編。
「漫画初出のガンダム作品」としてはガンダムの生みの親である富野由悠季が史上初めてにして、現在までで唯一直接制作に関わっている作品である(ただし本編のみで、続編に関しては一切触れていない)。
一方で、作画(及びネーム切りなどの実作業)担当の長谷川裕一氏独自の解釈による「ニュータイプ論」「アースノイドとスペースノイドの思想対立」なども加えられており、富野作品、長谷川作品双方からの評価も高い(物語佳境におけるドゥガチとの「人間」というものを巡るやり取りは、長谷川が出した解に対する富野の答えともいえる)。
ベラ・ロナを中心として再興した宇宙海賊クロスボーン・バンガードと、木星圏を根城とする木星帝国(ジュピター・エンパイア)との壮絶な戦いが描かれている。
後に、外伝『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』を皮切りに外伝・続編が連載・発表されている。
モビルスーツデザインに関しては『機動戦士Vガンダム』のカトキハジメが長谷川裕一のアイデアを元にF91との折り合いを付けるようデザインを行っている(一方で、そのデザインを下敷きにした長谷川独自デザインのMSも登場)。
また、メカニックデザインの一般公募も行われ、当時アマチュアであった海老川兼武のデザインしたモビルアーマーが登場した。
なお、時期的に言えばSDガンダムの最盛期から末期にあたり、かつ前作にあたる『機動戦士ガンダムF91』がSDガンダムの展開において大きな取り上げられ方をしていたにもかかわらず、当時の知名度があまり高くなかったためか、当時のSDガンダム作品群におけるキャラクター化は(ホビージャパンで発表された武者鋭駆主などのごく少数の例外を除いて)されていない。
知名度が高まったのは2000年にSDガンダムGジェネレーションFに取り上げられてからであり、以降多数の派生作品が誕生し、シリーズは初回から見れば四半世紀を超えるロングセラーとなった。
そして、今や長谷川裕一のライフワークとなっている。
ストーリー
コスモ貴族主義を掲げる宇宙海賊クロスボーン・バンガードの蜂起に端を発したコスモ・バビロニア建国紛争終結から10年が過ぎた宇宙歴133年。
木星圏には宇宙海賊が跋扈しており、木星を統べる謎の勢力と交戦状態にあった。
地球から木星へ渡っていた留学生のトビア・アロナクスは新生クロスボーン・バンガードによる襲撃に巻き込まれ、謎のパイロットキンケドゥ・ナウの導きによってクロスボーン・バンガードに参加することになった。
やがてトビアは地球殲滅を目論む木星帝国の総統クラックス・ドゥガチの野望を阻止するべく、宇宙を股にかけた戦いに身を投じることとなり・・・・!!
主な登場人物
宇宙海賊クロスボーン・バンガード
木星帝国(ジュピター・エンパイア)
地球連邦軍
登場兵器
宇宙海賊クロスボーン・バンガード
木星帝国(ジュピター・エンパイア)
地球連邦軍
派生作品
関連イラスト
関連項目
閃光のハサウェイ 同じくGジェネレーションFに取り上げられて知名度を上げた作品。
仮面ライダーZX・ウルトラマンネオス 雑誌やイベントの展開がメインだった作品で、共に最終的には映像化を果たしている。
宇宙世紀(富野由悠季シリーズ)
機動戦士ガンダムF91←機動戦士クロスボーン・ガンダム→機動戦士Vガンダム