「我は憤怒の神!」
「そして実体と共に得た新たなる超神名 その名はバイコーン!!」
概要
属性 | 超人の神→超神 |
---|---|
出身地 | 天上界(学研の図鑑「超人」ではイギリス) |
身長 | 232cm(学研の図鑑「超人」) |
体重 | 157kg(学研の図鑑「超人」) |
超人強度 | 9999万パワー(学研の図鑑「超人」では2600万パワー) |
主な必殺技 | バイコーンホルンスライサー |
「超神編」で初登場。
元々は超人の神の一柱「憤怒の神」であり、調和の神や他の同志達と共に下天を行い地上に襲来した。
笑い声は「フェフェフェ」。
先んじて登場したランペイジマンに比べ、人間に近い風貌の持ち主。
二角獣バイコーンの名を冠する通り、頭には長く鋭い2本の角が伸びているのが特徴で、角は自由自在に動きを操ることが可能。
また鍵爪の生えたグローブやブーツを身に着けており、その容姿は神というよりも寧ろ悪魔を思わせる。
元が憤怒の神というだけあり、その内には超人に対する果てのない怒りの念が渦巻いているなど、非常に気性の荒い性格。攻め一辺倒の苛烈で激しい攻撃を得意とするが、相手を格下と見るあまり思わぬ反撃を受けるなど不覚を取る面もある。
なお、後にザ・ワンの一派(作中で明言されているのはランペイジマンとコーカサスマンのみ)は彼らなりに超人の真価を見極めており、完全な超人殲滅派ではなかったこと、ほかの超神も全員が調和の神に賛同したわけではなかったこと、さらには一部の神は、超神同士の戦いができないことから刻の神との代理戦争の人員の選抜の意図もあったなど、複雑な事情が明かされており、そもそも超神は結果的には個人ごとの意思でやってきたため、共通の目的を持つ勢力ではなかったことが判明。
そのため、徹底した超人殲滅を掲げていた過激派の神々はザ・ナチュラルにその傾向があったくらいで、バイコーンくらいだったと言える。
活躍
プリズマン戦
中国の秦始皇帝陵に降下し、駆け付けたキン肉マンビッグボディと遭遇。彼を守るべく現れた強力チームとランペイジマンの戦闘を傍観していた。
そこへ乱入してきたキン肉マンスーパーフェニックスの提案により、フェニックスの開いた大穴を通ってエジプト・ギザに移動。到着したテリーマンやジェロニモ、そしてプリズマンと対峙する。
スフィンクス像前に出現したリングにおいて、先ずはプリズマンと戦闘を開始し、プリズマンの攻撃でマントを剥ぎ取られる形で、初めてその姿を現した。
プリズマンに対し、スフィンクス像の顔が損壊した真の理由が「大昔の愚かな下等超人の仕業」であることを明かし、この場所で改めて愚かな超人達に神の力を示せることを誇らしげに語る。
プリズマンは余裕な態度を見せるバイコーンに超人の弱点である「レインボー・シャワー」=カピラリア七光線を浴びせるが、バイコーンは超神のみが使用できるオーラを纏うことでレインボー・シャワーを無効化。
狼狽えるプリズマンに「バイコーンホルンスライサー」、そして「憤怒の二角獣落とし」を喰らわせ、プリズマンの身体をバラバラに砕いた。
だが、破壊したのはプリズマンが「贅肉」と評するボディだけだったため、撃破に失敗。プリズマンは「キャンバス手裏剣」で反撃を試みるも、バイコーンは「ブラッドスクイーズホルン」を繰り出してプリズマンを拘束、強く締め上げてその身を砕きに掛かる。また、自分を始めとする超神は全員が超人強度9999万パワーである事実を明かし、更なる絶望感を与えた。
しかし、プリズマンに声援を送るジェロニモが「超人もどき」だという言葉を聞き、ブラッドスクイーズホルンの拘束が一瞬緩み、その隙にプリズマンが脱出。
更にプリズマンが見様見真似で編み出したブロッケンjrの「ベルリンの赤い雨」を背中に受け、初めて切り傷を負わされた。
僅かとはいえ、超人に傷を付けられたことに怒り狂うバイコーンは、怒りに身を任せるがままプリズマンに怒涛の踏みつけ攻撃を行い、フライングニールキックを喰らわせようとするも、たじろいたプリズマンがレインボー・シャワーを再照射。
