いつだって、そばにいてくれた。
概要
『落第忍者乱太郎』シリーズ初の試みとして原作コミックス53巻の巻末にて小説版が発売されることが発表された。
挿絵は原作者・尼子騒兵衛が担当するのに加え、小説はアニメ『忍たま乱太郎』シリーズ、ミュージカル・忍たま乱太郎『山賊砦に潜入せよ』や『最強計画を暴き出せ!!』の脚本も手掛けた、脚本家で小説家の阪口和久が担当。
また、ギャグが中心であった原作やアニメでは描かれなかったややシリアスな世界観になるということをほのめかす予告もされていた。
2013年6月28日に発売。
あらすじ
忍術学園教師、土井半助がタソガレドキ忍者・諸泉尊奈門に挑まれた決闘の場へと向かった後、行方不明となった。
事情を聴いた山田伝蔵と六年忍たま達は失踪した土井の捜索を開始する。
そんな中、日頃から忍術学園と敵対しているドクタケ城で不穏な動きがあったとの情報が入る。
そして土井の捜索任務に当たっていた六年生たちの前に現れた謎の軍師・天鬼。彼のその顔は土井に瓜二つで……!?
劇場版アニメ化
2024年2月22日の『忍者の日』に劇場版アニメ化が発表され、2024年12月20日に全国公開された。
忍たま乱太郎の劇場版は2011年に公開された「忍術学園全員出動!の段」以来13年ぶりとなる。月刊アニメディア25年2月号では土井単独で表紙を飾る快挙を取る(複数人では30年前に中表紙イラスト以来)。
また、書籍の方も発売から10年以上が経過し、紙での媒体では長らく絶版状態であったが、映画化を記念して復刻版が2024年4月22日に発売された。表紙にも『復刻版』と印字。
また、劇場公開を記念し、スペシャルカバー版も発売。
新しく声優交代した山田伝蔵役の大塚明夫と学園長役の浦山迅と八方斎役の間宮康弘、喜三太役の大和田仁美が忍たまの映画に参加するのは今作が初となる。
また、本作オリジナルキャラクターで忍術学園OBの桜木清右衛門の声を主題歌を担当するなにわ男子の大西流星、若王寺勘兵衛の声を同じくなにわ男子の藤原丈一郎がそれぞれ担当した。
登場人物
- 猪名寺乱太郎:高山みなみ
- 摂津のきり丸:田中真弓
- 福富しんべヱ:一龍斎貞友
- 黒木庄左ヱ門:東サオリ
- 加藤団蔵:江森浩子
- 笹山兵太夫:むたあきこ
- 夢前三治郎:江森浩子
- 佐武虎若:小林優子
- 皆本金吾:渡辺久美子
- 二郭伊助:佐藤智恵
- 山村喜三太:大和田仁美
- 土井半助:関俊彦
- 山田伝蔵:大塚明夫
- 潮江文次郎:成田剣
- 立花仙蔵:保志総一朗
- 中在家長次:渋谷茂
- 七松小平太:神奈延年
- 善法寺伊作:置鮎龍太郎
- 食満留三郎:鈴木千尋
- 久々知兵助:小田敏充
- 尾浜勘右衛門:渋谷茂
- 不破雷蔵:金丸淳一
- 鉢屋三郎:山崎たくみ
- 竹谷八左ヱ門:東龍一
- 平滝夜叉丸:高木渉
- 小松田秀作:山崎たくみ
- 山田利吉:岡野浩介
- 大川平次渦正:浦山迅
- 稗田八方斎:間宮康弘
- 大黄奈栗野木下穴太:佐藤正治
- 天鬼:関俊彦
- 風鬼:大友龍三郎
- 木野小次郎竹高:土師孝也
- 雑渡昆奈門:森久保祥太郎
- 諸泉尊奈門:代永翼
- 押都長烈:中村悠一
劇場版オリジナルキャラ
主題歌・挿入歌
主題歌
- 「ありがとう心から」/なにわ男子
劇中挿入歌
関連動画
劇場版PR動画
劇場マナー
だいたい2分でわかる忍たま乱太郎
関連イラスト
関連タグ
以下、ネタバレ注意
※この先は、『ドクタケ忍者隊最強の軍師』の原作小説版および劇場版の両方のネタバレを含みます。
※該当作品の内容を全く知らない、もしくは一方のコンテンツしか知らない場合には閲覧注意。
原作小説版の表紙について
原作小説版の裏表紙には物語の鍵を握るとされる最重要人物「天鬼」のシルエットが描かれている。
劇場版と原作小説版の差異
基本的なストーリー展開は原作小説版にのっとっている劇場版だが、「忍たま乱太郎がファミリー向けのものであるため。」という理由から、上記のオリキャラ二人以外にも(極力レーティングを下げるために)幾つかの変更点やオリジナル要素の追加が行われている。
- 原作小説版では「いつもの三人組がアルバイト先でドクタケに捕まったことで(結果的に)土井先生の救出に貢献している」という展開だが、劇場版では「一年は組全員が協力して土井先生の救出に参戦している」という展開に変更。
- 劇場版でドクタケ忍者が土井先生を天鬼に洗脳する際、原作小説版の時点で存在していた書物(ドクタケ忍者の活動を描いた漫画本)に加え、「悪の忍術学園、正義のドクタケ」というミュージカル形式のショーを見せているシーンが追加。
- 劇場版ではそれぞれのキャラクターの見せ場をつくるため、原作小説における6年生の活躍の一部を削減(具体的には原作小説版で描かれていた「6年生の任務」の部分を丸々削除)、および原作小説版で出番が少なかった5年生の活躍を新たに追加。
- 土井先生が行方不明になる経緯。(詳細は「天鬼(忍たま)」の記事を参照。)
- 劇場版では、八方斎の方も土井先生が行方不明になる原因となった衝突事故のショックによって多少性格が変わってしまった事になっている(恐らく乱太郎達の始末を命じるシーンはあまりにも冷徹でアニメとかけ離れている事を配慮しての処置と思われる)。そして終盤でいつもの性格に戻っている。
- 原作小説版では出番が少なかった利吉サイトの描写だったが、劇場版ではオリキャラ忍者二人が登場したことにより、三人一組の利吉チームとして多くの追加シーン(主に雑渡との戦闘部分)が描かれている。
- 初代映画のあるものが再登場している。
- 物語終盤における雑渡昆奈門の行動。これによって原作小説版と劇場版では最後のオチが異なる。