「本当に もう遊びはおしまいだ キン肉マン!!」
「わたしは涙が流せなくなるぐらいなら… 完璧超人になんかなりたくねぇぜーっ!!」
概要
“仮面の貴公子”、“鋼鉄の不沈艦”など様々な肩書を持つ大英帝国が生んだ最高の超人。
イギリスの名門ロビン家(ロビン王朝とも)の出身で、心技体に優れたエリート。
もともとは「第20回超人オリンピック」におけるキン肉マンのライバルとして登場したが、彼との戦いと紆余曲折を経て友好を交わし、以降はテリーマンらと同じく心強い味方として活躍する。
人物像
※「キン肉マンⅡ世」超人大全より。7人の悪魔超人編でのウォーズマンの台詞や学研の図鑑「超人」では95万パワー表記。
性格はイギリスのイメージに倣い礼儀正しく紳士然とした人物。常に冷静沈着で気品溢れる紳士的な印象を受けるが、情熱に溢れた非常に熱い一面も持ち合わせており、特に感情が昂ぶった時などは一人称も「私」から「俺」へと変化する。
登場初期は先の大会での優勝経験や、キン肉マンの実力を見くびっていたこともあり、紳士的な振る舞いの中に高慢な態度もみられた。その反動か、キン肉マンとの試合では数々の醜態を晒された末に怒りが頂点に達し、普段の性格からは想像できない残虐なファイトを展開。キン肉マンに敗退し放浪していた頃も、その復讐心からやさぐれ、目的のためなら手段を選ばない非情さをみせた。その後も流転の人生を歩み続けるうちに精神が荒みきってしまい、一度は人として堕ちるところまで堕ちてしまった。しかし、3度にわたるキン肉マンとの因縁の対決に悉く負けたことで、ロビンは色々と吹っ切れて人間的に一枚成長することになった。
また、彼を主人公とした短編『倫敦の若大将』では、当時はスポーツ(ラグビー)に傾倒していたせいか名門貴族の家柄の割に礼儀作法が疎く、恋人の実家であるマッキントッシュ家との食事会で数々の粗相をし相手の両親に最悪とも呼べる印象を与えてしまった。
その他、変装のためにマスクの上にマスクを被ったり、「3ヶ月間もコーナーでつっ立ってたら、つい眠くなった」とリングの横にハンモックを張って昼寝を決め込んだり、キン肉マンの「勝ったら牛丼の大盛りをおごる」という台詞に対し「玉子とみそ汁もつけてな」と小粋な返しをするといった突如としてボケに転じるなど意外にお茶目な側面をみせることも(それ故か、ファンの一部からは「仮面の奇行子」と渾名されてしまっている)しばしば。また、登場間もない頃は、キン肉マンや解説者・タザハマの行動を見て「わ・・・すごい」と素直に感想を呟いたり変なイジリをかますなど、テリーマンやラーメンマン同様に初期のギャグマンガ時代からの古参キャラだけあって、後のシリアス展開になってから登場していった超人たちには見られないコミカルな描写も多かった。
このように性格がコロコロ変わったり、唐突にボケをかましたり、変なところが極端に不器用であったりなど、その言動挙動は常々ネタに事欠かないが、裏を返せば作中キャラの中でも特に人間的でもあり、新シリーズでも自身のこうした生々しい失敗を重ねた人生への思いを語っている。かっこいいのう、ロビンってやつは!