バイコーンも再びオーラを纏い、レインボー・シャワーは傷を負った背中に命中。レインボー・シャワーが効かない筈のバイコーンであったが、実は傷口部分のオーラだけはレインボー・シャワーに耐えられず脆くなっており、まともにダメージを受けるようになっていた。
そこに勝機を見出すプリズマンだが、バイコーン自身は大した影響はないと言い切り攻撃を続行。
「ハイジャックホルンブリーカー」、「聖なる碑落とし」、「バイコーントリガーギムレット」と怒涛の連続攻撃を喰らわせて勝利を確信するが、直後に反撃を受けプリズマンの腕に胸を貫かれてしまう。
なおも「バイコーントリガーギムレット」を再び繰り出そうとするが、返し技「プリズムシュピーゲルクラッシュ」に捉えられ、頭部に一撃を喰らった。
それでも自身の角を折るには至らないと豪語するも、プリズマンの真の狙いはプリズムシュピーゲルクラッシュを利用し、傷を負ったバイコーンの背中に限りなく近づくことにあり、そのまま背中の傷に至近距離からのレインボー・シャワーを一点集中で浴び、トドメにマットに叩きつけられ遂に敗北。
神である自身が超人に敗れたことを信じられぬまま、「やはり超人はひとり残らず殲滅せねばならぬ」という言葉を残して消滅。超神の中で最初の脱落者となった。
後にマンモスマンとコーカサスマンとの戦闘中、マンモスマンの戦いぶりから超人にも侮れない者がいるという話題になった際、油断したばっかりに超人に敗北した事をランペイジマンに「しょうもねえよなあアイツ」と嘲笑されてしまった。
言動や傲慢さで負けた末路などから一部のファンから超神の中ではネタキャラの小物扱いされる事が多かったが、418話にて調和の神の口から天界の神の堕落や停滞ぶりが語られ、下天する覚悟を持ったバイコーンはそれすら持たない者のいる神々の中ではまだ気概のある方だった模様。
ザ・ワンからすれば、自分の同志以外は超人の試金石として用いたとのこと。
完全な超人殲滅派だったバイコーンは恐らく同志ではなく、ザ・ワンの腹心を自称するランペイジマンから、前述のような軽んじたような発言をされたのはそれ故だろう。
技
名の由来となっている2本の角を使用した技を得意とする。
- バイコーンホルンスライサー
柱に登った状態から高く跳躍し、背後に向かって縦に回転しながら敵に突っ込み、2本の角で敵の身体を深く切り裂く。
- 憤怒の二角獣落とし
角の先端を前方に向け敵の背中に突き刺し、その状態から高く跳び、ジャーマンスープレックスの要領で敵をマットに叩きつける。
- ブラッドスクイーズホルン
角を通常時の倍以上の長さまで伸ばし、敵の身体に巻きつけ締め上げる技。プリズマンの身体を砕けんばかりに締め上げ、彼の身体にヒビを入れている。
- ハイジャックホルンブリーカー
角で相手を持ち上げた状態から相手の両腕を掴み、相手の背骨を破壊する技。
- 聖なる碑落とし
空中で相手の背中を後ろから突き刺し、自分の両足で相手の両足をロックし、そのままリングに叩きつける。
- バイコーントリガーギムレット
リングに倒れた相手に対し、上空から錐揉み回転しながら落下。自慢の硬度の角で押し潰すように着地してダメージを与える。
余談
- 元々は読者考案の応募超人で、容姿や名前はそのままである。ちなみに考案者は、クラッシュマン、ジャック・チー、シングマン(ドッペルマン)等、多くの応募超人を生み出している。
- 『キン肉マンⅡ世』に登場する悪行超人スカーフェイスとは外見が似ており、背中の傷が原因で自身の敗北に繋がったという展開も類似している。悪行超人と似た要素は、ランペイジマンの技に続いて2例目となる。
- なお、スカーフェイスは技に関してならむしろマグニフィセントの方が近い。
- キン肉マンシリーズでは「ナポレオンの正体は時間超人であり、トレードマークの三角帽は魔時角を隠す為のものだった」というオモシロ起源説が出て来たが……偶然か何かの伏線かはともかくとして、ナポレオンの三角帽の呼び名の1つがバイコーン(二本角の意味)である。