サタン(キン肉マン)
さたん
「当たり前であろう 私が慈善事業でお前たちを支援してやるお人よしに見えるのか」
「我は 悪の権化 大魔王サタンであるぞ」
悪魔超人と深い関わりがあるのは間違いないが、「悪魔サタン」「大魔王サタン」「魔王サタン」「魔界の領袖サタン」と作中でもさまざまな呼び方をされており、未だに詳しい実態は判明していない。
魔界の真の支配者である悪魔将軍とサタンの関係も話が出る度にコロコロ変わり、何が正しいのか一定していない。
少なくとも、「この世の怨念の集合体」という設定だけは確定済みのようだ。
好きな動物はクロゴケグモ。
笑い声は「ゲギョゲギャー」「ギレラレ~ッ」「バゴアバゴア」など。
7人の悪魔超人編で初登場。
超人強度100万パワーの三流超人だった昔のバッファローマンに、身体と血を売り渡す代わりに1人超人を倒すごとに1万パワーずつ超人強度を上げる契約を持ち掛け1000万パワーの悪魔超人にする。
キン肉マンとの最終決戦の際に一時的にその魔力を貸し与え憑依するも、バッファローマンがキン肉マンに敗れ、改心したため、逆上して分離しバッファローマンの背中を串刺しにして致命傷を負わせた。
黄金のマスク編ではシルバーマンと引き分けたゴールドマンの復讐心に呼応して登場。
新たな肉体として悪魔六騎士を貸し与え、首だけのゴールドマンを悪魔将軍として復活させた……という設定だが、六騎士は依代に過ぎないので、「ゴールドマンそのものとバッファローマンがスパーリングをした」というセリフも出ている。作中でも将軍は胸に風穴が空き六騎士が完全に分離した状態でも普通に動き回ってるし。
激戦の末にキン肉マンが悪魔将軍を倒し、正義超人の友情に心打たれたゴールドマンは自らの意思でサタンを分離させ、シルバーマンと共に金銀合体マスクとなった。
公式ガイドブック『77の謎』においても、「作中一番の悪行超人は、間違いなく悪魔将軍です。しかも、ゴールドマンの部分はまだ改心する余地があったのですが、残されたサタン部分は完全なる純粋悪で同情の余地も全く無い」とまで断ぜられている。
ニューヨーク危機一髪!
「フハハハハハ! この私を、今までの私と思うなよ!!」
アニメ劇場版『ニューヨーク危機一髪!』では、キン肉マンに敗れてゴールドマンから分離したことで精神のみとなって宇宙空間を漂っていた。手始めに宇宙飛行士たちの生命力をスペースシャトルや宇宙ステーションごと取り込むことで奪い取るが、復活するには到底足りず「あの悪魔の騎士のような、爆発的なエネルギーがあれば……」と口にする。
やがてニューヨークに結集していたアイドル超人たちの超人パワー、ニューヨーク市民の生命力、そしてニューヨークの活気が生み出す大いなる力「大都会パワー」を奪い取り、2000万パワーの超人強度を得て新たな姿の悪魔将軍として復活。以前の悪魔将軍よりも棘が多いメカメカしいデザインになった上、キン肉マンとの決戦時にはより凶悪なマスクに変化した。
なお、生命力を奪われた者たちは泥人形になってしまう。それでも自我はあるようで、マリが涙を流す描写がある。
幸いにもキン肉マンやミートたち非戦闘員は、キン肉マンが牛丼の食べ過ぎでお腹を壊したことでニューヨークへの到着が遅れ難を逃れていた。
劇中描写からも分かるようにこの作品の悪魔将軍はサタンが主人格となっていると類推される。基本はシリアスな悪党だが、キン肉マンの放屁を食らってしまったり、エンパイアステートビルから投げ落としたキン肉マンが落下するのをノリノリでカウントしたり、リングの上で煙幕を張るもキン肉マンの姿を見失い、探した末にお互い顔を合わせて驚いたりするなどコメディ要素も多々見られた。
当初はキン肉マンのパワーも奪うつもりだったが、復活した後は直接対決で雪辱したかったのか試合場ではそのようなことはしなかった。そして迎えた対決は、ニューヨークの守護神ビッグアップルが用意した世界最大のビル群の上に築いたリングで行われることに。その名も摩天楼デスマッチ。