超人レスラーとしては技、インサイドワーク、どれをとっても完璧で弱点など見当たらず、周囲からも常々「最高峰」「完璧」との呼び声が高い。テクニカルファイター的なイメージは強いが、パワーもジャンクマン必殺のジャンククラッシュを両手で受け止められるぐらい強い。
しかし、それゆえに自分の技に対するうぬぼれも人一倍強いなど最初の頃は精神的な未成熟さが目立っていた。実際、前述の鎧についても身を守ることが目的ではなく、自身があまりにも強いためハンディキャップとして重量を付加するために身に付けているとのこと。当然、防具としてもかなりの硬度を持ち、曰く「硬度9のサファイア製」とのこと。
また、超人レスリングについての知識も深く、常日頃技の研究を重ね、それらを「ロビンメモ」などの書物として記録している。そうした中で生まれた新技は、弟子のウォーズマン、息子のケビンマスクなど後世代へと伝えられている。
タイトル歴
●超人オリンピックイギリス国内予選優勝('75、'79)
●宇宙超人ヘビー級
●超人オリンピック優勝('75)
●大英帝国ヘビー級
●ロビン・ザ・フェイバリット・コンプリート開発
●超人オリンピック準優勝('79)
★ザ・バーシティマッチ優勝('75)
★全米超人タッグ選手権
★キン肉星王位争奪サバイバル・マッチ優勝チーム
容姿
西洋甲冑を彷彿とさせる銀色の鉄仮面に鎧(胸当て・腕甲・パンツ・ブーツ)を装着しているのが特徴。仮面は第20回超人オリンピックでのキン肉マン戦で頭部をコーナーポストにぶつけた際にひさしの部分に傷が入り、それ以降も傷が入ったままでいたが、黄金のマスク編でのジャンクマン戦でひさしを取り外したためか、夢の超人タッグ編からは傷の無いひさしに戻っている。
TVアニメ版ではその鎧兜が青色なのに加え、肌に薄紫色のタイツを着用している。(本気を出す時やキン肉マン音頭で下の肌が確認できる)。配色が大きく異なっているが、アニメ版の印象が強いのかPixivでの投稿作品はアニメ版配色の物が多い。
(左のホワイトカラーが原作、右のブルーカラーがアニメ)
素顔はキン肉族同様に人前で素顔を晒すことはご法度とされている(流石に死罪とまではいかないらしいが)。ただ、作中ではとある展開で何度か素顔(もしくはそれに近い状態)を明かす場面もある。アニメでは特に明確に描写されており、その際の顔はやや癖毛の茶髪が印象的な美形である。また見た者曰くアラン・ドロン似らしい。
また別の素顔では下記のモップみたいな感じになることも。
家族構成
父・ロビンナイトの下、名門ロビン家の嫡子として厳しいスパルタ教育を施されて育ったという。ロビンが家宝である「アノアロの杖」を勝手に持ち出した際や、人間に足抜けしようとした際など激しく叱責するなど、厳格な人物であった模様。なお、「アノアロの杖」のエピソードでは妹らしき人物もいるが詳細不明。
実は初登場時から妻帯者であり、妻はアリサ(旧姓「アリサ・マッキントッシュ」)という人間の女性。第20回大会での敗退により国外追放となった後も彼に付き添い続けるなど、その信頼関係は強い。
続編『キン肉マンⅡ世』では、彼女との間に一人息子であるケビンマスクを授かるが、ロビンの過剰なスパルタ教育に嫌気が差し後に家出してしまう。父への反抗意識から一時期悪行超人にまで成り果てるが、第21回超人オリンピックや『究極の超人タッグ編』を経て親子としての絆を回復させた。
『悪魔の種子編』では、ロビン王家の歴史上最強と言われるベネフィクト・ロビンIII世が登場。特別編『倫敦の若大将』では祖父ロビングランデと、母ロビンナイト夫人も登場している。
作中での活躍
来歴
ロビンマスクの一族、ロビン家は英国最大の正義超人一族の名門として知られていた。
