プロフィール
概要
作中最強勢力に属されるタソガレドキ城の忍軍の長。階級の名称としては「組頭」。
顔から全身にかけて包帯を巻いている(理由は後述)、身長180cmと推定される大男。
人物
情け深く、妙な所で義理堅いマイペースな性格。基本的に冷静沈着だが、何かあるとピースサインをしていたり、気さくな口調も相まってノリはいい。
城主である黄昏甚兵衛に対する忠誠心は非常に高く、黄昏甚兵衛の策略を完全に理解出来る唯一の人物でもある。
甚兵衛を否定する者は忍軍の者でも容赦しないが、失敗した部下を庇って楯突く事もある。忍たまが「変な顔」と言った時は本当の事と言っていたり、話題を1つに纏めない時は怒ったりはしている。
よく手に持っているストローを差した竹筒は、多忙で食事をする暇もないという理由で中身は雑炊(冷まさずに飲んで口を火傷する事もある)。お茶が入っている時もある。
部下達からは奇癖として
・脚を揃えて(いわゆる女座りで)座る
・忍頭巾をしたまま食事をする
…といった所を度々注意されている。なお本人はこれらに対し、「個性」と言い張っている(理由は後述)。
昆奈門が隊を問わず分け隔てなく優しく接する事から、部下達からはとても慕われている。彼のために一所懸命、悪く言えば命がけで任務についてしまう事から、部下の家族達からは心配の種として嫌われている模様。
保健委員、特に善法寺伊作と鶴町伏木蔵とは交流がある。伊作に戦場で怪我をしたところを手当てして貰って以来、彼を始め忍たま達を「子供は可能性の塊」として気にかけている。
戦場で伊作に怪我の手当てして貰った時に塗られた傷薬は良く効くらしく、たまに分けて貰いに忍術学園に忍び込んでくることもある。
伏木蔵には懐かれており、昆奈門自身も抱っこしたり膝の上に乗せたり文化祭ではお菓子を買ってあげたりと、非常に可愛がっている。
過去
先代の組頭だった父親は、若い頃の山本陣内を不注意から救い戦死している。
9年前の戦時、火災に巻き込まれた定年間近の部下(諸泉尊奈門の父親)を救出するために、3年間戦列から離れる程の酷い火傷を負った。それ以来、全身に包帯を巻いている。
なお、小説版『ドクタケ忍者隊最強の軍師』では、この火傷の後遺症が原因で正座が難しくなった旨が書かれている。
忍者としての実力
火傷の後遺症があるにも拘わらず、最強勢力タソガレドキの組頭だけあって相当の手練であり、言うまでもなく作中最強候補キャラ。
作中では勝負を挑んできた忍たま上級生を難なく蹴散らす、小松田に気付かれずに忍術学園に侵入する、照星すら慄く程の殺気を放つなど圧倒的な実力を見せている。
映画『ドクタケ忍者隊最強の軍師』
行方不明となった土井先生に代わり一年は組の臨時担任を務める。昆奈門の厳しい指導や時折放たれる威圧感や殺気に、は組の生徒達は心身共に疲弊してしまう羽目になった。
ちなみに授業中に初めて殺気を放った際、は組はおろか教室が近い一年ろ組の生徒達も殆どが卒倒してしまう程だったが、日頃から昆奈門と親しい伏木蔵だけは平気だった様子。
プロの忍者である利吉率いる、忍術学園卒業生の桜木清右衛門と若王寺勘兵衛の3人掛りで挑まれたが、プロとしてはまだルーキーの後輩2名はまだしも、18歳という最盛期の若さと経験を経て脂が乗った利吉でさえ敵わず、殺さずに全員を蹴散らしている(更に利吉曰く、「手を抜かれていた」との事)。
また今作においては様々な思惑が交錯する中で、ヘイトコントロールを完璧にこなしている。事件の発端とも言える尊奈門をは組の前でしごいておく事により、土井先生の真実を知った際に尊奈門にヘイトが向かないよう配慮した。更には尊奈門にも指導者としての経験をさせて成長の機会を与え、土井の立場に立つことで学園と子供たちに与えた損害を自覚させる指導も行っている。
更に前述の3人にもある人物の暗殺について「恨むなら私だけを」と自身の独断行為であることを強調し、自国と忍術学園の関係を極力悪化させない様に努めている。
その上で、結果的に忍術学園には損をさせず、タソガレドキが一番得をする結末に持っていくという、忍者としての抜け目の無さも見せている。
実写映画版
原作と異なり、作中のストーリーには全く登場せず、袖箭や撒菱など忍者が取り扱う武器についての解説役として二度登場している。
なお登場の際は、森の中や岩場といったありえなさそうな場所の背景をぶち破ってストーリーにやや強引に割って入るという、メタフィクション要素のある大胆な登場の仕方をしている。しかも退場の際はぶち破った背景をガムテープで修復するよう、作中の登場人物に頼んだりしている。
ちなみに、本作での出番が全く無い件について気にしていると思わしきメタ発言を溢している。
本編終了直後にも背景をぶち破って登場し、「またな」と言いつつ(恐らく)ウィンクしながら立ち去って行った。
名前について
忍術学園の生徒達に名前をよく間違えられる。例として
- ちょっと粉もんさん
- 雑踏混雑な門(ざっとうこんざつなもん)
- ちょっとやそっとさん
- 脱兎粉もんさん
- ささっとできるもんさん
など。
X(旧Twitter)で行われた『#忍たまどっち』では、名前は「ざっとこんなもん」か「ちょっとこなもん」かの二択問題が出された。
なお善法寺伊作役の置鮎龍太郎は、「ちょっとこなもん」と答えていた(参照)。
余談
人気
人気はかなり高く、『初春の陣』ではその他グループで2位で票数は主人公の乱太郎を優に上回り、2012年のベストコンビ投票では、伏木蔵とのコンビで1位を獲得した。
2022年に行われた『ベストコンビ投票』でも人気は健在であり、乱太郎の部門で第2位に、山田伝蔵の部門で第3位にランクインしている(ちなみに乱太郎の部門の1位は、昆奈門とも関係の深い保健委員会の委員長で、3位は乱太郎と関係の長いくのたまであるこの子、山田先生の部門の1位は山田先生の息子で、2位はこの人)。
実は
50巻の描き下ろしによると、「当初は締め切りに追われて苦し紛れに出した場繋ぎキャラだった」との事。
キャラソン
2012年に発売された『忍たま乱太郎ファミリー 20th アニバーサリーアルバム』には、昆奈門が歌う『タソガレドキ』が収録されており、歌詞の内容はいつ死ぬともしれない忍の世界の過酷さを表したかの様なシリアスなものとなっている(なお、作詞を担当したのは原作者の尼子騒兵衛である)。