※本記事は、小説版『落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』及びそのアニメ化作品である劇場版『忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』の核心的なネタバレを取り扱っているため、閲覧は自己責任でお願いします。
CV:関俊彦
概要
原作小説版『落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』及び 劇場版『忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』限定の登場人物。
ドクタケ忍者隊の首領である稗田八方斎が、「実力はあるが作戦立案や兵法が苦手」というドクタケ忍者隊を強化するためにスカウトした謎の軍師である。
人物
一人称は「我」で、首領である八方斎の命令に忠実に従う。冷たく据わった眼をしており、感情の窺えない抑揚のない声で話す。
軍師であるが、「兵法」だけでなく「忍びとしての戦闘力」も相当であり、忍術学園の五年生と六年生が多数で挑んでも返り討ちにあっている。
服装は白い忍び装束を身に着け、同じく白い色をした頭巾の下に、鼻と口を隠す白い覆面を垂らして素顔を隠している。
正体及び結末
実は、タソガレドキ忍者・諸泉尊奈門との果し合いの際、崖下の川に転落した事で土井は記憶喪失になってしまう。
そのまま倒れている所を八方斎が忍術学園への人質目的で捕らえ、後に記憶喪失の事を知った八方斎の策略によって土井は「正義のドクタケ・悪の忍術学園」と信じ込まされた事で(恐らく山田一家に出会う前の)過去の人格が「天鬼」として出てきてしまい、そのまま天鬼としてドクタケ側の軍師になってしまう。
約半月という捜索活動の末、山田伝蔵率いる忍術学園の上級生(六年生)一行は、入手した情報をもとに不穏な動きを見せるドクタケの城に潜入したが、天鬼に返り討ちにあう。
そして、近々戦が行われる事を知ってアルバイトをしようとした乱太郎・きり丸・しんべヱが戦場になるであろう土地にやってくるが、途中でドクタケの忍者隊に捕まってしまい、軍師「天鬼」を名乗る土井とドクタケ城の中で再会する。
この時、八方斎は土井の記憶が蘇らない様に(蘇っても忍術学園へ帰れなくなる様に)「捕らえた三人組を始末する」よう天鬼に指示し、天鬼も命令に従おうとするが、途中でしんべヱが『袋返しの術』を『手のひら返しの術』と言い間違えた事をきっかけにいつもの授業風景の様なやり取りが繰り広げられ、胃痛が起きる。
そしてこの胃痛に加え、きり丸がかけた言葉もきっかけとなって記憶を取り戻し、無事に現在の土井の人格に戻る。
その後、八方斎を油断させて人質となっていた三人を助けるために「天鬼」であるかの様に振る舞い、三人を始末するふりをしつつ彼らを縛っていた縄を刀で切り、土井と生徒三人は無事に助かった。
「土井の救出」及び「学園長からの密命」という作戦が成功した忍術学園一行は無事に全員で脱出し、その後土井は自身が蒔いた戦の種の後始末をして学園に帰還した。
原作小説版と劇場版との差異
※記事の肥大化防止のため、あくまで天鬼(とその正体である土井半助)についての表記に止め、他のキャラクターの差異については、『ドクタケ忍者隊最強の軍師』記事下部にあるネタバレ部分へ記載をお願いします。
- 原作小説版では「どこまでも無機質かつ冷徹」な性格だが、劇場版では「部下達に対して本人なりに仲間意識を抱いていたり、面倒見が良い」と、本質的には洗脳前の土井の性格と変化がない様子が見受けられる。
- 劇場版では土井と天鬼の差別化が(視聴者が分かりやすい様に)より明確に行われており、話し声が「土井は普段の穏やかな声色、天鬼は(原作小説とは異なり)若干威圧感を帯びた声色」という違いがある他、瞳の色も「土井の時は普段のハイライトがある黒、天鬼の時はハイライトがない赤茶」という違いもある。
- 劇場版では土井の記憶喪失の経緯が異なり、原作小説版では上記の通りだが、劇場版では「尊奈門が鳥の巣にぶつかりそうになった際に彼を助けており、そのまま崖から落下。上手く川へ飛び込んで助かろうとしたが、たまたま水中で訓練していたドクタケ忍者隊(正確には作中随一の石頭を誇る八方斎)に激突してしまった」という経緯になっている。
- 三人組と再会するまでの流れも変わっている。劇場版では、土井が出張でなく行方不明になっていると知ったきり丸がうなされる様になり、それを心配した乱太郎としんべヱがクラスメイト達に相談し、ドケチのきり丸がアルバイトを全てキャンセルした事も報告したため、一年は組全員が非常事態を察した。そして六年生達がやられた後、事件の真相を知ったきり丸が単独(学園長から他言無用を言い渡されたため)で土井の元へ行こうとしたが、仲間達が制止して事情を聴いた事で、一年は組が総出で救出に向かうという形になっている。
- きり丸が天鬼にかける言葉が小説版と劇場版で違う。総じて、劇場版ではきり丸と土井の絆により一層フォーカスされている。
余談
- 偶然か否か、土井の土を『地』と変換した場合、天鬼と土井は『天』と『地』という風に対になる他、忍装束の色も『白』(天鬼)と『黒』(土井)というふうに対になっている。
- 土井が天鬼として活躍している間、尊奈門が「土井を討ち取った」事を仲間にも話していた様で、忍術学園に真相確認のためにやって来た雑渡昆奈門が、「山田先生達が土井の捜索活動を行っている間に一年は組の臨時講師を務める事になる」という珍事も同時に起きている。
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天鬼(曖昧さ回避)