姿を消していたが、ビッグアップルのリンゴによって自由の女神(友情の象徴)に松明をともしたことで、友情の光に引き寄せられリングに降り立つ。
地獄の九所封じをアレンジした「地下鉄(サブウェイ)クラッシュ」「エンパイアステートボンバー」などの技を使うほか、地下鉄超人なる謎の一派を試合中にキン肉マンにぶつけたり、地獄のミュージカルと称してキン肉マンの視力を奪った上でリング上に多くの爆発を起こして苦しめるなど、卑怯な手段を総動員している。
マスクを変形させ「地獄のミュージカル」の第一段階でキン肉マンの視力を封じる。上記の技と、奪い取ったアイドル超人たちのフェイバリット、とどめの「地獄の断頭台」でキン肉マンを瀕死に追い込むが、ミートの投げたテリーマンのテンガロンハットの涙に応えてキン肉マンが復活。
そして、テリーマンらとの友情に応えようとするキン肉マンの態度に感銘を受けたビッグアップルの呼びかけでアイドル超人たちの意識が目覚め、悪魔将軍のパワーを奪いキン肉マンに与える。
友情を踏みにじられ、大切な人たちを涙させた怒りはキン肉マンに風林火山・キン肉ドライバー・キン肉バスターの3大必殺技を立て続けに見舞う「友情合体キン肉ドライバー・スペシャル(劇場版パンフレットより)」を放たせる。
アイドル超人の反乱によって苦しむ悪魔将軍は対処することが出来ず、風林火山をまともに喰らい、続けてキン肉ドライバーによってリングを突き抜けるほどの衝撃を受け、そこから地面に向かって落下するキン肉バスターでトドメを刺された。
最後はリングの上まで投げ飛ばされ、大爆発して果てたのだった。
ニューヨークの人々を苦しめ悪魔将軍として復活を果たしたサタンだったが、その最期を飾ったのもニューヨークであった。
本作の戦闘シーンは悪魔将軍とのバトルのみ(途中で悪魔将軍配下の地下鉄超人を蹴散らすシーンも挟むが)なので、戦闘時間は約15分と、劇場版の中でも最長のラストバトルである。
なお、劇場版『晴れ姿!正義超人』にて「悪魔将軍の先祖」を自称する朱天超人軍団の首領・朱天童子が登場。外見がゴールドマンと似ておらず、一貫して悪人として描写されていたことから、ゴールドマンの先祖ではなくサタンの先祖もしくは分身であることを匂わせている。
また、それ以前に劇場版『正義超人VS古代超人』では古代超人軍団のストーンサタンが「悪魔六騎士など部下の部下」と彼らを見下すシーンが存在することから、古代超人たちが立場の面では悪魔超人軍より格上であるサタン直属の配下である可能性を示唆させている。
『キン肉マンⅡ世』での活躍
悪魔の種子編で登場。人間から迫害を受けている超人たちにジェネラルストーン(後述)を与え、新世代悪魔超人「悪魔の種子(デーモンシード)」に変える。
超人界の頭脳線たるミートくんの身体を媒体に悪魔将軍を復活させようとするも、最後の最後でアシュラマンに裏切られ失敗。
なお、アシュラマンがサタンの影に「将軍様」と語りかけたり、『夢の超人タッグ編』冒頭で将軍に見切りをつけたはずのサンシャインが「光栄の極みにございまする~!」とペコペコしていたり、悪魔将軍が六騎士と分離しているにもかかわらず黄金のマスクを奪い取る為にキン肉星に向かう(ジェイドの思い違いの可能性あり)など、この頃は「サタン=悪魔将軍」という意味合いが強かった。
次の究極の超人タッグ編でも登場(時系列は1983年が舞台)。このシリーズのサタンは今までのシリーズと違いよく喋る。
マンモスマンの裏切り行為により悪の磁場が発生し、上野公園が「あらゆる禍や負のエネルギーの結界」で覆いつくされたのを受けた時間超人の
「マサランガ スクリット ブラックウィドーズ」
「マサランガ スクリット ブラックウィドーズ」
