プロフィール
概要
『キン肉星王位争奪編』に登場したプリズムの化身超人。キン肉マンスーパーフェニックス率いる知性チームの一員として王位争奪戦に参戦した。「キョキョキョ」と言う独特の笑い声が特徴。
プリズム状の普段のボディは贅肉であり、この贅肉を削り取ることで鋭利でスリムなボディが表れる。また、この贅肉は本体へのダメージを防ぐ役割を持つ。
実は304cmと作中でもトップクラスの身長を誇る(300cmのサンシャインを上回る)。
活躍
最初はミステリアスパートナー1号としてその姿を隠していたが、王位継承サバイバル・マッチ準決勝において、度重なる激闘を目の当たりにして興奮を抑えられなくなり姿を現す。
準決勝最後の試合となった6人タッグマッチでは「レインボーシャワー」や「超人デコレーションツリー」でブロッケンJr.を苦しめるも、人間へと戻ったブロッケンによるブレーメン・サンセット(アニメではフランケンシュタイナー)によって格闘城の鯱に叩きつけられ、引き分けとなった(ジャンプ初出掲載時はバラバラに砕かれたかの様に描かれて死亡したかと思われたが、単行本ではひび割れが入ってダウンしたように修正された)。ノックアウトにはされたものの、準決勝終了時にはひび割れも治って再登場した。
王位継承サバイバル・マッチ決勝戦では次鋒としてラーメンマンを迎え撃つ。戦いの舞台であるジャングルジムにあらかじめ仕込んでおいたプリズムでレインボーシャワーを自在に屈折させて有利に戦うが、心突錐揉脚でレインボーシャワーを発射する胸部を砕かれ二度とレインボーシャワーを使えなくされてしまった。
更に、ピラミッドパワーを駆使して体内のカピラリア毒素を排除したラーメンマンの反射レインボーシャワーを食らって大ダメージを受け恐慌。フェニックスの入れ知恵であらかじめジャングルジムに仕掛けられていた安全地帯に入り、フェニックスがジャングルジムの解除装置を作動させてラーメンマンを無数の刺が待ち受ける地面に叩き落とした事により勝利を確信。そこからフェニックスの指示によりラーメンマンにとどめの一撃を見舞うべく飛び降りた。
しかし、ラーメンマンはピラミッドパワーの形成に使用したジャングルジムのパイプをコスチュームの中に入れて地面の刺に刺さるのを防いでいた為死んではおらず、逆に反撃の九龍城落地を食らってボディが粉々になり死亡。
ラーメンマンも力尽きてダウンしたため試合結果は引き分けとされたが、実力勝負では事実上の敗北だった。
アニメ版の方ではキン肉マンのフェイスフラッシュで他の超人たちと共に復活している。
戦闘能力
必殺技は、自らのプリズムボディに太陽光線を取り込み、虹色の熱線として相手に照射するレインボーシャワー。このレインボーシャワーには五十数億年前に全宇宙の超人を死滅寸前まで追い込んだという「カピラリア七光線」が含まれており、直撃すれば最悪死にもいたる恐ろしい技である(レインボーシャワーを浴びたキン肉マンゼブラは、あっという間に骨だけになってしまった)。ただし人間には無害である。
他にも鋭角が多い硬質な本体の特性を活かし、コンパスの原理を応用してリングのマットを切り取り、投げつけて攻撃するキャンパスソーサーや、手裏剣状にカットしたキャンパス手裏剣などの技を持つ。
とは言え、レインボーシャワー抜きの根本的な地力や基本的な格闘センスにおいて決勝メンバーの中では明らかに劣っている。ジャングルジムマッチもシングルではそう言った一面を補うべく組み込まれたものだった様で、ラーメンマンを苦戦させたのはレインボーシャワーやリングのギミックの恩恵が大きく、普通の格闘戦では技巧派の彼に歯が立たずフェニックスの指示を仰いでいた。
その上、知性チームの一員でありながら肝心の頭もお世辞にも良いとは言えず、試合中対戦相手の不可解な行動の真意を読み取ろうとせずに無意味な事をしていると手前勝手に決めつけて油断したところに手痛い反撃を食らっていた。
- ブロッケンJr.がベルリンの赤い雨で連続攻撃を仕掛けてきたが、プリズムボディの表面をわずかに削られるだけでダメージを受けていないので油断していたらブロッケンが削り取ったプリズムボディの破片を上着に張り付けて作った即席の鏡でレインボーシャワーを反射され、ダメージを受けてしまう。
- キン肉マンソルジャーを葬るべく放ったレインボーシャワーを人間に戻ったブロッケンが身体で受け止めた際に、いずれブロッケンは体力が尽きて攻撃を防ぎきれなくなると油断していたら日没のせいでレインボーシャワーの威力が弱まり、慌てふためいたところをフライングクロスチョップで反撃されてしまう。
- ラーメンマンをジャングルジム下の釘板に叩き落そうとしたが、ジムの内側に釘板を敷いていなかったせいで仕留め損ねた。急いで自らも飛び降りて攻撃しようとしたが、ラーメンマンの百戦百勝脚で最上部まで蹴り上げられた。