大学時代の彼の活躍は『キン肉マンⅡ世』に収録された番外編『倫敦の若大将』にて語られている。名門オックスフォード大学のラグビー部のエースを務めていたロビンは、後に生涯の伴侶となるアリサ・マッキントッシュと恋に落ち、結婚の約束までしていた。しかしアリサの父は超人に差別的な目を向ける保守的な人物であり、「超人などに娘はやらん」と一蹴されてしまう。
途方に暮れたロビンは、祖父ロビングランデに相談し、ストーンヘンジで超人強度を全て捨て去れば人間になれることを知る。かくて仮面も鎧も捨て、人間として生きることを決めたロビンだったが、たまたま見ていたテレビで第19回超人オリンピックの国内予選に紛れ込んでいた悪行超人が親友のジョンブルマンを殺害したことを知り愕然とする。悪行超人はイギリスを滅ぼすために正義超人を皆殺しにしようとしていた。
怒りに打ち震えたロビンは、謎のアメリカンの支援を受けて超人強度を取り戻し、必殺のタワーブリッジで悪行超人を粉砕。そしてイギリス代表に選任されるや否や破竹の勢いで勝ち進み、第19回超人オリンピックで優勝を果たす。
人々を苦しめる怪獣・宇宙人・悪行超人を相手取って闘うロビンマスクは、いつしか誰からも賞賛され勝利の人生を歩み続けていくが、同時にそれは彼が自身の実力を過信し慢心させる遠因となってしまう。
第20回超人オリンピック編
前大会の決勝戦において対戦した日本代表超人ウルドラマンが今大会出場を辞退し、繰り上げで代表候補に挙げられたキン肉マンに興味が湧いたことから正式な日本代表とする為、超人委員会の面々が見守る中キン肉マンとのスパーリングでわざと引き分けてみせた。
その後は自国に戻り、国内予選を勝ち抜きオリンピック出場権を獲得(このときの決勝相手が後に登場するネプチューンマンこと喧嘩男である)。本戦でも予選を楽々と一位で通過し決勝トーナメントに進出した。
トーナメント一回戦ではカナダ代表カナディアンマンをジャーマンスープレックスで撃破。準決勝のテリーマン戦では、とあるアクシデントで脚を負傷したテリーが反則技で応戦するもこれを耐えきり、逆にボストンクラブでギブアップに追い込み勝利する。さらには彼の怪我の経緯を知り勝利を譲ろうとするなど、世界最強の超人に相応しい実力と品位をみせつけた。
決勝戦であるキン肉マンと対決では、調印式でフィニッシュホールドのないキン肉マンを見くびり、ハンデとして基本的に超人格闘技では導入されていない(と思われる)スリーカウントルールを委員会に提案。これに対抗意識を燃やしたキン肉マンが提案した「国外追放ルール」を加えて了承する。ロビンは未熟なブタ超人キン肉マンが自分に勝つなどあり得ないと高をくくっていたのだ。
しかし、いざ試合となると格下と侮っていたキン肉マンが想定外の粘りを見せ、思わぬ長期戦となる。これに焦ったロビンは、ハンデとして身に着けていた鎧を脱ぎ本気で戦う事を決意。その後はキン肉マンにマスクを奪われたり、追いかけた挙句に鉄柱に顔をぶつけるなど、彼のペースに載せられてその冷静さを失っていく。とうとう怒り心頭に達したロビンは「死のコース」なる残虐ファイトを展開。仮面の角で背中を突き刺すなどしてキン肉マンを痛めつけ、必殺のタワーブリッジで背骨をへし折りKO勝ちした・・・かに見えた。しかし、背骨の折れた音に聞こえたのはキン肉マンの腰骨が鳴った音であり、我に返って「キン肉マンを殺してしまった」と動揺する隙を突かれ、ローリングクラッチホールドを懸けられフォール負けしてしまう。
自身の掲示したルールで敗退するという醜態を晒し、表彰式ではイギリス応援団から罵詈雑言の非難を受け、これに同情したキン肉マンから日本移住の誘いを受けるも拒絶し、当初の契約通り国外追放処分を受け入れる。
流転の人生
