概要
キン肉マンシリーズの世界は大きく分けて
の5つが存在する。
超人の神は天上界を支配する存在であり、地上の超人達の活動を管理している。
神の概念が作中で明確に登場したのは黄金のマスク編で、悪魔超人達の黒幕である大魔王サタンとは対を為す存在とされた。
神々は人間に近い姿をしている(正確には、人間や超人が神に似せて作られた)が、現世では顔だけの姿で顕現することが多い。
元々、超人の神は存在が判明している者だけでも105柱存在し、うち100柱は善良で寛大な心を持つ文字通りの「神様」である(ジェロニモにスーパーマンロードを通らせた、元正義超人の神など)。
しかし、邪悪五神と呼ばれる卑劣で傲慢な神もおり、彼らはキン肉星王位争奪編にてキン肉マンの王位継承を妨害しようとした。
また、ジェロニモを人間から超人に転生させる際に「人間の神」が登場し、超人の神々とは別個に存在していることも明確になっている。
正義超人軍の総大将に当たるキン肉大王は、この105柱全ての神に認められる武勇と知性、仁徳を有していなければならない。
故に、継承式においては105柱の神々に誓いを立て、全員に認められる必要がある。
邪悪五神の妨害を退けたキン肉スグルは「全ての超人を家族として敬い愛すること」を掲げ、全ての神にその器を認められたことで晴れて第58代キン肉大王として認められた。
なお、黄金のマスク編においては正義超人開祖のシルバーマン及び悪魔超人開祖・ゴールドマン(悪魔将軍)や、裁きの神ジャスティスらも超人界の神とされていたが、「完璧・無量大数軍編」において、この3人は超人界や人間界において神話・伝説化されるまでに語り継がれて来た「神扱いされる最上級の超人」であることが判明した。
そして、すでに以前から登場していた「あやつ」こそが真の超人の神に他ならず、彼は超人界の是正のために自ら神の座を降り堕天したことが明かされた。
五十何億年も前、超人の神たちはあまりに堕落し醜い勢力争いに明け暮れていた超人たちを見かね、カピラリア七光線を用いて粛正を図るも、「あやつ」は正しい心を持つ超人(註:正義超人ではない)をさながらノアの箱舟の如く救い出し、彼らを正しく導くために神の座を降りたのだという。
一覧
超人の神の一覧
超人救済派
「完璧超人始祖編」にて登場。
かつて神だった頃のザ・マンの呼名。
カピラリア七光線による超人粛清に反対した「超人救済派」のリーダーだった。
神をやめた時期から、105柱の神々には含まれない。
超人滅亡派(超神一派)
「超神編」にて登場した神々の一派。
善良な100柱の神々に含まれる。
「オメガ・ケンタウリの六鎗客編」にて存在が判明した超人の神の一柱。
慈悲の神と呼ばれたザ・マンと同等の実力者らしく、カピラリア七光線による超人粛清を唱えた「超人滅亡派」のリーダー。
超神ザ・ワンとして下天する。
超神ランペイジマンとして下天する。
超神バイコーンとして下天する。
超神ザ・ナチュラルとして下天する。
超神コーカサスマンとして下天する。
超神イデアマンとして下天する。
超神ザ・ノトーリアスとして下天する。
「黄金のマスク編」にて登場し、ジェロニモにスーパーマンロードの試練を与え超人にした。
後に超神ジ・エクスキューショナーとして下天する。
超神リヴァイアサンとして下天する。
超神オニキスマンとして下天する。
超神ザ・バーザーカーとして下天する。
超神マグニフィセントとして下天する。
邪悪五神
「キン肉星王位争奪編」にてキン肉マンの王位継承を妨害しようとした神々の一派。
邪悪五神のリーダー格。
王位継承者としてキン肉マンスーパーフェニックスを擁立した。
- 技の神(技巧の神)
王位継承者としてキン肉マンゼブラを擁立した。
王位継承者としてキン肉マンソルジャーを擁立した。
王位継承者としてキン肉マンビッグボディを擁立した。
王位継承者としてキン肉マンマリポーサを擁立した。
独立勢力
正義の100柱や邪悪五神にも属さず、どこにも肩入れしない独立独歩を維持し続けてきた。
そのためか彼もまた大王承認に必要な105柱には含まれていない。
既に下天して活動を開始しているらしく、その動きを慈悲の神と調和の神に警戒されている。
元神とその関係者の一覧
超人粛清に反対した慈悲の神の現在の姿。
超人という存在に可能性を感じ、より良い超人界の未来を築こうとしたが、億年単位の長い歳月に伴い、その思想に歪みが生じてしまった。
ザ・マンによって救われた原初の完璧超人たち。
神ではないが、現代の超人たちから見れば、太古の時代から生きる彼らも神のような存在といえる。
下記の下天を果たしたことで生まれ変わった超人の神。
元々「〇〇の神」という名前は持っているが、実体を得た際にはそれにふさわしい超神としての名が生じる。