- ジャングルジムに仕込んだプリズムでレインボーシャワーを屈折させてラーメンマンに猛攻を加え、プリズムの屈折なしでレインボーシャワーを浴びせられる距離にラーメンマンを誘い込み得意満面でいたら、レインボーシャワーの乱射で溶けて曲がったジャングルジムのパイプを空中ブランコに見立てたラーメンマンにレインボーシャワーを躱され心突錐揉脚でレインボーシャワーを発射する胸部を砕かれ二度とレインボーシャワーを使えない様にされた。
- カピラリア毒素が体内に蓄積して瀕死となったラーメンマンが突如ジャングルジム上部の回転台に連続で蹴りを入れるのを見て毒素が頭にまで回り敵味方の判別がつかなくなったと油断していたら分解したパイプを組み合わせて作ったピラミッドパワーで体内の毒素を排除されてしまう。
- 慌ててピラミッドパワーを破壊しようと突撃したらピラミッドパワーで排除したカピラリア毒素を利用したラーメンマンのレインボーシャワーを浴びて大ダメージを受けてしまった。
謎
プリズマンはカピラリア七光線を撃つ事ができるのだが、そもそもカピラリア七光線は何十億年以上前に超人の神々が地上の超人を粛清するために放った光線である。なぜ下界の一超人に過ぎないプリズマンがそんな大層な物を使えるのかは謎であった。
しかし、オメガ・ケンタウリの六鎗客編においてカピラリア七光線についてのさらなる事実が明らかとなる。オメガ・ケンタウリの六鎗客達との決着後、和解の会話の為に超人墓場を訪れたキン肉マン一行は、ザ・マンからカピラリア七光線についての事実を伝えられる。それは遥か昔の調和の神主導の超人粛清の時、超人を護るために異議を唱えたザ・マンは自分が神の座を捨て選ばれし者を護るため下天した時、再び一部の神の独断でカピラリア光線が使用されないよう照射装置を108のピースに分けて神一人一人に分け与えていたとのこと。
当然、その神には嘗てキン肉マンの王位継承に異議を唱えた邪悪五神である知性の神も含まれる。この知性の神が所持していた欠片と知性チームの一員であったプリズマンに何らかの関係があるのではないかと推測されている。
新シリーズでは
続編である「調和の神編」においてオメガマン・ディクシア除く知性チームのチームメイトと共に再登場(王位争奪編での死が明確だったが、復活に関しての経緯は現時点で不明)。
エジプト・ギザのスフィンクス前でリングの出現と共に太陽から降臨。
テリーマン、ジェロニモのニュー・マシンガンズと共に3体の超神と対峙し、初戦の相手として憤怒の神=バイコーンと対決する。
レインボー・シャワーを浴びせるも、超神にはオゾン層のようにカピラリア七光線の毒素を遮断する膜(オーラ)があり、レインボー・シャワーが通用しなかった上、バイコーンの憤怒の二角獣落としで大ダメージを負う。
しかし、贅肉を削いだ本来の姿を現し、クリスタルコンパスで切り取ったキャンバス手裏剣で攻撃する。
ブラッドスクイーズホルンで締め上げられるが、ジェロニモを「超人もどき」と呼び、バイコーンに隙を与えたところで脱出。ベルリンの赤い雨でバイコーンの背中に傷を負わせた。
効かないと分かりつつも、傷を負ったバイコーンの背中に三回目のレインボー・シャワーを浴びせるが、レインボー・シャワーが効かない筈のバイコーンが僅かに苦しみだす。
背中の傷部分の防御膜が薄れたことに気がつくとそこに猛攻を重ね、必殺技プリズムシュピーゲルクラッシュを仕掛けるが、バイコーンの超硬質な角に阻まれて逆に技を仕掛けた自分の身体の方が砕けてしまい重傷を負ってしまう。
だがそれは捨て身のフェイクであり、ついには密着状態からレインボー・シャワーを叩きこむことでバイコーンを完全に消滅させ、超神も無敵でないということを証明した。
真相、そして…
決着後、ジェロニモにのみ近づくように告げると、何を思ったか突然レインボー・シャワーを浴びせる。だが、ジェロニモに何のダメージも無いことを確認すると、『たぶんお前には効かない気がした』と告げ、自身の正体を明かす。
そもそもプリズマンがカピラリア七光線からなるレインボー・シャワーを扱えるのは、プリズマン自身が知性の神が所持していた108のピースの一つから作られた超人だからであった(この為、プリズマンはある意味知性の神の超神としての姿の代理とも言える)。
しかしバイコーンとの戦いでその体はすでに限界に達していた。そのことを悟り自らの心臓であるカピラリアの欠片のピースを取り出し、そして...
『不本意極まりないが…これも運命の綾だ。ジェロニモ…オレの…力は…お前に託したーーっ!』
なんと自身の心臓をジェロニモの体へと押し込み、ジェロニモの心臓と融合させる。
困惑するジェロニモであったが、プリズマンは彼にカピラリア七光線が効かないということは裏を返せばその力を使いこなすことができるはずと告げる。
『以後はお前が…対超神戦の切り札だ!』
そう言い遺すと、バラバラになり死亡した。
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クリスタルマン プリズマンと同じく南極出身且つ高身長の超人。新装版32巻巻末の嶋田隆司の解説では、クリスタルマンを充分活かしきれなかったという反省からプリズマンを強豪として描いているとの事。