祖国イギリスを離れたロビンは、妻のアリサと共にアフリカの地にて動物管理の職に就くが、チャンピオンとしての栄光を捨てきれず、アリサとの生活を捨て単身アメリカへ渡る。行き倒れになったところを超人同盟に拾われ、奇しくもキン肉マンと再戦する機会を得ることになる。
この頃のロビンは、かつての紳士然とした姿は鳴りを潜め、超人同盟の開いたパーティーの前座として行われたプロレスショーでは、対戦相手のダイナマイト・バイパーを容赦なく真っ二つに引き裂いてみせた。それでもキン肉マンとは飽くまでフェアな条件で闘った上で勝利したいという意志が強く、超人同盟の策謀で試合日まで飲まず食わずで軟禁されているキン肉マンに牛丼を差し入れていた。
グランドキャニオンでのキン肉マンとの戦いは、高さ1600mにもなる鉄柱のタワーの頂点に特設されたリングで行われたが、超人同盟に雇われたキン骨マンとイワオの乗るセスナがリングに激突、ロビンはキン肉マンを庇いセスナに押しつぶされてしまう。キン肉マンはなんとかロビンを救い出そうとセスナの残骸をリングから引き抜くが、今度はリングの爆破により谷底に滑落し消息を絶つ。
バラクーダとして
奇跡的に助かったものの再起不能(新シリーズではその後悪魔超人相手に普通に戦っていた点もあって当面戦えない、に修正された)の体になってしまったロビンは、キン肉マンへの復讐心を更に強めることになる。その後は世界を放浪し、ソ連(現ロシア)の地にて優れた素質を持つロボ超人ウォーズマンに出会い、己の格闘テクニックを全て授け、打倒キン肉マンの野望を託す。第21回超人オリンピックでは、謎のセコンド「バラクーダ」に扮し、ウォーズマンを徹底して鍛え上げるとともに彼が人間の感情に目覚めぬように非情な命令を下し続けた。
ウォーズマンは順当に決勝戦に勝ち進み、いよいよ決勝戦でキン肉マンとの対戦が決まると、バラクーダは調印式の場で、両選手ともに覆面超人であることから「覆面剥ぎデスマッチ」を提案。これは、キン肉マンの出自であるキン肉族には「素顔を見られた者はその場で自害しなければならない」という古より続く掟が存在し、暗に彼を殺害しようという目論見があった。
決勝戦当日、試合前にとうとうその正体を曝け出すが、身も心も疲弊し醜い復讐鬼と化したロビンの姿に、かつての気品溢れる紳士としての彼を知る面々は衝撃を受けた。
当初ウォーズマンはロビンの指示する残虐戦法に倣い攻め立てるも、徐々にキン肉マンに呼応した彼はロビンの命令を無視しクリーンファイトを展開。脱出不可能とされるロビン考案のパロスペシャルで追い詰めるも、試合時間が彼の限界域である30分を越えてしまい無力化し、最後はキン肉マンのフェイバリットであるキン肉バスターにより敗れてしまう。
試合後の展開は原作漫画・TVアニメ版で異なり、原作では敗退したウォーズマンを「ウスノロ」と吐き捨てて見限り、今度こそ自らの力でキン肉マンを倒すと誓う。ただこれはロビン本人が述べたわけではなく、一まとめにされたインタビューの中でという形だったために「ロビン本人の言葉ではなく、記者が捏造した飛ばし記事だったのではないか?」という推測もされている。
一方アニメ版では、二人の接戦を見届けてこれまで疑問に感じていたキン肉マンの実力が本物であることを確信し、自身の過去の敗北を受け入れると共に、健闘したウォーズマンに敬意を評し和解。キン肉マンとも真に友情を結んだ(後の『完璧超人始祖編』では後者のほうが尊重されている)。
アイドル超人としての活躍
以後はアイドル超人軍の中で最年長ということもあり、アイドル超人・正義超人の主将格として活躍する。