「悪魔の領袖よ、今こそ我に力を与えたまえ。マサランガ スクリット ブラックウィドーズ」
という呪文によって降臨した。
サタンの影を見たミートは
「悪魔超人最強と呼ばれたあの悪魔将軍でさえ サタンの威光の前にはただのあやつり人形にすぎなかった」
「”最強”の異名を持つ悪魔将軍と双璧…いやそれ以上の悪魔かも」
とサタンを分析している。
自分の声を耳障りと言われて怒ったり、「自分を召喚しておいて何か手土産は無いのか」と時間超人に催促したりとコミカルな一面を見せた後、悪魔としての本領を発揮する。
ブラックウィドーズという巨大な黒後家蜘蛛を召喚し、時間超人・完璧超人の負のパワーを込めてキン肉マンの身体に取り付かせ、三日後の試合で試合開始のゴングが鳴った666秒後に必ず死ぬ「黒後家蜘蛛の呪い」をかける。
さらに正義超人が苦しむ姿をより楽しみたいサタンは呪いを解く唯一の方法を教える(「一縷の望みが絶望を倍化させる」という趣向によるもの)。
それは「全宇宙のキン肉マンを愛している数えきれないほどの人々の中から一人居るキーパーソンを見つけ、それと抱擁をする」という、砂浜に埋まっている一本の針を探し出すような無理難題であり、後に「姦計の達人」と呼ばれるだけの知性をこの上なくアピールした(その一人というのも、当時のキン肉マンにとってはとても苦しい選択となる人物であった。最低の部類とか言われるわけである)。
しかし、絶好調のサタンの活躍もここまで、呪いの解き方を教えた直後にサタンは用済みと見なされ時間超人に始末されてしまった。とはいえその程度でくたばるわけもなく、一時的に撤退しただけに過ぎないらしい。
完璧超人始祖編は悪魔将軍(ゴールドマン)がキン肉マンと並ぶもう1人の主役として描かれたシリーズであり、当然サタン関連の話も展開されると期待されたが一切サタンの話は出なかった。
それどころか、シルバーマンとゴールドマンがお互いに首を刎ねた話も真相は伝承と大幅に違うものであったり、悪魔将軍そのものも「ゴールドマンが自ら下野した姿」という設定に変わったりして、サタンはゆでたまごの中から居なくなったものと思われた……。
が、オメガ・ケンタウリの六鎗客編でついにサタンが完全復活を果たす。
今まで幻影しか登場しなかった全身を露わにし(メイン画像の姿)、正義・悪魔・完璧の各属性の主要超人を全て結界の中に封じ込めたのである。
そしてゴールドマンとしての自我を取り戻した悪魔将軍や友情パワーに目覚めた悪魔超人たちに見切りをつけ、「我が憎しみの感情を体現する真の悪魔となりうる一族」ことオメガ・ケンタウリの六鎗客を地球に送り込んだ。
その真の目的は、超人でありながら神の領域である1億パワーに到達できそうな逸材オメガマン・アリステラを新たな依代とし、超人世界の支配者として君臨することだった。
しかし、アリステラがフルメタル・ジャケッツ(キン肉アタル&ブロッケンJr.)に敗れたため見限り、処刑を試みるが、マリキータマンが庇いに入ったことで失敗。そこで悪魔将軍のボディに幻影の顔をくっつけたような姿(実在のプロレスラー獣神サンダーライガーに酷似している)で自ら実体化してアリステラの処刑を続行、すでに疲弊している三超人を蹂躙する。
今まで自力で実体化しなかったのは「依代がいた方が効率的だから(それに加え、異様なまでの用心深さから実体化を避け依代にこだわっていた)」とのこと。
しかしそこへ現れたジャスティスマンが立ち塞がり、アリステラたちの逃亡を許してしまう。邪魔をされたことに激昂しながらサタンはアリステラたちを追おうとするが、ジャスティマンに技を掛けられ阻止される。
なお、ジャスティスマンのことは「ザ・マンに引き上げられた元は地上の一超人」と見下しており、素性は知っているようである。一方でジャスティスマンからは「旧時代の遺物の中でも、最低の部類」「こんなもの」「黙れゴミ屑」と蛇蝎の如く嫌悪されていた。
