プロフィール
名前 | ジ・オメガマン(オメガマン・ディクシア) |
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属性 | オメガの民→完璧超人 |
出身地 | オメガ・ケンタウルス星団 |
身長 | 231cm |
体重 | 208kg |
超人強度 | 8600万パワー |
主な必殺技 | Ω・カタストロフドロップ Ω・メタモルフォーゼ |
CV :山口健
概要
『キン肉星王位争奪編』に登場した超人。
キン肉マンスーパーフェニックス率いる知性チームの一員であり、宇宙に散らばる犯罪超人を狩る超人ハンター。そしてネプチューンマンと同じ完璧超人でもある。
王位争奪戦へは、スーパーフェニックスに命令されたこと、超人閻魔からネプチューンマン及びキン肉マンら正義超人たちの抹殺指令を受けたことの二つが参戦理由である。
当初はミステリアスパートナー2号として正体を隠していたが、王位継承サバイバル・マッチ決勝における次鋒戦終了時に真の姿を現した。
中堅戦では城壁を模ったリングでジェロニモと対戦しΩカタストロフドロップで勝利する。
決勝戦最終試合では変身能力であるΩメタモルフォーゼを駆使し、ネプチューンマンとキン肉マンを苦しめた。
キン肉マンによりリング外の物体への変身を封じられるも、キン肉マンのイメージを利用しプリンス・カメハメに変身。このとき一時的ではあるがカメハメの意識まで宿している(意識とともに肉体の主導権をカメハメが握った)。
しかし、この変身が仇となり、カメハメがキン肉マンに52の関節技を伝授する手伝いとなってしまう。これによってパワーアップしたキン肉マンにカメハメは敗れ肉体が元に戻る。
隙をついてΩ・カタストロフドロップの体勢にキン肉マンを捕えキャンバスに落下させるが、カットに入ったネプチューンマンが身代わりとなって技をまともに食らい、そのままネプチューンマンは敗北。両者あらためて対峙するが「もはやお前など私の敵ではない」と退くような態度をとるキン肉マンに激昂。キン肉マンに掴み掛かるも52の関節技でなすすべなく無力化され、「完璧マッスル・スパーク」によって敗れた。
その躯は不死鳥乱心波によって幾度かフェニックスに加勢することとなる。
最期はフェニックスのフェイス・フラッシュ乱れ撃ちによる超人預言書消失とともに姿を消すことに。自身の消滅を厭うがごとくオメガマンの遺体は祈るように両手が組まれており、その姿に敵味方関係なく駆け寄るキン肉マンに手を取られ消滅していった。
新シリーズでは上述のマッスル・スパークが直接の死因ではなく、フェニックスによる超人預言書の消失に変更された。マッスル・スパークは「対戦相手を確実に倒すが決して殺さない」つまり"究極のみねうち"を理想とする技という設定が加えられ、真の完成はキン肉マンが果たしたとされている(技の受け手は、その慈悲によって改心する。よって相手を殺すための技ではない)。戦いによって友情をはぐくむキャラクター性を持つキン肉マンのさらなるイメージ上昇に一役買ったかたちだが、フェニックスの印象は逆に悪くなってしまった。
原作と比較しアニメ版では外見、バックボーン、口調や性格が大きく異なっている。ちなみに上記画像はアニメ版に準ずるもの。
原作では終始フェニックスの部下という立ち振る舞いだが、アニメ版はフェニックスに力を貸した知性の神が自身とともに超人閻魔の部下であるため、フェニックスと対等な立場となった。
この「超人閻魔の部下」という設定は思わぬ形で新シリーズへ逆輸入されている(原作の王位争奪編時点で、超人ハンターという肩書きから、超人閻魔との関係がネプチューンマンなどから明かされている。そのためアニメや新シリーズは当該部分にオリジナル要素を加えた形となり、正確には逆輸入ではない)。
マッスル・リターンズや連載再開後を除けば、名前通り『キン肉マン』における主要超人の中で最後に登場した(姿を現した)キャラクターでもある。
性格は終盤の敵役らしく冷酷さを持ち、金目当てで正義超人の全滅を目論むなど守銭奴的なものだったが、新シリーズでは意外な一面をみせる。
容姿
ホッケーマスクとプロテクター姿が特徴。初登場時はさらにシンプルな顔、あるいは瞳孔が描かれていない目に尻尾を持つ姿だったが、それ以降はゆで目の瞳孔を加えた姿となった。
アニメ版では初期デザインが優先されたのかメイン画像のように赤い目を光らせた不気味なイメージに変更された。
さらにジャンプ初掲載時は口元の孔がなく(仮面の下がメカニカルなことも併せて)、他作品を例に出せばメカクローンのような顔つきをしている。
マントと一体化した右手を背負い、人差し指の部分が小さな左手となって頭を掴んでいる。
能力・技
Ωメタモルフォーゼ
あらゆる物体、超人に変身できる能力。全身だけでなく、体の一部のみ変身させることも可能。他人に変身した際は、胸の中央にオメガマンの顔が浮かび上がる。
送電塔を取り込み電撃を浴びせる、背中の手の指を過去にハントした超人の顔に変え噛みつき攻撃、キン肉マンのイメージする「最も強い超人(=プリンス・カメハメ)に変身など、多彩なバリエーションを見せた。
Ωカタストロフドロップ
空中で相手を捕え、背中の手で自身もろとも握りながら落下。着地した後に指を開くと、相手を逆さに捕えて地面に叩きつけた体勢が明らかになるという技。
扉絵での紹介やネプチューンマンの回想では、ライフルを使って超人たちを狩っていたが、作中で使用することはなかった(さすがにレスリングで銃を用いるのは反則だろうが)。
超人強度は8600万パワーときわめて高い。これは、神の宿った運命の5王子や、上司の元・神である超人閻魔を除けば、全シリーズ通して最大の数値である(なお、兄やその同僚も彼と同じく数千万パワーであり、特殊な進化と世代を重ねたものであることが後に判明。
台詞
初登場時の極めて長い自己紹介に始まり、饒舌である。
「フォーフォフォ!