次のシリーズである七人の悪魔超人編では再起不能という設定(後の新シリーズでは長期間試合に出れないほどの負傷という事情となった)もウォーズマンに対する暴言も無かったことになり、アイドル超人軍としてアトランティスと対戦。当初は「ロビン戦法」を駆使した戦いにより終始優勢に進めていたが、ミート君の右足を人質にした誘いによりアトランティスの得意な水中戦へと移行。それでもパイルドライバーでKO寸前までいったが、ミート君の右足を保護することを優先しパイルドライバーを解除。その隙を突かれてアトランティスドライバーを決められてKOされ死亡した。後にキン肉マンがバッファローマンに勝利した後で、バッファローマンに彼の残された超人パワーを分けられて復活。
続く黄金のマスク編では他の超人と同じく超人パワーを奪われて苦しむが、プラネットマンの
魔技・人面プラネットに利用されたことでパワーを取り込んで復活し、悪魔六騎士の一人ジャンクマンと対戦する。ジャンクマンの血の海地獄の名の通り、ジャンクマンの必殺技ジャンククラッシュを受けて大量の出血をする苦戦に追い込まれる。その中でもロビン戦法を駆使した戦いで相手を追い込み、最後は逆タワーブリッジで勝利。アイドル超人軍に勢いをつける勝利となった。なおこの対戦時に付けていた鎧はジャンククラッシュで箱状に変形するなど明らかに金属製であったが、後のキン肉マン対悪魔将軍戦でキン肉マンに投げた鎧は硬度9のサファイア製とされている。
夢の超人タッグ編ではウォーズマンと共に「超人師弟コンビ」を結成。正義超人屈指の実力者同士のタッグに優勝候補と看做される。初戦にヘル・ミッショネルズと対戦。これまで温めてきたロビン・スペシャルを披露するも、ネプチューンマンに破られ逆に技をかけられるという掟破りを許してしまう。さらにウォーズマンともどもマスクを剝がされてしまい完全敗北する。なおこの時に見せた素顔はアラン・ドロンに似ているらしい。ヘル・ミッショネルズに敗北後は白地のマスクを被りキン肉マンたちのサポートにつき、旧友である喧嘩マン改めネプチューンマンに言葉をかけて動揺させるなどしている。
キン肉星王位争奪編では前シリーズの不遇っぷりを取り返して余りあるほどの大活躍をみせる。1回戦の飛翔チーム相手では敵の大将キン肉マンマリポーサと対戦。当初はマリポーサの空中殺法に翻弄され、更にマリポーサの境遇を聞かされると「自分のような恵まれた超人がマリポーサのようなハングリー精神に満ちた超人に勝てるわけがない」と戦意を消失させてしまう。しかし、テリーマンからマリポーサと同じような悲惨な境遇にありながら決して悪事に手を染めず、ただ地球の平和を願っていたキン肉マンの気高さを説かれて復活。幼少期にマリポーサに盗まれていたアノアロの杖も取り戻し、伝家の宝刀ロビンスペシャルを決めて勝利した。
2回戦の技巧チームではキン肉マンと共に相手の大将キン肉マンゼブラ・パルテノンとのタッグ戦となる。パルテノンの人体化石封じによってパルテノンの体の一部にされてしまったが、そこから脱出してパルテノンをタワーブリッジに捕らえてKO。しかし長い間パルテノンの体内にいたためにロビンも続行不可能となり、キン肉マンに後を託して戦闘不能となる。なおこの戦いが始まって早々作者のゆでたまごの事情により3ヶ月の休載となっており、長い間待たされたロビンはハンモックを張って熟睡していた。
そして決勝戦の知性チームとの対戦。勝負はキン肉マン・ロビンそしてザ・サムライことネプチューンマンとキン肉マンスーパーフェニックス・オメガマン・マンモスマンとの3対3に加えて超人予言書によって存在を消滅されかねないイリミネーションマッチとなったが、ロビンの戦いはほぼマンモスマンとのシングルマッチとなる。後世に悪行超人最強の一角とすら謡われたマンモスマンのパワーと知性、野生の本能に圧倒されるが、知恵と機転を利かし対抗する。そして、マンモスマンがフェニックスらと決別し、真剣勝負に目覚めたことに対して呼応するかのように反撃を開始。