ジャスティスマンとの戦いでは「超人界に未来など不要、絶望の堆積こそが更なる我が力の増強に繋がる」と語り、一気呵成に攻撃を加える。しかし巨体を活かした打撃をどれだけ加えてもジャスティスマンは平然としており、次第に苛立ちを募らせていく。必殺技サタニックソウル・ブランディングを放つが、「……こんなものか」と不敵な笑みを返されてしまう。
直後にジャスティスマンが吐血したのを見て調子づくも、すぐさまジャスティスマンに圧倒され、裁きの技を次々と掛けられ、肉体にヒビが入る程のダメージを受けてしまう。実体化を避け安全な場所から謀略を駆使していたサタンと、日々の研鑽を怠らずにいたジャスティスマンとでは力の差は歴然であった。
追い詰められたサタンは、裁きの天秤がジャスティスマンの方に傾いているのを見るとジャスティスマンの身体を乗っ取ろうとするが、それはサタンを地上にのさばらせていたことへの罪悪感であり、簡単に跳ね除けられた上にジャッジメント・ペナルティを受け四肢と頭部を破壊されてしまった。
この後に何かあるのかと思われていたが、肉体を完全に破壊されてしまったサタンは元の幻影状態に戻り、「だが私は決して滅びはせぬ!この世から人の邪念が消えぬ限り……その時には、今度こそお前達を皆殺しにしてやる。私らしく策を練ってな……」という捨て台詞を吐いて退場した。
もう一度言う、本当に退場してしまった。
ジャスティスマン曰く「ああは言っているが、これでヤツはしばらく実体化出来ない」とのこと。
サタンとジャスティスマンの戦い以降、試合は無いため、事実上「オメガ・ケンタウリの六鎗客編」のラスボスにあたるが、”ジャスティスマンを噛ませ犬にすると見せかけてジャスティスマンに噛ませ犬にされた”、”新章のラスボスかと思ったら只の火事場泥棒で本当の脅威は別のところにあった”等々、サタンの退場は読者に大きな衝撃を与えた。
ザ・マンによると、サタンは神になり損ねた中途半端な存在だという。そのため「神への格上げ」を最大の悲願としており、「ザ・マンが所持しているカピラリア照射装置の破片を回収すれば、神に昇格してやる」と調和の神に唆されて今回の計画を企てた事が判明した。
そこでザ・マン打倒の切り札(依代)として神超えの可能性を秘めた逸材アリステラと、さらに超人墓場への侵入経路も確保していたオメガの民に目を付けて彼らを利用。
だがアリステラに憑依する目的が果たせず、普段ならそこで諦めるところだが今回だけは諦めきれず、自ら実体化して超人墓場に乗り込もうとした。
最悪ザ・マンに勝てなくても、隙を見てカピラリアの破片を盗み出せばいいと判断していたようである。
激戦の直後で疲弊しきっていたとはいえアリステラやブロッケンJrをいとも容易くいなし、相対したジャスティスマンも"並の超人程度なら圧倒できる"と評していることから、かなりの実力者であるということが窺える。
フルメタル・ジャケッツ及びアリステラと対峙した時も208kgもあるアリステラをワンハンドで掴み上げてからコーナーポストまで蹴り飛ばし、ブロッケンJrのタックルにビクともしない様子を見せ、その巨体に恥じぬ非常に高いフィジカルを有していることを示した。
また、ジャスティスマンに吐血程度ではあるがダメージを負わせることに成功している。大したダメージではないが、彼と戦ったテリーマンやアシュラマンが全くダメージを与えることができなかったことを鑑みると、彼らとひと味もふた味も違うということがわかる。
しかし、そんな"並の超人"を凌駕する戦闘力を有しているとはいえ完璧超人始祖であるジャスティスマンには全く歯が立たなかった。あくまで"並の超人より強いが、完璧超人始祖には遠く及ばない"ぐらいの強さの模様。
- 裁き(仮称)