我こそは 遠く1万6千光年の宇宙のかなたオメガ・ケンタウルス星団から フェニックスさまの命を受け
おまえたちキン肉マン・チームを皆殺しにするためやってきたオメガマンだーっ!!
また オメガマンのΩ(オメガ)とはギリシャ語の最終文字で最後と言う意味もある…
…まさに わたしはフェニックス・チーム最後の戦士としてキン肉マン・チームよ
おまえたちの前に立ちふさがったのだーっ!!
そして わたしにはおまえたちキン肉マン・チームを倒し
フェニックスさまをキン肉星の王の座に就かせる任務のほかに…
もうひとつ大切な目的があってやってきた…
まあ それについてはおまえたちをひとりずつ血祭りにあげながら おいおい説明してやるぜ
フォフォフォ」
新シリーズでは
完璧超人始祖編に続く新シリーズで突如復活。
魔王サタンの指示で、サグラダ・ファミリアの地下に眠るサイコマンの遺産を奪取すべく5人の仲間を率いて正義超人を襲撃した。
直前に登場した悪魔超人たちが何の説明もなく復活したことから安定のゆで仕様かと思われたが、背負った手の形が左右逆になるなど、デザインが変更された箇所もあった。
実は本人ではなく、オメガ一族の現当主にして双子の兄であるオメガマン・アリステラであった。
かつて王位争奪編で登場したのは弟であり、本名は「オメガマン・ディクシア」という。
なお「ディクシア(δεξιά)」とはギリシャ語で「右」を意味する。対して兄の「アリステラ(αριστερά)」は「左」。
ちなみに委員長の回想で描かれたディクシアの姿と比較し、アリステラは目元や膝当てなど各部の装飾がよりシャープなデザインとなっている。
224話において、マグネットパワーや火事場のクソ力(友情パワー)を報告書に記載しアリステラに送っており、「完璧超人界に潜入したスパイ」であることが発覚した。
272話にてさらなる経緯が明らかとなる。超人閻魔の動向やマグネットパワーの情報を継続的に得るため超人墓場へ向かい、門番であるミラージュマンとの対戦で実力を認められ完璧超人となる。その後も実績を重ね周囲から信頼を得ることで無量大数軍に近い立場にまで上り詰めた。
そして超人閻魔から、ネプチューンマンの首と引き換えに無量大数軍の席を確約する旨を伝えられる。そこで、王位争奪戦においてキン肉マンチームにネプチューンマンが加入すると推測し、対戦する可能性が最も高い知性チームの一員となった。
余談
新シリーズでは、超人閻魔の精鋭部隊として無量大数軍が登場するが、オメガマン・ディクシアとの関係性は不明のまま。「無量大数軍の一員説」「完璧超人始祖のサイコマン同様に独自の役割を担う完璧超人説」「超人閻魔の弟子説」など様々な推測がされていた(旧アニメでは無量大数軍とほぼ同じ扱いである)。
新シリーズで真の目的が明らかとなったが、それに伴って旧シリーズでの「賞金目当てで大会に参加した」は、真相を悟られないためのカモフラージュに変更された様子。
筆まめで手紙を使って何度も兄に状況報告している。
ネメシスはディクシアの真意を見抜いており、超人閻魔も既知だったようだが、オメガの民を辺境に追いやったことを心苦しく思っていたため目溢ししていた。
しかし、スクリュー・キッドを監視役に据えていた辺り、立場上相応の措置を取らざるを得なかったと言える。
幼い頃に超人パワー測定を受け、8600万というオメガ一族史上最高の超人パワーを持つ事が判明。成長とともに目にした物と同じ姿になれる能力(Ωメタモルフォーゼ)に目覚めるなど生まれながらのチート超人だった。95万パワーだったために少年時代は『一族のできそこない』と蔑まれていた兄アリステラではなく、弟の彼が一族の希望の星として期待されていた。
だが、超人パワーを増やす能力に目覚めたアリステラに、自らの超人パワーを双方同意の元コピーさせ、一族希望の立場を兄に譲りその配下として活動する事になる。
幼い頃から兄を蔑まず、青年となり立場が逆転した後も変わらず兄の勝利を称えるなど、兄弟関係は良好であった。
ネプチューンマンやキン肉マンとの試合では顕著だが、ディクシアの戦法はメタモルフォーゼへの依存度が高く、強すぎる能力が災いし根本的な技術の成長を阻害していたのである。
そのため、生まれ持った肉体のみを鍛え上げ幾多の強敵を撃ち倒してきた兄(オメガ一族の宗主が本来行き着く場所と言える)に対して尊敬の念を抱いていたのかもしれない。
が、新シリーズで兄が活躍しているわけだが、逆に言えば旧シリーズの最終話にてキン肉マンのフェイスフラッシュにより、予言書が燃やされてしまった者達や運命の王子達など、かつての悪役・ライバル達も復活していたのに、ディクシアだけは復活させてもらえていなかったということが判明した(『後に復活し兄や仲間達と共に故郷へ帰り復興作業に励んでいるのでは?』という考察もある)。
関連イラスト