超人予言書が燃えかけていたことで自身も消えかけていた状況であったが、「真剣勝負にそんなものは関係ないわーっ!」と全く意に介さず、マンモスマンをタワーブリッジに捉える。体の消滅が進み両脚が消滅してしまうが、キン肉マンとザ・サムライがロビンの足替わりとなることでタワーブリッジを完成。直後に両手も消滅してしまうが、ロープワーク・タワーブリッジでマンモスマンをKOした。その後超人予言書が完全に燃え尽きて兜と鎧を残して消滅する。キン肉マンがフェニックスに勝利した後でキン肉マンのフェイスフラッシュで復活した。
キン肉マンの味方になって以降は、たとえ自らの命が絶たれようとも決して悪に屈しはせず、『夢の超人タッグ編』で再戦した喧嘩男改めネプチューンマンから完璧超人の冷徹な精神を説かれた際も「涙が流せなくなるぐらいなら、完璧超人になんかなりたくねぇぜ!!」とその精神論を真っ向から否定する姿を見せた。
その活躍が認められて『王位争奪編』の頃には正義超人軍幕僚長に任命されるも、王位争奪戦で苦戦するキン肉マンの加勢のためにその職務を投げ捨てて駆け付けた。正義や友のためであれば自らの犠牲を顧みないその姿は、まさしくヒーロー・オブ・ヒーローズと言えるだろう。
一方でキン肉マンとの因縁については忘れていないようで、王位争奪編ではその思いを吐露し、さらに後の読み切りでキン肉マンが引退宣言をしたときはウォーズマンと共に引退セレモニーを妨害して挑戦状を叩き付けた。その情熱は、最高の好敵手としてのロビンの思いを知ったキン肉マンから、引退の可否を委ねられる程だった。
・・・そう、キン肉マンと戦い友情を育んだ超人達の中で、ロビンマスクだけは「キン肉マンに勝ちたい、キン肉マンを超えたい」という純粋なまでのライバル心を抱き続けていたのだ。
II世での活躍
『キン肉マンⅡ世』の時代でも指導的立場にあることは変わらずヘラクレスファクトリーの校長に就任した。この時は髭が伸びていた。また息子のケビンマスクが主役格として活躍している。
新シリーズでの活躍
完璧超人始祖編での当初はこれまでの戦いの傷をいやすためにメディカルサスペンションの中にいたが、ウォーズマンらと共に戦線復帰。いきなり完璧・無量大数軍筆頭と言えるネメシスと対戦。圧倒的な実力を持つネメシスであるが、ロビンも互角に応戦。傲慢なネメシスをして「下等超人の中の最高傑作」と言わしめている。
ネメシスのネメシスドライバー・バトルシップシンクで大ダメージを受けるもののそれでもなお立ち上がり続ける。その根底にあったものはかつてキン肉マンに完全敗北したというプライドによるものであった。ロビン自身、かつてはネメシスのように傲慢であり、自分だけが正しいと思い込んでおり、他の超人の意見などには全く耳を貸さなかった。ところが自分とは比べ物にならない弱小超人として見下していたキン肉マンとの対戦で敗北。再戦するもまたしても敗北かつしばらくは戦闘不可能な大けがを負う。更には弟子として育てたウォーズマンもまた敗北。
この完全敗北によりそれまで培ってきたプライドは粉々に砕かれた。しかしこのことでロビンはそれまでの自らの狭小な精神を脱却。仲間同士で認め合い、尊敬しあうリスペクトという精神、本当の意味での友情パワーに目覚め、一正義超人としてのプライドを構築するに至ったのである。ロビンはかつての自分を見ているかのようなネメシスに対してリスペクトの精神に目覚めてほしいと願い、戦い続けた。その姿勢を見たキン肉マンは涙を流して「カッコいいのう、ロビンってやつは!」と述べた。
その後、ネメシスをロビンスペシャル次にタワーブリッジネイキッドに捉えるものの脱出されてしまい、最後に未完成の技ブリティッシュスティールエッジを繰り出すもネメシスに返され、バトルシップシンクを決められてKOされ、死亡する。遺体はネメシスにより砂丘の砂の中に埋葬された。正義超人リーダーの役割はウォーズマンへと受け継がれた。