幻影状態で使用。口から巨大な銛のようなものを飛ばし、相手の身体を貫く。
旧シリーズや『Ⅱ世』では地上の建物や尖った岩を使ったような描写(映画『オーメン』のオマージュ?)だったが、新章ではサタン自身によるものとされている。
- サタニックソウル・ブランディング
実体化したサタンが使った技。ザ・マンとの決戦で使用するつもりだった技らしいが、ジャスティスマンとの戦いにおいて披露する。
地上でロメロ・スペシャルのような形に相手を捕らえた後、急上昇しながら片足を相手の両足に絡め、もう片方の足で相手を踏みつけながら全体重を込めてリングに叩きつける落下技。キン肉アタルのナパーム・ストレッチと似ているが、後頭部を踏みつけており、相手を足蹴にするような悪らしいえげつなさがある。叩きつけられたリングも大揺れするほどの衝撃はあったが、ジャスティスマンには軽く吐血をさせる程度のダメージしか与えられなかった。とはいえテリーマンやアシュラマンが渾身の必殺技をかけても彼にダメージを与えること自体全くできなかったので並の必殺技より威力は遥かにあるようだ。要は相手が悪かったのである。
- エンパイアステートボンバー
大都会パワーを使用した技の1つ。
相手を高く放り投げた後足で頭を掴み加速を付けて地面にたたきつける。
様は「相手の首を絞めず加速させるロビンスペシャルの両バージョンの相の子」である。
くらったキン肉マンは首が動かずキン肉真弓とハラボテ・マッスルの助けが無かったら危うく身動きが取れないまま高速で頭から地面に激突する事になっていた。
- サブウェイクラッシュ
大都会パワーを使用した技の1つ。
高速回転しての体当たり。
この技からパイルドライバーに繋ぎキン肉マンを地下鉄超人達の元へ送った。
なお、パイルドライバーまで含めても純粋な威力はエンパイアステートボンバーの方が勝るらしい(こちらは地下鉄超人達の元に送るという意味もあると思われるが)。
- 地獄のミュージカル
大都会パワーを使用した技の1つ。
リングの床から炎を噴き出し相手を襲う。
視力を奪ったキン肉マンに使用し存分に痛めつけた後、地獄の断頭台に繋いだ。
『Ⅱ世』で使用した、サタンと超人との契約の証である巨大なダイヤモンド。悍ましいほどの魔力の塊である。
下級超人でも、この魔石を体内に取り込むことにより、超人強度が500万パワーを超えるほどにパワーアップするが、精神も魔に落ちてしまう。これを受けたものは「悪魔の種子(デモーンシード)」となった。
嘗てサタンと契約していたバッファローマンは悪落ちしたふりをして自らの胸を裂き、ジェネラルストーンを一時的に取り込むことにより悪魔の種子の張った結界(冷酷非情な悪の精神を持たねば通れないバリア。新章に登場したサタンの結界と同質かは不明)を突破したが、万太郎と共にジェネラル・パラストに突入した直後、「下品な宝石」と吐き捨てて投げ捨てた。
新シリーズにおけるサタンは、実体化してよりテンションが高くなって悪役らしい言動が増え、対立の分かりやすいプロレス空間と昭和らしいデザインとあいまってヒールムーブやマイクパフォーマンスは完璧と読者から評価を受けている。
しかしよく聞くといちいち台詞回しが小物臭い上に、そんな様をジャスティスマンに悉くスルーされ、特に見せ場もなくひたすらフルボッコにされるあんまりな様子から徐々に変な意味での応援コメントが増え、サタン様という愛称が定着し愛され系ラスボスという謎の地位を作り上げた。
現実のリングにおいても、凱旋したての若手や出しゃばってきた経営者などが、鍛錬・実績の不足による説得力のなさを理由に、凝ったマイクパフォーマンスを軽くあしらわれることはままある(特に後者の立場は、数多の超人レスラーを裏方として操ってきた、サタンのそれに非常に近しい)。
またジャスティスマンから呼ばれたゴミ屑も蔑称ではなく愛称として定着しつつある。