ザ・マンや、調和の神一派がこれに該当する(ザ・マン自身は「自分はあくまでも超人である」と否定している)。
神々と対をなすと言われる存在。
実際には神になり損ねた半端な悪魔の存在とされる。
その他
アニメ版「夢の超人タッグ編」にて登場した古代超人界の女神。
品の良い絶世の美女であるとされる。
日本列島がアフリカ大陸と陸続きだった数億年前に、現在の摩周湖にあたる場所に黄金のトロフィーを携えて現れ、そこにピラミッドリングを出現させたという。
ゲーム『キン肉マンⅡ世超人聖戦史』にて登場した超人の神。
時空を歪め、ゲーム主人公のザ・マスクともどもキン肉万太郎達新世代超人をキン肉マンがまだ超人として半人前だった時代に飛ばした黒幕として出ている。
万太郎達と対峙した際、ゲーム発売当時は下天や超神などの設定がなかったので異形の化け物の様な姿で襲い掛かる。
上記に書かれた刻の神と読みが同じであるが関わりはない。
関連用語
- 下天(げてん)
超人の神が自ら神の座を捨てることで、超人としての実体化(超神化)を経て地上に降臨すること。「下天の儀」とも呼ばれる。
下天を行うと神に戻ることも、天上界に帰ることも不可能となる他、超人としての肉体を実体化するのに超人強度を1万パワー分失うことになる。
- カピラリアの欠片(ピース)
かつて地上の超人達を滅ぼす際に使用した「カピラリア照射装置」の欠片。使用後は全部で108の欠片に分割され、108柱の神(下天後のザ・マン、邪悪五神も含む)がそれぞれ一つずつ所持している。装置を再び使用するには、全ての神の同意と欠片が必要となる。
- 神による超人製造術
かつて慈悲の神(ザ・マン)が発明した、超人を一から作り出す術。太古に神々が超人を創造する際に使用されたが、後に調和の神(ザ・ワン)によって封印された。無から有を作り出す禁断の秘術とされている。
明かされた事実
カピラリア照射装置は108という神の数だけ分割されたというのは上記の通りだが「超神編」でのジ・エクスキューショナーの口から、実は108とは神々の数ではなく、天界に存在する神の席の数であるという新事実が判明。現在は善良な神100柱、邪悪五神、何処にも属さない刻の神、そこへ下天した慈悲の神を合わせても107柱しか存在せず、残り1人分の席が空白となっている。この席は「はじまりの空席」と呼ばれている。
神の数は時代により多少の増減を経ており、席に座る事を認められた神の数が最大で107柱存在する事はあっても、108の席全てが埋まる事は一度も無かったという(総称で超人の神と呼ばれているため、先述の「人間の神」や他の生物等の創造主と言える神が含まれるか別個に存在していることになっているかまでは不詳)。
神々にはカピラリア照射装置を分解した108の欠片を1柱(下天したザ・マンの分も含む)につき1つ預けられているが、神の数が108に到達していない現状において残り1つの欠片の所有者が存在しない事が示唆されている。
108という数が揃わぬ事実に神々は「これは未だに自身達が不完全な証である」とし、「下界の混沌を治め、この世の真なる完成」を目的に、ザ・マンが主体となって人工的に新たな神を作り出す計画を実行。神々は空白の席を埋める程の存在に育つ事を期待しながら数多の生命体を創造し、結果として誕生したのが「超人」という種だった。そして現在になって、ザ・マンが悪魔将軍に負けたことをキッカケとして天界の神々の中で超人に対する様々な議論が飛び交ったが、調和の神がザ・マンの罪を断罪することを宣言する。他の神からはザ・マンが天界にどれだけ尽力してたことから反発意見を受けるが、調和の神はザ・マンの天界への尽力は誰よりも理解しており、理解しているが故にザ・マンが尽力し過ぎたことで『神の椅子に座るべき候補を作り過ぎた』と言う。
また神々の多くは神の座に胡坐をかいて向上心を失い堕落の一途を辿っており、地上の超人が日進月歩で力を増しているのとは裏腹に天上の神々はみるみると力を落としていき、神の本来果たすべき使命である宇宙のエネルギーの管理がおぼつかない有様となっていた。これは超人の果てしない成長による宇宙のエネルギーの圧迫と同じ程度に、宇宙の調和を乱す大きな問題と化していた。
さらにカピラリア光線照射装置を発明したのは調和の神(ザ・ワン)であり、ただ単に超人を消滅させる為だけの物ではなく、カピラリア光線の真の効果はザ・マンが発明した超人製造術を無に帰す事にあった。この技術によって天上の神々が二度と超人を作れなくなったとされている。
なお、ザ・マンの口から神々は地上のものには触れられないということが明かされた。直接地上のものに干渉せんとするならば、彼のように下天して超人になるか、邪悪五神のように超人に憑依する必要がある。
関連項目
完璧超人:他の超人に比べ、神に近いとされる一団。