それからしばらく経ち(現実世界における約8年後)、超神との戦いで力を使い果たしたマンモスマンが自身の持つカピラリアの欠片を託したい相手として、最後の超人パワーをピースの欠片に込めて、ロビンマスクが眠る地へ飛ばした。それを受けたロビンマスクは再び復活を遂げ、超神の待ち受けるバベルの塔へと向かおうとするキン肉マン達と合流した。
なお、ウォーズマンはマンモスマンが復活させようとした相手がロビンマスクである事を確信し、それを見越して彼をバベルの塔選抜メンバーに選んでいる(他のメンバーも満場一致でそれを承認した)。
そしてバベルの塔の戦いで超神ジ・エクスキューショナーの口から「この戦いの真の目的は、勝ち残った超人の中から神と成る者を選び出すことにある」と告げられると、ロビンはあえてキン肉マン達と一線を引き、ネプチューンマンと共に別行動を取ることを選択。それは実力者同士が徒党を組むことによって生じる安心感と油断の空気を断ち切る必要があったと同時に、神の座を賭けた戦いという舞台でもう一度ライバルとしてキン肉マンと最後の真剣勝負が出来ると思ったが故であった。
2階リングでネプチューンマンとリヴァイアサンの試合を見届けた後は、3階リングで戒律の神ランペイジマンと対峙する。
必殺技
超人ロケット
自らをロケット弾頭と化す突進技。スーパー頭突き。これは痛い。カブトにツノ状突起まであるので猶更。
ユニコーン・ヘッド
ロビン家に伝わる家法「アノアロの杖」を装着し、ユニコーンのような角で相手を突き上げる。
角の先端から炎を放つこともできる。
ロビン・スペシャル
相手をエアプレン・スピンで投げ飛ばし、自身もジャンプ。落下してくる相手に追いついて首に脚をかけて落下の衝撃で極める。
終生のライバル喧嘩男との対戦のために温存していた大必殺技。
鎧を着ている分重いので相手より早く落下できるという、物理法則を無視した技。
タワーブリッジ
世界最古の必殺技といわれるロビンの代名詞。ロビンの技の中で、もっともKO率の高い技。
殺人技を橋にみたてるセンスはロビンマスクならでは。
一般的にはアルゼンチンバックブリーカーと呼ばれる技であるが、使い手によって特別な名前がつけられることはプロレスでもよくあること。
逆(ぎゃくorリバース)タワーブリッジ
空中から襲い掛かり、うつぶせに倒れる相手に逆さまのタワーブリッジをきめる。
もしくは、タワーブリッジの体勢で上昇し、逆さまに落下して対戦相手をマットに沈める技。
この技でジャンクマンをKOした。
ロープワーク・タワー・ブリッジ
王位争奪編にて両腕が消滅した際、相手の首と脚をロープを利用して極めた変形のタワーブリッジ。
この技によって、マンモスマンを倒した。
キン肉万太郎の「マッスルミレニアム」に似ているがこちらが先出であり、相手の身体を破壊する部位などには差異があり、全くの別物。
大渦(メイルストローム)パワー
キン肉マンの「火事場のクソ力」と双璧をなす潜在能力。
ロビン王朝の血を引くものが持つとされる。
死のコース
ロビンが本気になった時、ハンディであるヨロイを脱ぎ捨て使用する戦法。
オクトパスドリーム
フォールのくり返しにより対戦相手のスタミナを奪う戦法。
死のコースの序章的なもの。
第一段階
ベンジュラム・バックブリーカー。よほどのスピードとバネがないときまらない大技。
第二段階
ベンジュラム・バックブリーカーでダウンした相手に、上空からツノを突き立てて落下。
(技名は「グリニッジ・タイム・クラッシュ」。スカイマンの「フライング魚雷」に似た技。)
さらに倒れている相手にツノを何度も突き刺す狂乱ファイトに移行する。
ロンドン名物タワーブリッジ!!
