朱天童子(キン肉マン)
きんにくまんのしゅてんどうじ
CV:飯塚昭三
登場作品:『キン肉マン 晴れ姿!正義超人』
江戸時代に現れた赤鬼に似た超人。「時代を超えて全ての事が分かる、全ての超人の総大将」を自称する朱天軍団の首領である。
悪魔将軍の得意技・地獄の断頭台に似た「元祖・地獄の断頭台」という技を使う。口からは「水が油のように作用する」炎を吐く。他にも虚空から剣を出現させる、キン肉マンが(銭形平次を真似して)投げた小銭を吐息で小判に変えたと思ったら枯葉に変える、角から冷凍光線を放つといった様々な超能力も見せた。カラスかコウモリに似たタイムスリップ能力を持つスパイメカを有しており、これで現代の動向を探らせていた他、朱天軍団を現代に送り込んだ。
極悪非道な性格だが、劇中ではコミカルな一面を時々見せた(劇場版の敵キャラではお約束)。
将軍・徳川真弓(キン肉真弓にそっくり)の一人娘・マリ姫(二階堂マリにそっくり)を花嫁にしようと江戸に現れたが、折しも江戸時代にタイムスリップしていたキン肉マン(とミートとナチグロン)の妨害に遭う。寛永寺での初戦では朱天軍団四天王に相手をさせてキン肉マンを痛めつけるが、「今倒しては楽しみがなくなるから」という理由で彼を蹴飛ばして追い返した。翌日、日本橋でキン肉マンと対峙するも、マリ姫を渡す気がないと知ると、ザ・ニンジャマンを派遣して彼女を拉致し、キン肉マンも朱天軍団による数の暴力で撃退した。その後、(現代で日本アルプスと呼ばれる)雪山でマリ姫と祝言を挙げようとするが、キン骨オババの力でテリーマン達正義超人軍団が江戸時代に駆け付けてしまい、朱天軍団が壊滅状態になる。逃げようとしたマリ姫を氷漬けにし、自身はキン肉マンと氷の特設リングで対決する。一時は優位に立つも、元祖・地獄の断頭台の威力がキン肉マンがロープに掴まったせいで半減してしまう(これは悪魔将軍の時と同じ)。直後、キン肉マンの風林火山とキン肉ドライバーを受け、剣を出してなおも抵抗するも、力及ばず爆死した。
前述の通り、悪魔将軍の先祖...らしいが、映画公開時点での悪魔将軍の設定は、黄金のマスク編において黄金のマスクにサタンが手を貸して生まれた超人なので、一族などがあるはずもなく先祖が存在しようがないのである。
それどころか、後に作られたⅡ世では悪魔将軍は古代からいた存在でその正体はサタンであり、やっぱり江戸時代に先祖がいるとは考えづらい。
さらに新シリーズでは悪魔将軍の正体は黄金のマスクことゴールドマンだったことが明かされる。こちらも古代に悪魔超人を生み出した存在であることが明かされたので、やはり江戸時代に先祖がいるとは考えにくい。
新シリーズではゴールドマンは神によって生み出された超人の第一世代とでも言うべき立場、サタンは神のなりそこないという特殊な存在であることが明かされたのでそもそも両者に先祖がいるのかかなり怪しい。
まあ、この頃のそれも東映まんがまつりの劇場版になると、設定というより原作やTVシリーズとの整合性を気にしている方が難しいので、後付け設定まで含めても謎の存在となるのは仕方がないだろう。
真面目に考えるならば、劇場版の次回作に登場する悪魔将軍をオリキャラ的な解釈で捉えれば、こちらの悪魔将軍の先祖という解釈や厳密な意味での先祖ではなく『サタンの手下や分身、或いは降りて来る際の依代ではないか?』という説もある。
ザ・ニオーッ
四天王の一人であるオレンジ色の超人。金棒が武器。2000万パワーズと戦った。
ザ・ニンジャマン
四天王の一人である水色の超人。ザ・ニンジャではない。普段背負っている刀が武器。ニュー・マシンガンズと戦った。
ザ・サンゾクーン
四天王の一人である紫色の超人。ザ・ニンジャマンよりも忍者っぽい。三又の槍が武器。モースト・デンジャラス・コンビと戦った。
ザ・ウミボーズン
四天王の一人である緑色の超人。海坊主なのに川や湖に現れる。鎖付き鉄球が武器。超人師弟コンビと戦った。
ウコン之助
ウコン一族の祖先。案の定、キン肉マンに名前をからかわれる。一緒にいた子分と共に作者の特別出演。
モチーフは酒好きと知られる鬼・酒呑童子。劇中でも大杯を手に飲酒するシーンが描かれた。なお酒呑童子にも四天王がいる。
上述したように悪魔将軍との血縁関係には疑問点が多いが、一方で「金髪」、「忍者超人を配下に持つ」、「地獄の断頭台を使う」、「日本アルプスでキン肉マンと戦う」、「キン肉ドライバーで倒される」など共通点も多い。
朱天童子が使用したスパイメカは録音や録画でなく、鳴き声で朱天童子に報告をしていた(彼には分かるらしい)。タイムスリップができる割にはローテクな手段である(そもそも誰が造ったのかは謎)。なお朱天童子が倒された後も破壊は免れており、ラストシーンではキン肉マン達と一緒に東映太秦映画村にいる姿が確認できる(しかもカメラ目線)。