対戦相手の体は、タワーブリッジどころかアムステルダムのハネ橋のようにまっぷたつになってしまう。
ロビン戦法
体力の消耗を最小限におさえ、技を有効的に使う理論。ロビンの長年に及ぶ戦闘経験から築き上げた。
という謳い文句の割に、一部は初歩的かつ、ありふれた内容だが気にしてはいけない。
NO1 獲物は逃がすな!
NO2 相手の誘いには絶対のるな!!
NO3(?) 円は直線を包む!!
NO6いなす時は柳の如く!
NO7ピンチの直後は最大のチャンス!
ブリティッシュ・スティール・エッジ
相手の両腕を捻った後、その反動を利用して相手を上空へ放り上げ
相手の頭と腕をロックしてキャンバスにたたきつける技。
息子のケビンマスクのビッグベン・エッジに似ており、自ら暫定と言っているように当時は完成していなかった様子でネメシスにあっさり返された。その後息子が完成させたということだろう。
タワーブリッジ・ネイキッド
ロビンがヨロイを脱ぎ去り、体の可動範囲を最大限発揮できる状態で使用した必殺技。両手をクロスさせてタワーブリッジをかけることで、通常のタワーブリッジより強固に相手の肉体をねじ曲げる事が出来る。
ツイステッドタワーブリッジ
空中で相手の腰関節を半回転させて身体がねじ切れんばかりにさせた状態でタワーブリッジに捉え、着地の衝撃で腹部を真っ二つにする。
従来のタワーブリッジがあくまで相手の背骨をへし折る技だったのに対し、相手の身体を引き裂くことに特化した残虐技。
ランペイジマン戦でロビンが「今度こそキン肉マンに勝利するため」の試金石として使用し、ランペイジマンに「汝こそ最高の乱暴者(ランペイジ)だ」と言わしめた。
関連キャラクター
…第21回超人オリンピックにてロビンが変装した姿。鉄仮面の上に人の顔のマスクを被っていた。
…ロビンがソ連で発掘した逸材。様々な戦闘テクニックを彼に授ける。後に「超人師弟コンビ」というタッグチームを結成。
…ロビンとアリサの一人息子。立派な超人にするために幼少より英才教育を施すが、それが原因で家出されてしまう。ちなみに「Ⅱ世」より先に描かれた読切で既に登場している。
…人間の女性でロビンの妻。
…キン肉マンⅡ世『究極の超人タッグ編』にて彼とタッグチーム「ジ・アドレナリンズ」を結成。
過去に対戦した超人たち
ギロチンキング ネプチューンマン(喧嘩男) ウルドラマン カナディアンマン テリーマン キン肉マン(キン肉スグル) ダイナマイト・パイパー アトランティス ジャンクマン キン肉マンマリポーサ パルテノン マンモスマン ネメシス(キン肉マン)
担当声優
まさかのCM出演
アクラスの花粉症マスク『PITTA MASK』のCMに実写版で出演した。2014年1月17日からON AIRされている。ロビンファンなら一度は見たい。
関連イラスト
関連項目
メタナイト:鉄仮面の騎士繋がり